2016年。沖縄県那覇市のビジネス街の一角にちょっと変わった定食屋がオープンし、話題になっている。朝7時30分と早い時間からビジネスマンや近所の方でにぎわう「味噌めしや まるたま」だ。
その名が示すように、味噌を使った料理がウリの店なのだが、朝・昼・夜と時間帯別のメニューには、納豆定食・しょうが焼き定食・旨辛カレー・ハンバーグ・ローストポーク・ラタトゥィユ・ピザ・・・などが並ぶ。
定食屋というのに、ファミレスばりの幅広いメニュー。しかも、その全ての料理に味噌が使われているという。
実はこの味噌、琉球王朝御用達の栄誉をもつ歴史も由緒もある味噌で、NHKの人気番組「ブラタモリ」が取材に訪れたほど。
ピザに味噌?ハンバーグに味噌?飲食店の経験はなかったという店主が、なぜこんな店を作ったのだろうか?早速、お話をうかがってみます。
その名が示すように、味噌を使った料理がウリの店なのだが、朝・昼・夜と時間帯別のメニューには、納豆定食・しょうが焼き定食・旨辛カレー・ハンバーグ・ローストポーク・ラタトゥィユ・ピザ・・・などが並ぶ。
定食屋というのに、ファミレスばりの幅広いメニュー。しかも、その全ての料理に味噌が使われているという。
実はこの味噌、琉球王朝御用達の栄誉をもつ歴史も由緒もある味噌で、NHKの人気番組「ブラタモリ」が取材に訪れたほど。
ピザに味噌?ハンバーグに味噌?飲食店の経験はなかったという店主が、なぜこんな店を作ったのだろうか?早速、お話をうかがってみます。
味噌めしや まるたま
オシャレなカフェ風の店舗
夜メニュー一押しのまるたまカプレーゼ
<80歳を超えても現役で味噌づくりに携わっていた「おばあ」の想いを受け継ぐ>
店内に入ると、大きな味噌樽が出迎えてくれる。
ここ、「味噌めしや まるたま 」のすべての料理に使用されている玉那覇味噌(たまなはみそ)は、店主である中西武久(なかにし たけひさ)さんの母方の家業。尚泰王(しょうたいおう)時代から、160余年にわたって味噌を作り続けている伝統ある蔵である。
東京で生まれ育った中西さんは、幼い頃からずっとこの味の大ファンだった。ところが、玉那覇味噌が地元の沖縄でさえあまり知られていないことを知ってショックを受け、販路拡大に努めたいと、第二のふるさと沖縄に移住を決意。もともと食への関心が高く、食べ歩きを重ねてきた経験から、まずは味噌を含む沖縄の厳選食材をインターネットで販売することにした。しかしそんなある日、80歳を超えても現役で味噌づくりに携わっていた大好きな「おばあ」が亡くなってしまう。
職人の高齢化や既存の販路への不安を含め、玉那覇味噌の存続すら危ぶまれる状況に危機感を覚えた中西さん。
「みんなに味噌を作り続けてもらうために、もっと自分にできることはないのかと考えたとき、通販ではなく、作った味噌をすぐに味わってもらうのが一番だと思ったんです」
本当にいいものだから、残したいし伝えていきたい。そんな想いを込めて、中西さんは「味噌めしや まるたま」を開店させた。
<トマトだって味噌に漬け込めば美味しくなる>
「味噌めしや まるたま」では、3種類の味噌を使い分けている。
たとえば、「昼 味噌めし」で人気の「味噌汁定食(700円)」は、風味豊かに仕上げるために、国産大豆を半年以上じっくり熟成させた「王朝味噌」を使用。
沖縄の伝統料理「いなむどぅち(750円)」には、甘みを引き立てるために熟成が浅い「首里味噌」を使用する・・・といった具合だ。
味噌の使い方として面白いのが、17時~22時の「夜 味噌めし」で提供される「まるたまカプレーゼ」(トマトの味噌漬けのカプレーゼ風800円) だ。
トマトをバルサミコを煮詰めたソースと「王朝味噌」に2日ほど漬け込んで、クリームチーズにブラックペッパー・ニンニク等を混ぜた特製チーズを乗せ、最後に大葉をトッピング。聞いただけでは、味の想像が難しいほどの手の込みようだ。
「今まで、色々な料理に味噌をアレンジしてきたけど、やればやるほど、味噌の奥深さを知り、味噌ってすごいな!って改めて思いますね。実際、味噌は何にでも使えるし、何でも美味しくしちゃうし、身体にも良い。味噌の奥深さに一番驚いているのは、僕たちスタッフかもしれません」と中西さん。頭の中には試してみたい味噌レシピが、まだまだたくさん詰まっているそうだ。
<ハンバーグには「味噌デミグラスソース」。コクと味わい深さに驚く。>
さて、ここで一品いただいてみることに。
どんな風に味噌が使われているのか想像するのが難しいメニューが並ぶ中、悩んだすえにランチタイム限定の「ハンバーグ1280円」を注文してみた。
まるたまのハンバーグは、県産のブランド豚である「紅豚」が70%、国産牛が30%使われた贅沢な合いびき肉ハンバーグだ。
選べるソースは、デミ味噌ソース・おろし味噌ポン酢・味噌トマトソースの3種類。いずれのソースにも、隠し味に味噌が使われている。
どれも気になるが、今回はデミ味噌ソースをチョイス。こんがりと焼き上げられたハンバーグに、デミ味噌ソースをたっぷり絡め口へ運ぶ。肉の旨みがじわ~っと広がるのと一緒に、赤ワインと味噌のコクがマッチしたソースの美味しさがやってくる。あ、このコクが味噌かな?食べながらも思わず口の中で味噌の風味を探してしまうのもなんだか楽しい味わい方だ。
セットでついてくるのは熊本県産の自然栽培玄米(白米も選べる)と、まるたまオリジナルの味噌汁、そして付け合せ2品。素朴な味わいの玄米と味噌汁の優しい香り。濃厚なハンバーグソースとの組み合わせが絶妙だ。
<老舗味噌屋の心意気が伝わる帆布前掛け>
お腹も落ち着いたところで、ユニフォームについてうかがってみた。
選ぶ上で、何かこだわった点はありますか?
