【クレヒフク】ワーク+ファッションの新たな可能性image_maidoya3
「ツナギはファッションである。」そう定義した瞬間、これまで実用本位だったツナギに、新たな可能性が生まれた。ツナギ服メーカーとしては後発のクレヒフク。競争の激しいツナギ市場で、同社が賭けた戦略は、ファッション性を際立たせた商品群を開発することだった。その試みは成功したのか。答えは急速にシェアを拡大したことで明確だろう。今回はそんな同社が特に自信を持ってオススメする個性派商品をピックアップしてみた。

クレヒフク
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商品開発ルームの一コマ
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取材に応える代表取締役の江草さんと営業部の原田さん
 『備後がすり』で有名な広島県福山市。クレヒフクはそんな伝統ある町にある。
   今回取材したのは、代表取締役の江草 和広さんと、営業部の原田 康史さん。早速、同社の強みを尋ねると、原田さんから間髪いれずに答えが返ってきた。「お客さまの声を取り入れて、他とは被らない商品づくりにこだわっています。今ではツナギに対してファッションアイテムとしての需要も多い。たとえ仕事現場で着用する仕事着であっても、着るだけでワクワク楽しくなるような、そんな商品に仕上がっていることが強みではないかと思います」。企画からデザインまですべて同社で手がけているとのことで、愛着も当然湧いてくるそうだ。そんな同社だが、ファッション性を前面に押し出していこうというコンセプトはいつ頃に、またどうやって生まれたのか。会社のビジョンも含め、江草さんにお伺いしてみた。
  「企業側の作りたいという想いよりも、現在は売り手が売りやすいという意見のほうが強く反映されます。特に作業服というジャンルは、こだわりがなかなか理解されず、作り手側としてはそこに葛藤を感じることもあります。そんな中でも、お客様の声をできるだけ取り入れながら、商品になんとか私たちの個性をプラスしていきたい。そういった考えをもって、若者をターゲットに生産していくと、ファッションとしての可能性がツナギというアイテムにも出てきたのだと思います」。ファッション性を際立たせるという試みは、何も企業側が他と差をつけるための作り手のわがままではなく、ちゃんとニーズと一致した上での商品づくりの結果だったのだ。同社が急速にシェアを拡大できたことも、こうした背景があったからだろう。
   最後に、このような言葉を聞くことができた。原田さん「今、自信をもって商品を売っています。値段の高い・安いだけで商品を判断するのではなく、もっと機能・デザインで選んでいただきたい。そういった需要に応えられる商品を作ることで、お客様の価値観を変えていきたい」。江草さん「価格はもちろん重要である。ただ価格だけを追求すると、そこに意思が反映されなくなる。それぞれの商品・企業には役目がある。その存在価値をしっかりと打ち出した商品づくりを大切にしていきたい」。この考えが、同社のアイデンティティの軸であることに疑いの余地はない。
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自社商品を説明してくださる原田営業本部長
 

    

BLUE CATツナギ

腰上はタイトに、腰から下に広がっていくアメリカンシルエットが特徴のカジュアルツナギ。


長袖ツナギ

肩、肘、膝に補強の為に綿を入れた、当て布を施し強度アップした機能性が特徴の定番ツナギ。