【シゲマツ】プロが命を預けるNo.1ブランドimage_maidoya3
就職が決まった。新しい職場はクルマの板金塗装屋さん。先の読めないこの時代、手に職つけときゃ、先々食いっぱぐれもないだろうと思って決めてきた。面接してくれた親方は、わからないことがあれば何でも聞けって優しく言った。作業着と防毒マスクだけ用意してくれば、現場でいろいろ教えてくれるって。入社は一週間後。親切そうだから、初心者の自分だってきっとすぐに技術も身に付きそう。
  翌日、作業着とマスクを買いに近所の作業着屋へ。服は何とか買えたけど、マスクなんか置いてない。取り寄せ用のカタログを見せてもらうと、専門的すぎて何が何だか分からない。似たようなマスクがズラズラ並んでて、取り付ける吸収缶やフィルターも種類が多い。店員さんの説明もチンプンカンプン。きっと、彼自身がわかってないから、早く帰れのオーラが出てる。質問なんかしないでほしい。商品の型番を指定できるほど詳しくなってから買いに来い。口に出さなくてもハッキリとそう顔に書いてある。
  仕方がないから親方に教えを請いに会社に行くと、ちょうど仕事場から先輩社員のヒソヒソ話が聞こえてきた。またオヤジに殴られたよ。あのひと、質問するとすぐ怒鳴る。もう何にも聞けないよ。怖くなって、そのまま引き返して自宅に戻った。入社日はもうすぐ。絶体絶命の大ピンチ。切羽詰まってパソコンで検索すると、まいど屋っていうショップを発見した。そして、奇跡的にも今月は防毒マスクの特集だって。ワラをもつかむ思いでレポートを読む。初日から親方に殴られないように。
 

