この時期になってもまだ残暑が厳しい。というか、最近は夏真っ盛りの7月、8月より、9月の方が暑いんじゃないかって感じる。残暑じゃなくって、今が本当の盛夏なのだとしたら、やっぱり今月にこの特集を組んだ甲斐があるってもんだ。新し物好きのまいど屋のお客さまからは既に高い評価をいただいている、あのマイナス8度のヒミツについての特別レポートを。
え?「あの」なんて言われても、オタク的まいどフェチじゃない限り、何のことやらわからない?そりゃ、ごもっとも。まいど屋をスミからスミまでチェックしているわけではない正常な精神を持つ読者の皆さんのために少し解説すると、マイナス8度とは、住ベが誇る遮熱タイプのヘルメットのキャッチフレーズである。特殊な加工方法でチタンを塗ったヘルメットは、従来のものに比べて、帽体内部の温度が8度も下がるという。三年前に一度だけ、この月刊まいど屋で特集し、以来、着実にファンを増やしてきた、まいど屋フリークには熱狂的に支持を受けている隠れたヒット商品だ。
こんな情報が載っているから、月刊まいど屋は欠かさずチェックしてるんだよねって褒められたこと数知れず。編集部も褒められると人並みにうれしくて、また褒められたいなあと思って再び同じテーマで取材に出かけた。全く同じ内容を書いていたんじゃ芸がないけど、幸い、今回は前回以上に遮熱タイプのモデルが増えている。特集としての体裁も整うし、読者の皆さんには感謝されるし、編集部としては言うことがない。前回同様、新たなまいどフェチ症候群が全国に広まることを期待して、まいど屋渾身のレポートを以下に記す。
え?「あの」なんて言われても、オタク的まいどフェチじゃない限り、何のことやらわからない?そりゃ、ごもっとも。まいど屋をスミからスミまでチェックしているわけではない正常な精神を持つ読者の皆さんのために少し解説すると、マイナス8度とは、住ベが誇る遮熱タイプのヘルメットのキャッチフレーズである。特殊な加工方法でチタンを塗ったヘルメットは、従来のものに比べて、帽体内部の温度が8度も下がるという。三年前に一度だけ、この月刊まいど屋で特集し、以来、着実にファンを増やしてきた、まいど屋フリークには熱狂的に支持を受けている隠れたヒット商品だ。
こんな情報が載っているから、月刊まいど屋は欠かさずチェックしてるんだよねって褒められたこと数知れず。編集部も褒められると人並みにうれしくて、また褒められたいなあと思って再び同じテーマで取材に出かけた。全く同じ内容を書いていたんじゃ芸がないけど、幸い、今回は前回以上に遮熱タイプのモデルが増えている。特集としての体裁も整うし、読者の皆さんには感謝されるし、編集部としては言うことがない。前回同様、新たなまいどフェチ症候群が全国に広まることを期待して、まいど屋渾身のレポートを以下に記す。
住ベテクノプラスチック
01 喜連川事業所
02 事業所の前に広がる田んぼ
今回、取材に応じてくれたのは、住ベテクノプラスチック喜連川事業所の工場長、営業部長、技術部担当部長、課長代理の4人。遮熱メットと聞いたら黙っていられない!という、住ベの重鎮達である。まいど屋に負けず劣らず熱いメンバーの結集に、今回の取材も白熱するぞと内心ワクワクしていると、峰松孝司営業部長が口火をきった。「今日もね、ここに来る途中、道路工事で交通整理をしているおじさんを見かけたんですけど、熱中症にならないか心配になっちゃいましたよ。だって、遮熱メットかぶっていませんでしたから(笑)」。
遮熱メットとは、「特殊遮熱塗装ヘルメット」のこと。特殊形状の酸化チタンを表面に塗装し、太陽光の赤外線を反射し熱吸収を抑えることで、内部の温度の上昇を抑制するのだ。無塗装品に比べるとメット内の温度はマイナス8度にもなるという。炎天下は気温35度、エアコンの効いた室内は27度、その温度差がメット内で体験できるというのだから、今回のレポートで初耳のひとだって、遮熱メットの実力を想像するのはそう難しくないだろう。このヘルメットができたのは平成20年。峰松部長が続ける。「当社では、ヘルメットで熱中症の対策ができないか?と、ずっと考えていたんです。そこに偶然、とある住宅メーカーのセールスマンが来てね。特殊塗料の話になったんです。この特殊塗料、実は屋根に塗って、空調効率を上げるためのもの。もしかしたらヘルメットにも応用できるんじゃないかと、技術部担当部長の中曽根が試しに塗料を取り寄せて刷毛で塗ってみたわけです。塗り終わったヘルメットに棒温度計を突っ込んだら、温度が6度から8度くらい下がっている。お、これはいけるぞって、みんなで大喜びしましたよ」。
