のっけから楽屋の裏話になってしまうが、ソックスのレポートは結構つらい。どれもこれも似たり寄ったりで、書くことがほとんどない。月刊まいど屋でも過去に一度だけやったことがあるが、取材には本当に苦労した。いつもなら見逃すようなちいさな違いを根掘り葉掘り質問し、ようやく一本の記事に仕上げたときはヘトヘトだった。
実は取材を受けるメーカーだって同じようにつらいらしい。これは綿100%で汗をよく吸います。以上。そっちは化繊が入っているので洗濯してもヨレが少ないです。以上。柄を入れてオシャレに仕上げてみました。以上。ソックスを作っているところはたくさんあるが、特徴を説明する自信がないからみんな尻込みしちゃう。実際、今回の特集の話を持ちかけると、どこも都合がつかないと断ってきた。
やっぱりやめようかな。弱気になって諦めかけたとき、救いの手を差し伸べてくれたのが今回話を聞かせてくれたエースグローブ。まずは勇気ある申し出に拍手だが、そこはレポートの質にこだわる月刊まいど屋。単なる目立ちたがりの立候補なら、こちらからお断りしたい。果たして彼らに勝算はあるのか。目の肥えた読者が納得するような、他とは一味違った特徴を提示できるのか。その実力を確かめに、東京の本社に行ってきた。
実は取材を受けるメーカーだって同じようにつらいらしい。これは綿100%で汗をよく吸います。以上。そっちは化繊が入っているので洗濯してもヨレが少ないです。以上。柄を入れてオシャレに仕上げてみました。以上。ソックスを作っているところはたくさんあるが、特徴を説明する自信がないからみんな尻込みしちゃう。実際、今回の特集の話を持ちかけると、どこも都合がつかないと断ってきた。
やっぱりやめようかな。弱気になって諦めかけたとき、救いの手を差し伸べてくれたのが今回話を聞かせてくれたエースグローブ。まずは勇気ある申し出に拍手だが、そこはレポートの質にこだわる月刊まいど屋。単なる目立ちたがりの立候補なら、こちらからお断りしたい。果たして彼らに勝算はあるのか。目の肥えた読者が納得するような、他とは一味違った特徴を提示できるのか。その実力を確かめに、東京の本社に行ってきた。
エースグローブ
さらっとした履き心地の『絹さらさら』シリーズ
強度に優れた『超極厚』シリーズ
お話を伺ったのは、営業部の齋藤勝雄さん。自社製品を愛用する営業マンである。「新商品が出たり、廃番が出たりで多少流動がありますが、当社の場合、ソックスでざっと100種類。お客さまの困りごとに耳を貸し、現場の声を聞かせていただきながら商品作りをしていますが、ソックスは非常に差別化が難しい商品でして。いろいろ考えて、お客さまに良かれと思って出しても、必ずしもニーズに合致するものではなかったりする。そこが難しいところです」。
齋藤さんはそう謙遜するが、エースグローブには、けっこう大胆に素材や機能を謳ったソックスが揃っていて、ラインナップをザッと見ただけでも、へぇ~!、ほぉ~!よくぞ、この小さな消耗品にこれだけのバリエーションを生み出せたものだ、と感心させられる。それでは、数あるソックスの中から、特にお客さまの支持を集め、エースグローブとしても推している、超エース級のソックス「ベスト3」をご紹介いただこう。
第3位は、お悩み解決の救世主『竹炭』シリーズ。消臭、抗菌、吸湿効果をもつ竹炭を練り込んだ繊維で作られている。「ニオイでお困りの方が多いということで、2010年ぐらいに出しました。1日中靴を履きっぱなしで、座敷に上がったりすると臭うので恥ずかしい、ってね。特に安全靴の場合、ニオイの逃げ場がないですから。竹炭が入っていますが、履き心地は普通のソックスと全く変わりません。ひとつ言っておきたいのは、竹炭効果で臭いはかなり軽減されますが、完全に取れるわけではないということ。また、抑えられる臭いは体質によっても違ってきます。ですが、抗菌、吸湿という点からも、消臭には非常に効果があることは確かです」。