シゲマツ
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直結式小型半面形『GM77S』を着装する営業の申(しん)さん
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『GM77S』の豊富なサイズバリエーション (左から SS、S、M、M/E、M/EE、L サイズ)
「シゲマツの防毒マスクは福島の原発内でも使用されていますし、PM2.5では業界初となる名刺サイズの折り畳み式防塵マスクが注目を集め、マスコミに取り上げられました」。そう話すのは、重松製作所 東京営業所 担当の申(しん)所員。同社は1917年の創業当初から防塵・防毒マスクを手掛ける老舗メーカーである。
  「防毒マスクを使用する作業はさまざまです。たとえば、塗装作業であったり、工業製品の油を落とすための洗浄作業であったり、農薬散布であったり。これらの作業で使う有機溶剤から出るトルエン、シクロヘキサン、クロルピクリンなどの有機ガスは最も一般的で、マスクの出番が多い。他には、病院などでの消毒作業や、焼却場の炉の点検、こういった作業でも防毒マスクが活躍しています」。
  ここで少しばかり防毒マスクについて説明しておこう。防毒マスクは、『面体』と呼ばれるマスク本体に、有毒ガスを除去する『吸収缶』を取り付けて使用する。そして、その取り付け方式や吸収缶の能力によって『直結式小型』、『直結式』、『隔離式』の3種類に分類され、それぞれ使用できる作業環境(有毒ガスの平均濃度の上限)が労働安全衛生法などで明確に規定されている。
  『直結式小型』及び『直結式』は、面体に吸収缶を直接付けるタイプ。薄型の吸収缶を装着する『直結式小型』は、有毒ガスの平均濃度0.1%(1,000ppm)以下の場合で使
  用可能。厚型の吸収缶を装着する『直結式』は、その10倍の1.0%(10,000ppm)以下で。腰に大きな吸収缶を装着して使用する『隔離式』になると、2.0%(20,000ppm)までの環境下で使用できる。なお、いずれの場合も、作業環境は、酸素濃度が18%以上の環境であることが前提となる。そして、吸収缶は、面体に装着可能な形状のもので、ガスの種類に合ったものをチョイスする。適応するタイプ以外の有毒ガスに対しては、効果が少なかったり、全く効果がなかったりするので注意が必要だ。
  以上のように、防毒マスクを選ぶには、何よりもまず、作業環境の有毒ガスの種類と濃度を正確に知ることが非常に大切。その上でシゲマツのラインナップをチェックしていけばいい。信頼度が高く、全国の現場で圧倒的な人気を誇るシゲマツ性ならまず間違いはないはずだ。「当社の防毒マスクは、1)顔との密着性が高い、2)デザイン性に優れている、3)サイズ展開が豊富、4)吸収缶の性能が良く、種類が豊富、が特長です。ちなみに“吸収缶の性能が良い”とは、長時間使用でき、確実に除去できるということです。これらの特長により、皆さまから永くご愛用頂いております」。
  では、これらの特長がどう製品に反映されているのか、いくつか例を挙げて説明してもらおう。まずは『GM185-1』。直結式小型の中でも、顔をすっぽり覆う全面形の防毒マスクだ。「ポイントはアイピース周りのフレーム形状です。面を下にして置いてもアイピースが直接当たらないので、アイピースが傷つきにくいんです。それにテーピングも簡単にでき、フード付きの使い捨て防護服や防護帽が装着しやすい。視界も良好ですよ。フードがアイピースに被さることなく留められますから。また、マスクを着けたままでも明瞭な会話ができるよう、伝声器の性能を向上させ、伝声器自体の強度もアップさせています」。
  次は、直結式小型の主流を占める半面形の防毒マスク。鼻・口まわりのみを覆う、最もポピュラーなタイプだ。「面体のみで75g。ソフトな肌触りで装着感が良く、密着性も良好です」というのは、シゲマツの防毒マスクの中で最軽量を誇る『GM31』。一般的なものは150gほどだが、約半分の軽さを実現している。
  また、『GM77』と『GM77S』は、「顔の大きさや造りは人それぞれ。さまざまに違う顔に対して、より密着性を高く、より装着感を良く。そんな想いをサイズバリエーションで叶えた」という製品。SからLまで5サイズを展開(GM77Sのみ受注生産でSSサイズにも対応)。同じMサイズでも、M、M/E、M/EEの3サイズが揃っている。「靴と同じで、Eは幅広という意味で、顔に当たる部分が広くなっているんです。これだけサイズがあれば、顔の小さい人から大きな人まで、それぞれピッタリの面体がお選びいただけます」。
  ちなみに『GM77』はTPE(スチレン系)、『GM77S』はシリコーンゴム製。「ポン」「カツッ」式で、ワンタッチで吸収缶を装着できる。「フィット性という点では、こんな話もあるんですよ。工場で塗装作業に携わっている女性の方なんですが、マスクを着けて作業するため、顔にマスクの跡がくっきりついてしまい、帰宅時間になっても跡が残っていて恥
  ずかしい思いをしているというんですね。そこで、ウチの『GM77S』に替えたところ、まったく跡がつかなくなり、本当に助かったと。もちろんフィット性もいいですから、その点でも大変ご満足いただけたようです」。
  防毒マスクは奥が深い。スペースの関係上、ほんの一部しか紹介できずに申し訳ないが、その他の直結式小型、直結式、隔離式についてはレポートの後に紹介しておくのでチェックいただきたい。商品の解説を読んでもよくわからない場合は、まいど屋サポートセンターに問い合わせてみよう。スタッフが、それぞれの作業環境に合ったマスクを探してくれるはずだ。
  最後に、シゲマツの姿勢を示す、泉谷所長のコメントを載せておこう。「お客さまの命を預かるものですから、品質安定性を第一にして、より軽く、より使いやすく、より安く、を目指していきたいですね。今や工場内の環境改善や無人化が進み、防毒・防塵マスクの活躍の場は少しずつ減ってきていますが、それでもマスクを装着しなければならない作業はまだまだたくさんあります。また、原発事故、除染、PM2.5など、予期せぬ事態も起こっています。そういう時にも対応できる安全で高機能な製品を提供できるよう、日々努めていきたいと考えています」
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隔離式全面形(左)と直結式小型全面形 (右)
 

    

キズがつきにくく、クリアな視界をキープ!作業性と装着性に優れた全面形直結式小型防毒マスク

平らな所に無造作にマスクを置いてもアイピースが接地しない設計により、キズつきにくさを実現。テーピングも簡単にでき、フード付きの使い捨て式防護服や防護帽が装着しやすいのもマル。高性能の伝声器がクリアな会話を実現。吸収缶ネジ込み取り付けタイプ。


ダイオキシン対策にもOK!ダブル吸収缶タイプの半面形直結式小型防毒マスク

ダブル吸収缶タイプで、ダイオキシン類対策用(レベル2)対応の吸収缶が装着可能。面体はソフトな肌あたりのシリコーンゴム製。マスクをしたまま会話ができる伝声器付き。吸収缶ネジ込み取り付けタイプ。