製品開発を得意とする企業は貪欲である。今あるものを、もっと使いやすく。こんなモノがあったら、もっと便利になるのに。現状に満足することは決してない。頭の中はいつも『改善と創造』に向かっている。アイデアがあふれている。それが本業とは直接関係のないこと、例えば仕事で着用する作業服のようなことについてもだ。
今回取り上げるのは、そんな開発系製造業の作業服。訪れた先は、熊本県荒尾市、有明海を臨む海岸端に社屋を構える有限会社アクアマリーンである。同社が作業服に求めるものとは?また、理想とする作業服とは?相談役の高岡正人(たかおか・まさと)さんに伺った。
今回取り上げるのは、そんな開発系製造業の作業服。訪れた先は、熊本県荒尾市、有明海を臨む海岸端に社屋を構える有限会社アクアマリーンである。同社が作業服に求めるものとは?また、理想とする作業服とは?相談役の高岡正人(たかおか・まさと)さんに伺った。
アクアマリーン
創業社長であり、現・相談役である高岡正人さんは、造船出身の技術者。
現在も様々なアイディアを胸に、技術開発に励む。
同社のコーポレートカラーでもあるアクアマリーン色の作業服。
■作業服選びのポイントは“安全性”と“着心地”
アクアマリーンは、ホバークラフトの分野で日本一の技術を誇り、FA(ファクトリー・オートメーション)の分野でも、他社とはひと味違う製品を生み出している開発系メーカー。「社名にちなんで、海をイメージした色の作業服にしています。社屋の壁も同じ色でしょう」。笑顔でこう話す高岡さんは、ついこの間まで創業社長として会社の舵取りをし、現在も果敢に新技術の開発にチャレンジしているバリバリの技術者だ。
そんな高岡さんに作業着選びのポイントを伺ってみると、「第一に安全性と着心地。次に、丈夫なこと」と、明快な答えが返ってきた。安全性については、「袖口ひとつにしても、キュッと手首にフィットしていないと、機械に引っかかったりして危ない」。丈夫さに関しては、「ホームセンターなどで売られている作業服は、安価だがすぐに破れる。少々高くてもしっかりとした素材で作られたものでないとダメ」だという。作業現場を熟知した上での意見は、具体的で非常に説得力がある。
■作業服の汚れを見れば、仕事がデキる・デキないが一目瞭然!
現在、アクアマリーンが採用しているユニフォームは自重堂の41500シリーズ。ハードワークにも十分対応できる耐久性と、動きやすさが自慢のロングセラーだ。カラーは「アースグリーン」。会社名の「アクアマリーン」に近い色として選んだというが、金属やプラスチック加工のようなハードな作業現場では、汚れが目立って洗濯も大変ではないだろうか。
これについて高岡さんは、「汚すほうが悪い」とピシャリ。ここまで断言する理由を「技術が未熟な人ほど汚す。汚れるのは、何度も手直しをするからで、段取り通りにいかないということ。だから、作業服の汚れを見ただけで、その人の技量が手に取るようにわかる」と語る。そして「汚れないような仕事をすることが効率アップ、品質アップにつながるんです」と続けた。
■メーカーに希望するのは、袖丈・着丈・胴まわりのベストな関係
作業服に関して確固たる持論がある高岡さん。だが、多少の不満もある。実はね、と教えてくれたのは、ある社員さんだった。「このブルゾンは着丈に対して袖丈が短いんですよ。着丈でサイズを選ぶと、袖からツルリと手首が出てしまう。かといって袖丈に合わせて選ぶと、着丈が長くなって裾がモタついたり、胴まわりがブカブカして作業がしにくくなったり」。しかも、多くの社員が同様の不都合を感じているという。
なるほど、作業性や安全面から見ると、裾はウエストで、袖は手首でジャストフィットするウエアがベスト。つまり、現場で作業するひとにとっては、上着としてゆったり着るのではなく、ムダなく安全に動くことができるブルゾンが一番なのだ。
■豊富な作業経験から導き出した、アクアマリーン流・最強の作業服
最後に、高岡さんが理想の作業着について語ってくれた。何事にも情熱を傾ける彼が話を始めると、いかにも開発者らしいアイディアが留まることなく出てきた。
[高岡相談役がイメージする理想の作業服とは]
・しゃがんでも背中が出ないように、つなぎ型を基本とする。
・つなぎは着脱しにくいので、上と下をマジックテープでつないで分離できるようにする。
・腰を曲げても突っ張らないように、背(腰上の部分)にプリーツを入れるなどして伸縮性を持たせる。
・肩・膝も同様に伸縮性を持たせる。
・ブルゾンなら作業性の良さが第一。上半身の動きを妨げないよう、上着にはプリーツを入れるなどして伸縮性を持たせる。生地自体にストレッチ性があれば尚良。
・脇の下は、メッシュにするなど通気性を考えた仕様にする。
・袖口には手袋着用時でも開閉しやすいマジックテープを採用する。
・ポケットなどのファスナーは、手袋着用時でも開閉しやすいように“つまみ”を大きくする。
どうやら、高岡相談役は、作業服ひとつをとっても「これで満足」「そこそこでいい」とはいかないらしい。「強欲は善である」-映画「ウォール・ストリート」でマイケル・ダグラス扮するゲッコーが言い放ったように、強欲は物事を明確にし、道を拓き、進化を促す。最高の技術者だけが持っている貪欲さ。そんな根っからの開発者スピリッツが束の間の作業服談義からも垣間見える。以下に高岡さんの理想をある程度実現していると思えるアイテムをラインナップしてみたので、興味のある読者の皆さんは是非、チェックしてみてほしい。
