まいど通信
まいど!まいど通信編集長の田中です。2月です。2月といったら バレンタイン。こうした公共の場であまり言及したくないけど、触れずに避けて通るにはあまりにも重すぎる、目下、編集部内の最重要課題。あの忌まわしい14日をどう乗り切るかで、今年一年のモチベーションが決まると言っても過言じゃない。日ごろの女子スタッフ陣との付き合いが上辺だけのものなのか、それとも仕事以前の、人としての信頼関係がしっかりと出来上がっているのか。己の人間力が露骨に評価される試練の日。当日は朝から身を清め、出社してもモノ欲しそうな素振りを見せず、ジリジリとその瞬間を待つ。頭の中には何度もシミュレーションした想定問答が詰まってる。あ、そんなに気を使ってもらわなくてよかったのに。え、そんなあ。一生懸命手作りしたので、私の気持ちだと思って食べてくださいよお。しょうがないなあ、じゃ、ちょっとだけ味見してみるか。そんなやり取りが一日何度も繰り返される。どの女子スタッフも、デスクの前で自分の順番を待っている。で、翌月3月の14日にはティファニーのオープンハート。これ、大したものじゃないから。そう言って一人ひとりに渡すと、彼女たちははにかんだように顔を赤らめて。。。準備は万端。抜かりなし。あとはその日を待つばかり。ちなみにこれまでの戦績は0勝9敗。いまだかつて、シミュレーションが役に立ったことがない。打ちのめされ続けた9年間。十連敗だけはなんとしても避けたいと願う今日この頃。
今月のテーマはオフィスウェア
月刊まいど屋編集部には美女がいる。スタイルのいいウェアに身を固め、いつも変らぬ笑顔でほほ笑んでいる。彼女はオフィスのドアにいます。朝から晩まで、身じろぎもせず、こっちを見つめてくれている。非売品なので読者の皆さんにはナイショだけど、編集部員全員が密かに楽しみにしているのが、シーズンごとにメーカーから届くオフィスウェアの特大ポスター。どのメーカーのポスターが張ってあるのかをここで話すと、採用しなかったメーカーさんとの関係が怪しくなっちゃうので公表しませんが、とにかくキレイな女性に見つめられながら仕事をするのは悪くないもんです。
おっと、話が脱線しちゃいました。今月のテーマについて話すんでしたね。そう、今回のオフィスウェア特集を思い立ったのは、ネタについて思案しているときにふとポスターの彼女と目が合ったからなんです。そういえば、ずいぶん長い間、オフィスウェアの特集をしてないなぁ。この辺でそろそろやらなきゃ、全国のまいど女子の皆さんに、申し訳が立たないなぁ。でも、個人的に、オフィスウェアのレポート書くの、苦手なんだよなぁ。どうしよう。くよくよ悩んでいて時間がなくなり、結局、編集部の女子チームに企画と取材を任せきって出来上がったのが今回の特集です。やる気満々の彼女たちが、編集長に口出しをさせずに最後まで仕上げたので、レポートの文体がいつもと違って柔らかくなっています。うん、なかなかいい出来栄え。こりゃいいや。こんなにちゃんとできるんなら、これから毎回彼女たちに取材をしてもらおうかな。
ココロまで踊りだす仕事
この時期、編集部は猛烈に忙しくなります。各社から春夏の新作カタログが連日のように送られてきて、それを片っ端からデータ入力するんです。数百ページもあるカタログを、一枚一枚めくって既存のデータと照合し、サイズやカラーなどの仕様変更があれば修正し、廃番商品があれば販売を終了し、新商品は新規に登録して最適なキャッチコピーを考える。そんな神経をすり減らす新カタログが、容赦なくオフィスに積み上げられる。なにせ、まいど屋には4万点以上の商品ラインナップがあるんです。年間の更新カタログ数はもう優に100冊を超えちゃってる。ここまでくると、編集部の仕事はデスクワークというよりは、もはや格闘技に近いです。カタログを収納するスチール製のキャビネットは、重みで支柱が折れました。休みを返上し、睡眠を削り、ゼエゼエ言いながらキーボードを叩き続ける。そうやってどうにかシーズンのスタートに間に合わせます。
