【おたふく手袋】マジで使える防寒小物image_maidoya3
ついこの間、街の作業着屋で買ったネックウォーマー。フリース製で見るからに暖かそう。慎重な性格だから、店員さんにムリ言って、ちゃんと試着もしてホカホカするのを確かめてから購入したヤツ。早速、現場で着用しているんだけど、なぜかそれほど快適じゃない。一体どうして?
  昼休み、スマホでまいど屋をチェックしていて気がついた。おたふくから出ているウインドスマッシュっていう名前の防寒小物シリーズ。なんでも、発熱素材と防風シートを組み合わせた新素材を使っているらしい。いくら素材が暖かくても、繊維の隙間から冷気が入ってくれば保温性も半減しちゃう。ウインドスマッシュなら風を全く通さないから、暖かさのレベルが段違いなんだって。風のない室内でいくら試してみたってわからないハズだ。そうだったんだ。なるほどね。
  今回取材に訪れたおたふく手袋のコレクションは、どれをとってもそんなナルホドが詰まっている。ありきたりの品々にほんの少しの工夫を加えることで生み出される名品の数々。年初を飾る消耗品特集に相応しいアイテムたちを、読者の皆さんにいち早くご紹介しよう。
 

おたふく手袋
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防風発熱のフルフェイスウォーマーJW-126
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薄手フィットタイプの防寒防水手袋HA-325
「発熱をウリにした商品があふれていますが、ハッキリ言って玉石混淆。大手メーカーでは着用して2℃以上高くなるものを発熱と言っていますが、中には1℃とか、0.5℃しか上がらないのもある。また、“大手紡績会社の発熱繊維使用”と謳っていても、発熱素材が10%しか入っていなければ暖かくない。一般的に20~30%入っていないと、暖かさは実感できません」。のっけから憤懣やるかたない様子で話すのは、商品企画課の徳永課長。それもそのはず、おたふくの製品づくりは非常にキマジメ。発熱ひとつ見ても製品試験や着用モニターをとってキチンと裏付けを行い、その証として製品パッケージに試験グラフを載せている。発熱に明確な規格がないとはいえ、“いい加減”や“中途半端”に発熱を謳うなんて、もってのほか、なのである。
  「おたふくでは発熱素材に特殊なレーヨンを使用し、着用で2℃以上上昇するものだけを『テックサーモ』と呼んでいます。よく、紡績会社のデータをそのまま載せている商品を見かけますが、糸だけで比較してもね。その点、ウチは製品の状態で試験をするので、実感覚の発熱データ。試験で実証された正真正銘の発熱ですから、暖かさは折り紙つきです」。
  おたふくの『テックサーモ』は、インナーシャツ、タイツ、ソックス、ネックウォーマーなどに展開され、寒さに悩む多くのユーザーから支持を得ている。そして今シーズン、この『テックサーモ』の発熱に防風機能をプラスした『ウインドスマッシュ』が新登場した。「三層構造のまん中に防風ラミネート(ポリウレタン生地)を挟み、これまでのフリース素材では防げなかった風をシャットアウトします。イヤーウォーマー、ネック、ハーフフェイス、フルフェイスと揃えているので、お客さまの欲しいカタチが選べますよ」。
  写真1はフルフェイスウォーマー(型番:JW-126)。寒冷地や高層ビルなどでの作業にオススメだ。「フルフェイスすべてに防風ラミネートを入れると伸縮性がなくなるので、前面(フロント)のみに採用しました。呼吸しやすいように口周りはメッシュ、目周辺の開口面積を抑えて防寒性をアップさせています。よく、ハーフにもネックウォーマーにも使えて便利でしょ!という商品があるけど、それをやると結局防寒という軸がブレちゃうんですよね。最も厳しい環境で着用するものなので、この商品は1WAYに絞って機能を特化させました」。
  この『ウィンドスマッシュ』シリーズ、発熱と防風のダブル保温、しかも気軽に手が届く価格とあって、バイク、スポーツ、フィッシング用品などの小売店からも引き合いが多く、スキー場のホテルでも販売されるほど。好調な売れ行きに、おたふくでは生産計画を当初の2倍に修正したそうだ。
  さて、次は小物ついでに、防寒手袋の売れ筋を紹介いただこう。まずは防水・防寒手袋『ホットエースPRO』シリーズから。「豪雪地域の作業用として2009年に厚手保温タイプのHA-323を出して、毎年1点ずつ増やしてきたんだけど、3年目ぐらいから、バイクや自転車に乗る一般の人が買うようになった。雨の日にカッパを着て乗っても中に水が浸み込んでこない手袋ということでね。同時に、もっと作業性の良いものを!という声が上がって、薄手フィットタイプのHA-325(写真2)が誕生した。5作目となる新作HA-328は反射テープ付き。どんどん進化しています」。
  もう少し指先がきく、ハードワーク向きのバリエーションも多い。新商品の『防寒ネクステージ』は、人工皮革(マイクロファイバー合皮)にインナーフリースを装着したワーキンググローブ。昨今、ブタ革の価格が上がってきたことから商品化したという。「革手と同じような使用感で、価格が安く、しかも天然皮革にはない使い勝手のよさもある。例えばフィット感が良く、通気性もあってニオイも少ない。丸洗いできるのも魅力です。本革一筋で来た人も、ぜひ、試し比べてみてほしいですね」。
  また、フィット感と滑り止めで選ぶならコレ!と推すのは、合成皮革手袋『防寒PU』シリーズ。ナイロンやポリエステルなどの生地にポリウレタン樹脂をコーティングしたもので、天然皮革や人工皮革に比べて強度こそないが、柔らかでフィット感バツグン。特に滑り止め効果に優れている。こちらもインナーフリース仕様で暖かい。
  「おたふくの場合、コスパを一番褒めていただいてます。こんな機能がついているけど、その割には安い。そのあたりが支持されている理由でしょうか。ウチは商品化に1~1年半と時間がかかる会社です。先に発案しても、試作であれこれやっているうちに後手に回ってしまい、悔しい想いをすることだってよくあります。でも、試験してモニターしてもらって、きちんとしてから出す方針なので品質・性能面では、まず間違いない。企画に携わっている者として、お客さまから“おたふくは考えているな”と言われるのが嬉しいですね」。
  そんな“考えているな”の商品がまだまだたくさん。以下に紹介しておくので精読いただきたい。
 
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厚手保温タイプの防寒防水手袋HA-326
 

    

寒風をシャットアウトすれば、暖かさのレベルは飛躍的にアップする!特殊三層構造素材が凍えるワーカーをがっちりガードする発熱防風シリーズ

「テックサーモ」の発熱機能と、防風ラミネート「ウインドスマッシュ」のダブル保温で寒風ビュンビュンの日もあったかさをキープ。作業環境に合わせて選べる、イヤー、ネック、ハーフフェイス、フルフェイスの4タイプ。


繊維自体が発熱するハイテク素材「テックサーモ」で冬を斬る!身体の芯から温まるBT防寒シリーズ

ほどよい厚みと発熱素材25~30%混であったかさは文句ナシ。人体から常に発散される蒸気などの水分に反応し、繊維がすばやく発熱、そして持続するというスグレモノ。丸首、ハイネック、半袖Vネックとタイプいろいろ。