【寅壱】一般ワーキングを攻略せよ!寅壱の野望image_maidoya3
超超ロングなど、鳶軽衣料で圧倒的な知名度を誇る寅壱が、この夏、一般作業服でも攻勢をかける。鳶服で用いるタフな素材と堅牢な縫製技術をワークウェアに応用し、専門の作業服メーカーがマネのできない、独特のコレクションを作り上げた。
 鳶服でおなじみのカラー展開に加え、ベストなどのコーディネートアイテムも充実しているので、既存の寅壱ファンには違和感なく受け入れられるだろう。また、これまで寅壱を知らなかったユーザーにとっては、その実用性とファッション性に斬新な印象を受けるはずだ。
 鳶衣料の王者、寅壱が今なぜ一般作業服に力を入れるのか。彼らの作る作業服は他社の製品とどこが違うのか。寅壱本社でお話を伺った。

寅壱
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パターンにそってカットした生地を縫い合わせていく
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出来上がった商品は丁寧にプレスして最終仕上げ
「寅壱=トビというイメージがあると思うんです。しかし私たちは、鳶装束と同じように『トライチ』『インフィニットマックス』というブランド名で作業服も手掛けているんです。私たちがモットーとしているのは『作業服であって、カジュアルである』ということ。ターゲットは10縲鰀20代に絞っています。着ているだけで、楽しくなることのできる作業服。そこが他社と比較したときに、いちばんの寅壱らしさであると考えているんです」と、営業部の宮本さんが熱い口調で語りはじめる。「もちろん、見た目だけで勝負しているわけではありませんよ(笑)。ユーザーが作業服を選ぶポイントは、動きやすさ・丈夫さ・ファッション性の3点です。動きやすさに関しては、ユーザーの声をたくさん取り入れ、非常に細かな点まで対応して今の型ができています。全てを明かすことはできませんが、例えばボタンの位置を5mmずらすとかですね。服づくりに関して、手間を惜しむことは絶対にないですね」と、力強く言い切った。
   ターゲットを絞って商品開発する同社だが、そのインスピレーションはどこから得ているのだろうか。「ヒントは、作業服以外から取り入れます。やはり、ファッションシーンの流れを見ることも参考になりますよ。春夏コレクションでは細みパンツを取り入れたり、素材に関しても、検討材料がファッションに依ることは多くあります。でも、いちばん大切なのは、現場からの声ですね」。あくまでも現場主義が同社の姿勢のようだ。
   「最近では、作業する方のニーズ二応えてインナーウェア等も多く手がけています。特に好評をいただいているのが『赤耳タオル』ですね。一見普通のタオルですが、作業中に頭に巻きやすいよう長めに仕立て、結び目に来る部分は生地を薄くしているんですよ。激しい動きをしても、ずれ落ちることがないんです」。ただ単にファッション性を取り入れるのではなく、あくまでユーザー目線で服づくりを進める同社。機能美と呼ぶに相応しいのが、寅壱の作業服ではないだろうか。
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初夏新作について説明する芦原さんと宮本さん
 

    

2151シリーズ

ポリエステルの頑丈さと手入れのしやすさに、綿の肌触りの良さとナチュラル感とをミックスした夏向け素材を採用。着心地はソフトで洗濯にもタフ。形状安定素材を使用しているのでノーアイロンで着用可能。