有限会社 アクアマリーン
〒864-0021 熊本県荒尾市一部外磯72番地
TEL:0968(64)0403
FAX:0968(63)0307
HP:http://www.aqm.co.jp
アクアマリーンは、ホバークラフトの分野で日本一の技術を誇り、FA(ファクトリー・オートメーション)の分野でも、他社とはひと味違う製品を生み出している開発系メーカー。「社名にちなんで、海をイメージした色の作業服にしています。社屋の壁も同じ色でしょう」。笑顔でこう話す高岡さんは、ついこの間まで創業社長として会社の舵取りをし、現在も果敢に新技術の開発にチャレンジしているバリバリの技術者だ。
そんな高岡さんに作業着選びのポイントを伺ってみると、「第一に安全性と着心地。次に、丈夫なこと」と、明快な答えが返ってきた。安全性については、「袖口ひとつにしても、キュッと手首にフィットしていないと、機械に引っかかったりして危ない」。丈夫さに関しては、「ホームセンターなどで売られている作業服は、安価だがすぐに破れる。少々高くてもしっかりとした素材で作られたものでないとダメ」だという。作業現場を熟知した上での意見は、具体的で非常に説得力がある。
■作業服の汚れを見れば、仕事がデキる・デキないが一目瞭然!
現在、アクアマリーンが採用しているユニフォームは自重堂の41500シリーズ。ハードワークにも十分対応できる耐久性と、動きやすさが自慢のロングセラーだ。カラーは「アースグリーン」。会社名の「アクアマリーン」に近い色として選んだというが、金属やプラスチック加工のようなハードな作業現場では、汚れが目立って洗濯も大変ではないだろうか。
これについて高岡さんは、「汚すほうが悪い」とピシャリ。ここまで断言する理由を「技術が未熟な人ほど汚す。汚れるのは、何度も手直しをするからで、段取り通りにいかないということ。だから、作業服の汚れを見ただけで、その人の技量が手に取るようにわかる」と語る。そして「汚れないような仕事をすることが効率アップ、品質アップにつながるんです」と続けた。
■メーカーに希望するのは、袖丈・着丈・胴まわりのベストな関係
作業服に関して確固たる持論がある高岡さん。だが、多少の不満もある。実はね、と教えてくれたのは、ある社員さんだった。「このブルゾンは着丈に対して袖丈が短いんですよ。着丈でサイズを選ぶと、袖からツルリと手首が出てしまう。かといって袖丈に合わせて選ぶと、着丈が長くなって裾がモタついたり、胴まわりがブカブカして作業がしにくくなったり」。しかも、多くの社員が同様の不都合を感じているという。
なるほど、作業性や安全面から見ると、裾はウエストで、袖は手首でジャストフィットするウエアがベスト。つまり、現場で作業するひとにとっては、上着としてゆったり着るのではなく、ムダなく安全に動くことができるブルゾンが一番なのだ。
■豊富な作業経験から導き出した、アクアマリーン流・最強の作業服
最後に、高岡さんが理想の作業着について語ってくれた。何事にも情熱を傾ける彼が話を始めると、いかにも開発者らしいアイディアが留まることなく出てきた。
[高岡相談役がイメージする理想の作業服とは]
・しゃがんでも背中が出ないように、つなぎ型を基本とする。
・つなぎは着脱しにくいので、上と下をマジックテープでつないで分離できるようにする。
・腰を曲げても突っ張らないように、背(腰上の部分)にプリーツを入れるなどして伸縮性を持たせる。
・肩・膝も同様に伸縮性を持たせる。
・ブルゾンなら作業性の良さが第一。上半身の動きを妨げないよう、上着にはプリーツを入れるなどして伸縮性を持たせる。生地自体にストレッチ性があれば尚良。
・脇の下は、メッシュにするなど通気性を考えた仕様にする。
・袖口には手袋着用時でも開閉しやすいマジックテープを採用する。
・ポケットなどのファスナーは、手袋着用時でも開閉しやすいように“つまみ”を大きくする。
どうやら、高岡相談役は、作業服ひとつをとっても「これで満足」「そこそこでいい」とはいかないらしい。「強欲は善である」-映画「ウォール・ストリート」でマイケル・ダグラス扮するゲッコーが言い放ったように、強欲は物事を明確にし、道を拓き、進化を促す。最高の技術者だけが持っている貪欲さ。そんな根っからの開発者スピリッツが束の間の作業服談義からも垣間見える。以下に高岡さんの理想をある程度実現していると思えるアイテムをラインナップしてみたので、興味のある読者の皆さんは是非、チェックしてみてほしい。
有限会社 アクアマリーン
〒864-0021 熊本県荒尾市一部外磯72番地
TEL:0968(64)0403
FAX:0968(63)0307
HP:http://www.aqm.co.jp
広々とした工場内。ここで様々なアイディアがカタチになっていく。
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