だが、やはり物事はそんなに簡単には運ばなかった。ヘルメットの形状に、均一的に塗料を吹きつけるのは非常に難しいため、きちんとした製品として遮熱メットを発表するには、何度も試行錯誤を繰り返さなければならなかったという。最後は専門の塗装業者に研究してもらって、なんとか発売にこぎつけたと峰松部長は当時を懐かしそうに振り返る。「今では他社も同様の製品を扱っていますが、ヘルメット業界で初めて遮熱メットを売り出したのはウチなんです」。峰松部長のそんな言葉に、パイオニアとしての自負が強くにじむ。「アイデアをちょっと借用して、手軽に作ったようなものとは完成度が全く違いますよ。今日はせっかく来ていただいたので、最新型の遮熱メットの特徴について、詳しく説明しましょうか」。
インタビュー用のテーブルに用意されたのは『KKCⅡ-クール』『KKCⅡS-Bクール』の2つの新モデル。最近発売されたばかりだが、まだまだ残暑厳しいこの季節に一番自信を持ってオススメできる商品だという。「『KKCⅡーBクール』は、人気のKKCモデルに、強い日差しのまぶしさを抑える濃色グレースモークの半透明バイザーを取り付けました。『KKCⅡS-Bクール』は、それにプラスして、本体内に収納可能な大型インナーシールドを内蔵しています。どちらのモデルも前側面と上部に通気孔を設けていますから、もともとメット内の通気性が非常に良くて快適なんです」。これに特殊遮熱塗装を施してメット内の内部温度上昇を抑えたのだから、まさに快適仕様のてんこ盛り。「ラーメンなら、具の全部乗せと言ったところですね」と弓削田泰弘工場長がうまい例えでスペックの高さをアピールする。
さて、夏場に大汗をかきながら悪戦苦闘している現場の作業員にとっては救世主のような存在の遮熱メットであるが、一つだけ欠点がある。実は、遮熱メットのカラーは今のところ白だけしか用意されていないのだ。峰松部長はその事情を次のように説明する。「紺色、黄色などの他の色は、白に比べると熱吸収率がとても高いんです。だから特殊塗料を塗って熱上昇を抑えたとしても、そもそもの温度が高いから、当然、効果は白ほど期待できません。売り上げ全体の7割が白を占めているので、まずは、お客さまの需要も高く、一番効果が期待できる白のヘルメットから対応を始めたんですよ」。
しかし、カラーヘルメットの需要があるのも確か。まいど屋にもカラータイプの遮熱メットについて、月に何度かはお客さまからの問い合わせがある。今まではそんなお客さまのリクエストを申し訳なく思いながらもお断りしていたのだが、今回の取材で工場長の弓削田さんから嬉しいコメントをいただいた。「技術的にはカラーヘルメットにも、特殊塗料を塗布することは可能ですので、ご希望がある会社さまはぜひご相談ください。特注品になるため納期がかかってしまいますが、必ずご期待に応えますよ」。白ほどは遮熱効果を期待できないが、それでもやはり通常のヘルメットと比べると快適性が断然違う。会社のカラーでどうしても白以外が必要な読者の方がいたら、どうかまいど屋サポートセンターに問い合わせてみてほしい。
遮熱メットとは、「特殊遮熱塗装ヘルメット」のこと。特殊形状の酸化チタンを表面に塗装し、太陽光の赤外線を反射し熱吸収を抑えることで、内部の温度の上昇を抑制するのだ。無塗装品に比べるとメット内の温度はマイナス8度にもなるという。炎天下は気温35度、エアコンの効いた室内は27度、その温度差がメット内で体験できるというのだから、今回のレポートで初耳のひとだって、遮熱メットの実力を想像するのはそう難しくないだろう。このヘルメットができたのは平成20年。峰松部長が続ける。「当社では、ヘルメットで熱中症の対策ができないか?と、ずっと考えていたんです。そこに偶然、とある住宅メーカーのセールスマンが来てね。特殊塗料の話になったんです。この特殊塗料、実は屋根に塗って、空調効率を上げるためのもの。もしかしたらヘルメットにも応用できるんじゃないかと、技術部担当部長の中曽根が試しに塗料を取り寄せて刷毛で塗ってみたわけです。塗り終わったヘルメットに棒温度計を突っ込んだら、温度が6度から8度くらい下がっている。お、これはいけるぞって、みんなで大喜びしましたよ」。
