【バートル】洗練に秘められた王道スペックimage_maidoya3
ある対象に興味を持つと、冷静さを失ってしまうことがある。いつもの自分ではなくなって、客観的な判断ができなくなる。好意的なイメージが頭の中でどんどん膨らんで、それそのもの、またはそれに関することまで、全てが素晴らしく思えてくる。スキな女の子ができたときもそう。マジでカッコいいワークウェアブランドにホレ込んだときもそう。
  編集者の個人的な思い入れをできるだけ排除し、常に客観的なレポートを心がけてきた月刊まいど屋が、バートルに対峙するときだけ、なぜかいつものように公正な態度を貫けない。クールを気取る自制心も働かず、ココロの想いが溢れだしてしまう。ひとはそれを恋と呼ぶ。そう、正直に言えば、確かにバートルはまいど屋にとって特別な存在。会うたびに心を奪い去っていく、愛しのあの子のような存在。
  だけど、そんなキモチは、編集部に限ったコトじゃない。ウソだと思うなら、トップページにある人気ランキングを見てみるがいい。アイテム数が多いとは言えないバートルの商品が、上位をこれだけ独占していることの意味を考えてみたらいい。まいど屋と同じ感情を抱いているファンが全国にこれほどたくさんいる。単に気になる存在を超え、いつの間にか大切なオンリーワンだと思い始めたひと達が、日を追うごとに増えている。
  以下は、バートルの最新防寒コレクションについて取材してきたレポートだ。いつものようにスタイリッシュな防寒ギアを前に、いつものように心を奪われた。今回もできるだけ冷静であろうとしているが、心の奥底が表れてしまうところもあるかもしれない。そうだとしても、どうかご容赦いただきたい。読者の皆さんもきっと同じように感じるハズだから。
 

