まいど通信


        

まいど!まいど通信編集長の田中です。ようやく一年の半分を折り返し、後半戦がスタートしました。おとなになってから、月日が経つのが毎年どんどん速くなっていくように感じていたのですが、今年はちょっと具合が違う。震災があって、大混乱があって、挫折しかけて、立ち直って。時間の流れが奇妙にゆがんで、そこに数年分の出来事を圧縮して詰め込んだような、距離感のある半年。こどもの頃に感じたような、密度の濃い、ゆっくりとした時間が流れているように思えます。少しずつ日常を取り戻し、これからまた時の流れが加速していくのかな。流れに振り落とされないように必死でしがみつくような、おとなの時間が戻ってくるのかな。

今月のテーマは鳶服事変
月刊まいど屋の特集の中でも、ひときわ人気の高い鳶服特集。鳶装束ファン、まいどファンの皆さんの期待が大きいから、いつも以上に気合が入るし、プレッシャーもある。もともと気苦労の多い特集ですが、今回は正直、結構キツかった。
まずは寅壱。彼らが威信をかけて立ち上げた新ブランドの特徴や雰囲気をいかに読者のみなさんにお伝えするか。悩みに悩み、メーカー担当者に何度も確認しながら正確を期す。時間のかかった取材でした。一方、関東鳶。新商品がなく、今後の展望も全く不明のまま、果たして記事になるのかという不安を抱えながら、とりあえず展示会場に押し掛けて話を聞く。最初の企画段階では予想もしなかった内容のリポートとなり、記事としてリリースするか、直前まで迷いました。日本を代表する二つの鳶ブランドに起こった「事変」。読者の皆さんに、うまく伝わったでしょうか。

お暑うございます
ところで、夏です。暑いです。夏は暑いに決まっているけれど、今年の夏は特に覚悟が必要みたい。エアコンが使えない。壊れていなくても、つけられない。スイッチを入れたら、非国民。そんな罪悪感がどこかにある。
コクミンのみなさんと共にあるまいど屋ですから、サポートセンターも、当然、スタッフ全員がうちわ持参。大汗をかきながら、お客さまの対応をこなしています。梅雨も明けきらないうちの、ジトッとした真夏日。風もゆるゆると弱いねっとりした昼下がり。何とかしのぐために、コールセンターの窓を開けて業務をするから、通りを走る宣伝カーのアナウンスや、近所の騒音が電話のお客さまに聞こえてしまったりする。どこまでがんばれるか、行けるところまで行ってみよう。時計の針がもう一回りするまで。隣の人が音を上げて先に部屋を出ていくまで。サウナ室でついつい頑張りすぎてしまうような、踏ん切りのつかない、暑い、暑い夏。

空を飛ぶ人
サポートセンターの出入口付近に、小さな扇風機があります。誰が持ってきたのか分からないけど、しばらく前から置いてある。近くによると、結構涼しいです。グラスに入った氷がカランと音を立てるような、レトロな清涼感も捨てたもんじゃない。アナログな機械だって、誰も想像つかないほどの能力を秘めていることがある。首を振りながらけなげに風を送り続けている扇風機を見ていると、数年前のある光景を思い出します。
古い話で恐縮ですが、空を飛ぶひとを見たことがあるんです。よく晴れた日のお昼時。まいど屋サポートセンターの上空からヘリコプターのようなローター音が聞こえてくる。音のする方を見上げると、飛んでいました、人が。村上春樹の1Q84に出てきた二つ目の月のように、あってはならないものが、空にある。
生身の体に大きな扇風機みたいなプロペラと小さなパラシュートを背負い、自動車並みの速度で飛んでいる。川岸に連なる10階建ての建物のはるか上空を、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり。そのひとの顔までハッキリわかるほどこちらに近づいてきたり、それから再び上昇して川の上を旋回したり。だれにも邪魔されず、30分ばかり一人きりで遊んでから、ビルの向こうへ飛び去って行きました。
この話をしても、信じてくれる人はめったにいません。でも、ホントの話。多くのひとが、下を向いたまま、上空の別世界に気付かない。たくさんの人たちが通販を知らずに、不便な思いをしているのに似ています。まいど屋ってサイトがあってさ、安くて、品数が多いけど選びやすくて、納期も早いんだ。地元の店に行くより、ずっと便利だよ。え、ウソだろ、パソコンは面倒くさそうだし、ユニフォームはやっぱりお店で買わなくっちゃ。。。
実際に見た人だけが、その実力を知っている。あまり注目されない存在でも、試してみたら、とてつもない威力を発揮する。誰にもマネが出来ない、とんでもない能力を秘めている。お客さまにとって、まいど屋がそんな存在になれたらいいな。何の変哲もない扇風機を見ながら、ふと、そんなことを考えます。

まいど屋総選挙
びっくりです。何がって、例の選挙。テレビが一部始終を中継する大フィーバーだったそう。投票用紙をもらうために何百枚も同じCDを買う人までいたという。ファン心理を巧みに操るすごい仕掛け。これはまいど屋もマネするしかない!例えば、こんな風に。
選挙告知。まいど屋でお買い上げいただいた商品一点につき一枚、投票用紙が付いてきます。まいど屋サポートセンターのスタッフの中から、一番お気に入りのスタッフの名前を用紙に書いて、サポートセンターにご返送ください。ご注文を頂ければ、お一人さま、何回でも投票できます。一位から三位までのスタッフでユニットを結成し、お客さまを強力にサポートしますので、ご期待ください。。。
一人で何百回も注文する人が出てきたりして。ちょっとヤバすぎ。秋元康、恐るべし。