続いて第2位、『超極厚』シリーズ。その名の通り、と~っても分厚い生地で丈夫さがウリ。こちらも、商品化のきっかけはユーザーさんの困りごとから。「単純明快な商品名で、秋冬になるとよく出ます。綿100%はポリエステルより強いけれど、1日中作業したり、何度も洗ったりすると親指に穴があく。仕事以外の普段履きでも穴があく。そのたびに買い替えているので、もう少し丈夫なのはないか?そんな声をいただきまして・・・。この商品は糸を太くすることで、強度を2倍に高めています。強度を目的に作った製品ですが、防寒として買われる方が多いですね。一般的に防寒ソックスというと、アクリルのボアボアしたものですが、それだと汗を吸わないし、ニオイも気になる。その点、『超極厚』は綿80%以上で、吸汗性もあって気持ちよく履いていただけます。また、安全靴を履く方が、先芯への指アタリを和らげるために履かれることもあるので、夏でも定番で置いてくれている作業着屋さんが多いんです」。
そして第1位は、夏はさらっと、冬は暖かく!で年間を通じてよく売れている『絹さらさら』シリーズ。「今やワークショップでもホームセンターでもどこでも絹混ソックスを置いていますが、『絹さらさら』と他社製品とでは厚みが全然違います。絹糸だけで作ると薄くて弱いものになってしまうので、オモテに綿を使って強度と厚みを確保し、肌が直接触れるウラ側に絹を使って、さらさら感を出しています」。
このシリーズ、商品に付いている帯には「脂足・臭い・水虫対策にうれしいさらさら感」としっかりとターゲットを明記。買い手の悩みにズバリ応えるアプローチで、ロングセラーの主力商品となっている。
さて、圏外ではあるけれど、エースグローブの実力がわかる特徴的な商品があるので、ついでに紹介しておこう。たとえば『FICKS 5本指』シリーズもそのひとつ。写真3をご覧いただきたい。人が立った状態のことを考え、カカトが90度になっている。「立った時にピタッとくるんです。5本指を履く方が、よりフィット感を得られるようにね。足先や足裏感覚を大切にする方に履いていただくものなので、5本指しか作っていません。余談ですが、ウチの場合、作業靴下なので5本指の比率が多くて、先丸と5本指でどっこいどっこい。地下足袋で指付を履いていた方が流れてきて、5本指ニーズは多いんです」。
最後は、齋藤さんオススメの商品『ごむ楽』。齋藤さんは学生時代、バレーボールに打ち込んでいたスポーツマン。そのため、ふくらはぎが太く、ソックスのゴム部分に締め付けられ、ゴムの跡がクッキリ残ったり、かゆくなったりするという悩みを持っていた。「自社製品でも跡がクッキリ残るんです。なので仕方なく、ミドルソックスを折って履いていたんだけど、この『ごむ楽』が出てからは、普段はこればかり。実に履き心地がいい。履き口を二重織り・ダブルゴムにしてズリ落ちないようにしているし、履き口からカカト上部までは編み方を工夫して締め付けないようにしている。単にゆるく作ればいい、というものではありません。締め付けないで、いかにズリ落ちないようにするか、そこがポイント。工夫と技術がいっぱいの国産品です」。
一足のソックスの陰に、お悩みあり。そして、それを何とかして解決しようとする工夫あり。エースグローブには、そんな特徴ある商品がまだまだ多数顔を揃えている。レポートで触れられなかった商品については、以下で紹介しておくので併せてご覧いただきたい。
齋藤さんはそう謙遜するが、エースグローブには、けっこう大胆に素材や機能を謳ったソックスが揃っていて、ラインナップをザッと見ただけでも、へぇ~!、ほぉ~!よくぞ、この小さな消耗品にこれだけのバリエーションを生み出せたものだ、と感心させられる。それでは、数あるソックスの中から、特にお客さまの支持を集め、エースグローブとしても推している、超エース級のソックス「ベスト3」をご紹介いただこう。
第3位は、お悩み解決の救世主『竹炭』シリーズ。消臭、抗菌、吸湿効果をもつ竹炭を練り込んだ繊維で作られている。「ニオイでお困りの方が多いということで、2010年ぐらいに出しました。1日中靴を履きっぱなしで、座敷に上がったりすると臭うので恥ずかしい、ってね。特に安全靴の場合、ニオイの逃げ場がないですから。竹炭が入っていますが、履き心地は普通のソックスと全く変わりません。ひとつ言っておきたいのは、竹炭効果で臭いはかなり軽減されますが、完全に取れるわけではないということ。また、抑えられる臭いは体質によっても違ってきます。ですが、抗菌、吸湿という点からも、消臭には非常に効果があることは確かです」。