バートル
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大崎論一 専務取締役
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ブロックフリース加工を施して、襟元の暖かさもアップ
「普遍性のあるもの。王道と呼べる防寒シリーズを一つ、バートルとして作りたかったんです。幅広いターゲットに向けて、どんな人にも合うようなものをね。ここしばらくウチでは、3160シリーズのような、気軽に羽織れるカジュアルなものを中心に作ってきましたが、今年はジャケット、コート、パンツの全型を揃えた、本格的な防寒アイテムにホンキになってます」。取材に応じてくれた大崎論一 専務取締役が、いたずらっぽく笑って説明を始める。「スタイリッシュ系のオシャレ防寒が出ると思ってたでしょ。だけど、今年はコレ。ヘビーユーザー向けのド真ん中ストレートで皆さんの評価を仰ぎたい」。
  大崎氏が言う、直球勝負の大本命。それが7110シリーズだ。「今、もっとも力を入れてる商品です。3年、5年と長く販売していけるアイテムにしたいので、販売店さんにも、いつも以上に丁寧に、時間をかけて商品の説明をしてまわっている。見た目のカッコよさより、防寒ウェアとしての実力を理解してもらえるよう、心を砕いている」。
  だが、ド定番だと言われた商品を実際に見てみると、やっぱりバートルらしい艶っぽさが色濃くにじみ出ている。例えば衿とフードを一体化させた、流れるようなフォルム。または、本来は視認性を高めて安全を確保する目的のリフレクターをアクセントにした、ライン使いの妙。「このファスナーの色、差し色としてすごく効いてるでしょ?メリハリがでますしね」と、大崎氏の言うイエローオレンジのファスナーは絶妙なスパイス感でシルエットを引き締める。
  このシリーズには、3つの特徴がある、と大崎氏が詳しく説明を続ける。「まずは、大型フードの使い勝手が非常にいいこと。2か所のロットボタンとファスナーで本体と一体型になっているから、襟もともスッキリしています。バタバタしなくて、作業性もいいですよ」。ヘルメットの上からでもかぶれる大きさがあり、スピンドルで開口部の調節も可能。もちろん必要なければ取り外しもできる。
  2つ目のポイントは、家で洗えるホームランドリー仕様。今までも、ウォッシャブルの防寒着はあった。しかし、中綿の入った防寒具は水や洗剤が染み込みにくくて洗濯機の中で浮いてしまうし、干そうと思ったときには中の水が抜けにくい。しかも脱水すると中綿が片寄る。「この製品には、裾と袖口の裏地にメッシュの部分を設けてあるので、洗濯水が中まで侵入しやすく、また吊るして干すときも排水性がいいんです。裏地も、通常のものは横段のステッチがされていて、そこに中綿が詰められていますが、これはダイヤ型のキルティングが施してあるから、中の綿が撚れたり、片寄ったりしないんですよ」。同じような仕様の防寒着は他社からも発売されているが、製造に手間がかかる分、どれも値段が高い。バートルならではの値ごろ感のある価格帯で提供できることも、この商品の魅力だ。
  そして3つ目は大崎氏が「徹底的にこだわった」と言う、作業防寒着としての完成度の高さだ。「首元には保温性に優れたマイクロブロックフリースを採用したり、袖口の裏に起毛素材を使ったりして、暖かさをしっかり確保しました。裏地はディンプルメッシュ。見た目がカッコいいし、着用感もアップしてます」。カラーは「ド定番」らしく、ネイビー、ブラック、スティールの3色展開。ポリエステル100%で耐久性も抜群だ。
  カジュアルテイストを強めたもう一つの新シリーズ、8110もやはり現場主義の思想を強く打ち出している。大型フードやホームランドリーなどの仕様は、7110シリーズと同じ。違うのは、素材が綿100%という点だ。「綿じゃなきゃいけない職場は、実はたくさんあるんです。たとえば、鉄鋼関係のように、作業に火を伴う人たちですね。ところが、そういった現場では、作業服は消耗品感覚になってることが多い。デザインは二の次。とにかく丈夫ならいい。そして安けりゃもっといい。そういう風に思いこんでいる人たちに、バートルが考える価値観を提示したのがこのシリーズなんです」。
  アメリカンワーキング風のワイルドでしゃれた雰囲気のジャケットを手に取りながら、大崎氏が続ける。「現場仕事にはもったいないって思いますか。僕はそうは思わない。カッコいいものをガンガン着倒す。ハードに扱って、気にせずに汚していいと思うんです。それだけのスペックできっちり作り込んであるし、汚れたら家で洗えるようにもしてある。価格もできるだけ抑えましたから、これまでと同じ消耗品感覚で酷使してもらってかまわない。どんな仕事だって、シャレたものを着てすれば気分がいいはずです。ハードワークにはデザイン性を無視したものを使わなきゃいけないっていう考えは、間違っていると思う」。
  持ち前のデザイン感覚の見事さは相変わらず。加えて、ワークウェアとしての実力をさらに重視する方向に舵を切り始めたバートル。今後のブランド展開について聞いてみると、「他のメーカーは、アイテムによってブランド化しているところもあるけれど、バートルは、バートルという会社自体をブランド化していくことが大事だと思っています」、という答えが返ってきた。「たとえば、ティンバーランドっていうメーカーの登山用ブーツを、カッコいいからということで、若い人が街中で履いてますよね。モンクレールのジャケットなんかも同じで、何千メートル級の山に登る人用のジャケットですが、着てみたら暖かいしデザイン的にも面白い、ということで、冬用のアウターとして着ている人がいる。そんな風に、バートルのウェアも、王道の作業服なんだけど、ルックスのよさで普段のカジュアルにも選んでもらえるような商品開発ができたらいいなと思っています」。
  もはや、作業服というフィールドにはまりきらないポテンシャルを見せ始めたバートルのワークウェア。これまで紹介した新作以外の、個性的なラインナップは以下で詳しくご説明する。「攻めてる感」のないものは一つとしてないコレクションから、ぜひお気に入りを探し出していただきたい。
 
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リフレクタ―パイピングが走る7110(手前)と8110(奥)
 

    

バートル待望のニューコレクション!洗濯機で丸洗いできる手軽さも魅力の7110シリーズ

イエローオレンジのファスナーと、リフレクターパイピングのセンスのよさに脱帽!斬新でありながら、誰にでも愛されるデザインと高機能で、バートルの「ド定番」確定!ポリエステル100%で耐久性も文句なし!