【サンエス】常にメリットを考えたウェア開発image_maidoya3
 星の数ほどもあるワークシーン。たとえ職種は一緒でも、それぞれの現場で、それぞれの事情があり、ユニフォームに求めるものは千差万別。求められる機能をいかに商品化し、より現場のニーズに近づけたユニフォームを作っていくか。このような課題に立ち向かい、数々のウェアを開発してきた実績を誇るサンエス。同社のユニフォームづくりに対する姿勢は、価格だけではなく、着る人・それを採用する企業にとって何がいちばん重要なのかを考え抜いた優しさのようなものに満ちている。
  斬新なアイデアによるウェアづくりを見せる同社の考えを、探ってみようと思う。
 

サンエス
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インタビューに答える係長の中野さん
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 元々ユニフォーム業ではなく、旗屋から事業を開始したサンエス。今年で創業75年目を迎え、この業界の中にもしっかりとした足跡を残してきた。『アグレス』『アドベンチャーギア』『JB』と3つのオリジナルブランドを手がけ、ワーキングウェアに加え、食料品等のサービス業向けウェアとパーラー業向けウェアも開発。現代のビジネスシーンを多角的に捉え、その需要に応える形で業績を伸ばしてきた。彼らの洞察力を探り、ユニフォーム業界の未来を垣間見てみたい。そんな高まる気持ちを抑えつつ、インタビューは始まった。
  今回、対談の場を設けていただいたのは、ユニフォーム事業部の係長、中野 克彦さん。ワークウェアに求められるものは何なのかという視点から、話を切り出していただいた。「昔に比べて、価格が下がってきたなというのが率直な気持ちです。そして、ユニフォームが必要となる業種も多岐に渡りはじめ、アイテム数が格段と増えたなというのも印象深いです」。そんな状況の中で、特に苦労していることは何かを尋ねてみると「ユニフォームが企業の備品扱いとなってしまい、その結果コストパフォーマンスがいちばん求められるという結果になってしまいます。そういった中で他社と差別化を図ろうということが、いちばん苦労していることかもしれません」という返事が返ってきた。
  では、いったい、どのようなポイントで差別化を打ち出しているのか。このインタビューの核心に迫る質問をぶつけると、しばらくの沈黙の後、中野さんがゆっくり言葉を並べはじめた。「そのユニフォームを採用していただける企業にとって、メリットのある服を作ろうということを第一に考えています。例えば、ボタンやファスナーが一切露出していないウェア。これは、作業中に物を傷つけないようにという配慮から生まれた製品です。次に考えるのは、やはりユニフォームを着る人のこと。極端な例ですが、扇風機付きのウェア『空調服』というものも開発しています。これは暑さの中で働く人のことを考え、生まれた製品です。常に何のメリットがあるのかを考えて、服づくりをしています。」
   他社とは違ったこだわり、見せ方を追求していく同社の姿勢は、これからのユニフォーム業界の指針として見習うべきポイントも多いのではないだろうか。
 
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社外秘のネタ帳には、開発のアイデアがいっぱい
 

    

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