だが、やはり物事はそんなに簡単には運ばなかった。ヘルメットの形状に、均一的に塗料を吹きつけるのは非常に難しいため、きちんとした製品として遮熱メットを発表するには、何度も試行錯誤を繰り返さなければならなかったという。最後は専門の塗装業者に研究してもらって、なんとか発売にこぎつけたと峰松部長は当時を懐かしそうに振り返る。「今では他社も同様の製品を扱っていますが、ヘルメット業界で初めて遮熱メットを売り出したのはウチなんです」。峰松部長のそんな言葉に、パイオニアとしての自負が強くにじむ。「アイデアをちょっと借用して、手軽に作ったようなものとは完成度が全く違いますよ。今日はせっかく来ていただいたので、最新型の遮熱メットの特徴について、詳しく説明しましょうか」。
インタビュー用のテーブルに用意されたのは『KKCⅡ-クール』『KKCⅡS-Bクール』の2つの新モデル。最近発売されたばかりだが、まだまだ残暑厳しいこの季節に一番自信を持ってオススメできる商品だという。「『KKCⅡーBクール』は、人気のKKCモデルに、強い日差しのまぶしさを抑える濃色グレースモークの半透明バイザーを取り付けました。『KKCⅡS-Bクール』は、それにプラスして、本体内に収納可能な大型インナーシールドを内蔵しています。どちらのモデルも前側面と上部に通気孔を設けていますから、もともとメット内の通気性が非常に良くて快適なんです」。これに特殊遮熱塗装を施してメット内の内部温度上昇を抑えたのだから、まさに快適仕様のてんこ盛り。「ラーメンなら、具の全部乗せと言ったところですね」と弓削田泰弘工場長がうまい例えでスペックの高さをアピールする。
さて、夏場に大汗をかきながら悪戦苦闘している現場の作業員にとっては救世主のような存在の遮熱メットであるが、一つだけ欠点がある。実は、遮熱メットのカラーは今のところ白だけしか用意されていないのだ。峰松部長はその事情を次のように説明する。「紺色、黄色などの他の色は、白に比べると熱吸収率がとても高いんです。だから特殊塗料を塗って熱上昇を抑えたとしても、そもそもの温度が高いから、当然、効果は白ほど期待できません。売り上げ全体の7割が白を占めているので、まずは、お客さまの需要も高く、一番効果が期待できる白のヘルメットから対応を始めたんですよ」。
しかし、カラーヘルメットの需要があるのも確か。まいど屋にもカラータイプの遮熱メットについて、月に何度かはお客さまからの問い合わせがある。今まではそんなお客さまのリクエストを申し訳なく思いながらもお断りしていたのだが、今回の取材で工場長の弓削田さんから嬉しいコメントをいただいた。「技術的にはカラーヘルメットにも、特殊塗料を塗布することは可能ですので、ご希望がある会社さまはぜひご相談ください。特注品になるため納期がかかってしまいますが、必ずご期待に応えますよ」。白ほどは遮熱効果を期待できないが、それでもやはり通常のヘルメットと比べると快適性が断然違う。会社のカラーでどうしても白以外が必要な読者の方がいたら、どうかまいど屋サポートセンターに問い合わせてみてほしい。
03 取材に応じてくれた住ベの重鎮。左から弓削田工場長、堀技術部課長代理、中曽根技術部担当部長、峰末営業部長
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特殊な断熱塗装で帽体の内部温度が8度も下がる!スタンダードなアメリカンシルエットに快適性をプラスしたKK-Bクールシリーズ 暑さの厳しい環境にも耐えうるマイナス8度のできるやつ。人気のロングセラー商品“KK-Bクール”は、かぶる人を選ばないベーシックなアメリカンシルエット。“KKC-Bクール”にはさらに涼しさアップの通気孔付き。 |
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