続いて第2位、『超極厚』シリーズ。その名の通り、と~っても分厚い生地で丈夫さがウリ。こちらも、商品化のきっかけはユーザーさんの困りごとから。「単純明快な商品名で、秋冬になるとよく出ます。綿100%はポリエステルより強いけれど、1日中作業したり、何度も洗ったりすると親指に穴があく。仕事以外の普段履きでも穴があく。そのたびに買い替えているので、もう少し丈夫なのはないか?そんな声をいただきまして・・・。この商品は糸を太くすることで、強度を2倍に高めています。強度を目的に作った製品ですが、防寒として買われる方が多いですね。一般的に防寒ソックスというと、アクリルのボアボアしたものですが、それだと汗を吸わないし、ニオイも気になる。その点、『超極厚』は綿80%以上で、吸汗性もあって気持ちよく履いていただけます。また、安全靴を履く方が、先芯への指アタリを和らげるために履かれることもあるので、夏でも定番で置いてくれている作業着屋さんが多いんです」。
そして第1位は、夏はさらっと、冬は暖かく!で年間を通じてよく売れている『絹さらさら』シリーズ。「今やワークショップでもホームセンターでもどこでも絹混ソックスを置いていますが、『絹さらさら』と他社製品とでは厚みが全然違います。絹糸だけで作ると薄くて弱いものになってしまうので、オモテに綿を使って強度と厚みを確保し、肌が直接触れるウラ側に絹を使って、さらさら感を出しています」。
このシリーズ、商品に付いている帯には「脂足・臭い・水虫対策にうれしいさらさら感」としっかりとターゲットを明記。買い手の悩みにズバリ応えるアプローチで、ロングセラーの主力商品となっている。
さて、圏外ではあるけれど、エースグローブの実力がわかる特徴的な商品があるので、ついでに紹介しておこう。たとえば『FICKS 5本指』シリーズもそのひとつ。写真3をご覧いただきたい。人が立った状態のことを考え、カカトが90度になっている。「立った時にピタッとくるんです。5本指を履く方が、よりフィット感を得られるようにね。足先や足裏感覚を大切にする方に履いていただくものなので、5本指しか作っていません。余談ですが、ウチの場合、作業靴下なので5本指の比率が多くて、先丸と5本指でどっこいどっこい。地下足袋で指付を履いていた方が流れてきて、5本指ニーズは多いんです」。
最後は、齋藤さんオススメの商品『ごむ楽』。齋藤さんは学生時代、バレーボールに打ち込んでいたスポーツマン。そのため、ふくらはぎが太く、ソックスのゴム部分に締め付けられ、ゴムの跡がクッキリ残ったり、かゆくなったりするという悩みを持っていた。「自社製品でも跡がクッキリ残るんです。なので仕方なく、ミドルソックスを折って履いていたんだけど、この『ごむ楽』が出てからは、普段はこればかり。実に履き心地がいい。履き口を二重織り・ダブルゴムにしてズリ落ちないようにしているし、履き口からカカト上部までは編み方を工夫して締め付けないようにしている。単にゆるく作ればいい、というものではありません。締め付けないで、いかにズリ落ちないようにするか、そこがポイント。工夫と技術がいっぱいの国産品です」。
一足のソックスの陰に、お悩みあり。そして、それを何とかして解決しようとする工夫あり。エースグローブには、そんな特徴ある商品がまだまだ多数顔を揃えている。レポートで触れられなかった商品については、以下で紹介しておくので併せてご覧いただきたい。
フィット感バツグンの『FICS5本指』シリーズ
|
極厚仕様だから、丈夫で長持ち!フィット感とクッション性にも優れた超極厚シリーズ 太糸を使うことで強度を2倍にアップ!「超」のつく厚みで安全靴の先芯アタリの緩和や防寒用にも。綿80%以上混で吸汗性に優れ、肌ざわりもよし。 |
|
サラッとした感触が気持ちいい!足ムレ対策にも最適の絹さらさらシリーズ 肌に触れる内側部分に絹を使用し、夏はさらっと、冬はあったかく。オモテは綿で強さと厚みをキープ。絹ならではのさらさら感は、脂足の方、臭いが気になる方、水虫対策に特にオススメ。 |
|