疲労がたまってくるとミスも起きちゃう。例えば、タジマの商品に内蔵ロックっていう名のカッターがあるんです。ボディー内に替刃を内蔵できるロック式のカッター。あるとき、ふとまいど屋の画面を見ると、「内臓ロック」と表示されてた。内臓まで踊りだすような、ロックなカッター。かなりファンキー。見つけたときは、スタッフ全員、EXILEのコンサート並みに飛び上がりました。これ見たお客さま、びっくりしなかったかな。
大丈夫です
最近の若い者はって言い始めたら、もう立派なおっちゃんの仲間入り。自分も昔はそう言う人を見たら、直ちにおっちゃん族に分類してなんの疑問も感じなかったです。だけど最近、自分自身が最近の若い者はと思い始め、危ない危ないと感じながらも、まだ口に出していないからギリギリセーフだろと自分を慰め、おっちゃん族への入信をかたくなに拒否していましたが、そう言えるのは、きっとおっちゃんだけに許された特権だろうと思い改め、おっちゃんだとは認めたくないけど、特権だけは行使したいからあえてここで言っておこうかな。最近の若い者の言葉の意味がつかみにくいって。
最近の若い者は大丈夫ですってよく言います。悪いけど、明日、休日出勤できるひとはいないかな。ぐるりとスタッフを見回すと、いや、大丈夫です。下を向いている一人にじゃあ、今夜メシでも連れてってやるよと言うと、大丈夫です。お、そうか。じゃあ、焼肉でも行こうか。いや、本当に大丈夫です。これ、すべてノーの意味。最近じゃ、声をかけると反射的に大丈夫ですって答える輩が増えてきて、頭が混乱してきます。おはよう。調子はどうだい。大丈夫です。そうか、じゃ、この仕事、今日中にやれそうかい?大丈夫です。終わったら、前から温めていた企画があるんだけど、担当してみる?大丈夫です、大丈夫です、大丈夫ですっ。どの大丈夫がホントの大丈夫なのか、わかりゃしない。相手におっちゃんだと悟られたくないから、その場じゃ理解しているフリをしてるけど、もういい加減に疲れてきた。潔くおっちゃん族だと認めて、正々堂々、おっちゃんを名乗ったほうがいいのかも。君、大丈夫って何が?大体、最近の若い者はだな。。。
メール便について
メール便についてのお問い合わせをよく受けます。送料がもったいないから、メール便で送ってくれないかな。安い商品を買いたい場合、送料がかかるから躊躇しちゃうんだよね。送料がかかるなら、面倒だけど近所のお店で買ってきちゃうよ。まいど屋さん、ちょっとはユーザーの気持ちを考えてよ。
ちょっとどころか、その気持ち、ものすごくよくわかります。自分もたまに通販で買い物するから、皮膚感覚で理解できます。余分に送料を払ってまで、自分はその商品を手に入れたいんだろうか。よく考えるとバカバカしいから、チャリンコ漕いで、駅前に行ってみようかな。そんな考えが、いつも頭をよぎります。
確かに、メール便で商品を送ってくるネット通販はたくさんあるみたいです。これなら送料はほとんどなくなります。お客さまもハッピー。喜んでもらえてお店もハッピー。でも、実は、メール便には一番大事なものが欠けているんです。お客さまとお店をつなぐ信頼という名のサービスが、そこには全くないんです。
メール便は配達員がお客さまのポストに入れて配達を完了します。配送状況もわからなければ、お客さまがそれを確かに受け取ったという記録もない。きっと大抵の場合は無事に荷物が届いているのでしょうが、100%安全だとは言い切れない。まいど屋はそんな無責任なことはしたくないんです。お客さまに訊かれたら、荷物が今どこにあって、いつ頃届きますってちゃんと答えたい。そして、お客さまの手元に、確実に商品が届いたことを見届けたい。たまに事故があったとしても、安けりゃいいなんて、まいど屋には絶対に受け入れられないんです。余分に払っていただいた送料は、それを上回るサービスの向上でお客さまに還元したい。まいど屋はそう考えています。