【ディックプラスチック】素材を極めるとメットはここまで進化するimage_maidoya3
軽くてカッコいいヘルメットはないか?そんなお客さまにオススメしたいのが、ディックプラスチック。例えば耐熱・耐火性に優れるFRP素材のヘルメット。重さが最大の欠点だったこの素材のヘルメットも、彼らにかかれば驚くほどの軽量化が実現する。また、優れた耐電性と価格の安さで、昨今主流となっているABS素材のヘルメットでは、デザインに幅広いバリエーションを持たせ、これまでより一歩も二歩も洗練されたイメージの商品を数多く発表してきた。
  社名から想像がつく読者もいると思うが、ディックプラスチックはDIC(旧大日本インキ化学)が親会社。上場企業としての圧倒的な研究開発力と資金力でヒット商品を量産、ヘルメットのシェアでは日本で一、二を争う有力メーカーだ。
  今回の特集では、まいど屋での販売が好調で、なおかつメーカーが強力にオススメするイチオシ商品を一挙にラインナップ。東京本社でのインタビューで人気の秘密を探ってきた。
 
  *編集部注: DICヘルメットは、正式にはディーアイシー・プラスチックと発音しますが、「ディック」の方がお客さまの間で通りがよいため、まいど屋では敢えて「ディックプラスチック」と表記しています。

ディックプラスチック
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神田にある、ディック本社外観
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ディックらしい、オシャレなエントランス
 元々、インキ関係や中間材料のポリエステル樹脂を扱っていた、大日本インキのプラスチック事業部から発展したディック。ガラス繊維にポリエステル樹脂を固めて作るFRP製のヘルメットは今や、ディックの代名詞的な製品に成長している。「最初は『FRP材料の製品である』という理由からヘルメット作りを始めたんです。元々FRP素材については専門だったので、全くゼロからのスタートではなかったですね」(安全資材営業課、畑野さん)。人の命を守るものなので品質に関しては特に気を遣うと畑野氏は言う。「厳しい状況でも確実に安全が確保されなければなりません。ただ、ユーザーから求められるのは、やはり軽くて使いやすいものです。1日7~8時間かぶりっぱなしの方もいらっしゃいますから」。品質を保ちながら、軽量化を実現できるのは、素材そのものを熟知していることが大きいようだ。
   また、素材面での技術的なノウハウが裏付けとなって磨かれた機能性とデザイン性は、ディック商品のもう一つの大きな魅力である。「デザインは、初期の半円形のMP型、上がライン状に突き出たアメリカン、ツバ付きのキャップ型の3つが基本です。耐久性を追求する技術部門と、デザイン部門の2本柱で開発しているんです。技術工場も館林にあるので、一貫した生産体制がとれるのも強みかもしれません。デザイナーのアイデアを、原案に近い形で技術的に生産できますから」。デザイン・パターンのバリエーションの多さも人気の理由だという。「例えば2重構造タイプのベンチレーションのSYA-WV。通気孔にカバーを冠せたユニークな形状で、デザイナーのイチ押しです。若いユーザーにも好評を頂きましたが、技術側は苦労しました。普通であれば一体型のものを別パーツで作り、検定にも耐えうるものにする訳ですから(笑)」。高いデザイン性は、卓越した技術力に支えられているということらしい。他のベンチレーション付きのヘルメットでも、技術的な課題をクリアして、従来よりも通気孔を大きく取れるようになったという。
  現在、ディックのヘルメットは全国にある代理店が販売している。メーカーが直接ユーザーに販売することはしていない。「販売に関しては、最初の頃はヘルメット担当の営業が全国で一人か二人しかいませんでした。ですから、最初から代理店を通して販売していたんです。今では全国に営業所を持っていますが、すべて代理店さんの販売をお手伝いするための仕事をしています。まいど屋さんのような販売店に、ウチのよさをもっともっと伝えていけたらいいですね」。
 
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ディックヘルメットの特性について、熱っぽく語ってくれる営業部の池上氏
 

    

通気孔付きヘルメット

強力なワイド・ベンチレーション機能を搭載した、通気性抜群のヘルメット。耐電性に優れたABS樹脂素材は美しい光沢もあわせ持っている。


シールドヘルメット

目、顔を保護するシールド内蔵型のデザインヘルメット。保護メガネが必要な現場でも、これさえあればもう安心。シールド面積も、横方向に大きいのがディックの特徴。