「そうですね、日本の歴史ある調味料だという老舗感を出したかったので、前掛けにしました。イタリアンレストランなどでよく使われる黒い色はちょっと違うかなと思ったので、色は暖簾と同じ藍色に。おしゃれすぎる感じは苦手なので、軽くくずした感じでつけています。」
160余年変わらない味を、中西さんが和洋何でもござれのレシピにアレンジすることで、玉那覇味噌の可能性はこれからも広がっていくだろう。
【店舗情報】
店舗名 味噌めしや まるたま
住所:〒900-0021 沖縄県那覇市泉崎2-4-3-1F
電話:098-831-7656
サイトURL: http://marutama-miso.com/info/
営業時間:朝食7:30〜10:00、ランチ10:00〜14:00、ディナー17:00〜22:00
定休日: 日曜日
アクセス:<モノレールの場合>ゆいレール「県庁前駅」または「旭橋駅」より共に徒歩約5分
<バスの場合>バス停「上泉(かみいずみ)」より徒歩2分、または「那覇バスターミナル」より徒歩5分
店内に入ると、大きな味噌樽が出迎えてくれる。
ここ、「味噌めしや まるたま 」のすべての料理に使用されている玉那覇味噌(たまなはみそ)は、店主である中西武久(なかにし たけひさ)さんの母方の家業。尚泰王(しょうたいおう)時代から、160余年にわたって味噌を作り続けている伝統ある蔵である。
東京で生まれ育った中西さんは、幼い頃からずっとこの味の大ファンだった。ところが、玉那覇味噌が地元の沖縄でさえあまり知られていないことを知ってショックを受け、販路拡大に努めたいと、第二のふるさと沖縄に移住を決意。もともと食への関心が高く、食べ歩きを重ねてきた経験から、まずは味噌を含む沖縄の厳選食材をインターネットで販売することにした。しかしそんなある日、80歳を超えても現役で味噌づくりに携わっていた大好きな「おばあ」が亡くなってしまう。
職人の高齢化や既存の販路への不安を含め、玉那覇味噌の存続すら危ぶまれる状況に危機感を覚えた中西さん。
「みんなに味噌を作り続けてもらうために、もっと自分にできることはないのかと考えたとき、通販ではなく、作った味噌をすぐに味わってもらうのが一番だと思ったんです」
本当にいいものだから、残したいし伝えていきたい。そんな想いを込めて、中西さんは「味噌めしや まるたま」を開店させた。
<トマトだって味噌に漬け込めば美味しくなる>
「味噌めしや まるたま」では、3種類の味噌を使い分けている。
たとえば、「昼 味噌めし」で人気の「味噌汁定食(700円)」は、風味豊かに仕上げるために、国産大豆を半年以上じっくり熟成させた「王朝味噌」を使用。
沖縄の伝統料理「いなむどぅち(750円)」には、甘みを引き立てるために熟成が浅い「首里味噌」を使用する・・・といった具合だ。
味噌の使い方として面白いのが、17時~22時の「夜 味噌めし」で提供される「まるたまカプレーゼ」(トマトの味噌漬けのカプレーゼ風800円) だ。
トマトをバルサミコを煮詰めたソースと「王朝味噌」に2日ほど漬け込んで、クリームチーズにブラックペッパー・ニンニク等を混ぜた特製チーズを乗せ、最後に大葉をトッピング。聞いただけでは、味の想像が難しいほどの手の込みようだ。
「今まで、色々な料理に味噌をアレンジしてきたけど、やればやるほど、味噌の奥深さを知り、味噌ってすごいな!って改めて思いますね。実際、味噌は何にでも使えるし、何でも美味しくしちゃうし、身体にも良い。味噌の奥深さに一番驚いているのは、僕たちスタッフかもしれません」と中西さん。頭の中には試してみたい味噌レシピが、まだまだたくさん詰まっているそうだ。
<ハンバーグには「味噌デミグラスソース」。コクと味わい深さに驚く。>
さて、ここで一品いただいてみることに。
どんな風に味噌が使われているのか想像するのが難しいメニューが並ぶ中、悩んだすえにランチタイム限定の「ハンバーグ1280円」を注文してみた。
まるたまのハンバーグは、県産のブランド豚である「紅豚」が70%、国産牛が30%使われた贅沢な合いびき肉ハンバーグだ。
選べるソースは、デミ味噌ソース・おろし味噌ポン酢・味噌トマトソースの3種類。いずれのソースにも、隠し味に味噌が使われている。
どれも気になるが、今回はデミ味噌ソースをチョイス。こんがりと焼き上げられたハンバーグに、デミ味噌ソースをたっぷり絡め口へ運ぶ。肉の旨みがじわ~っと広がるのと一緒に、赤ワインと味噌のコクがマッチしたソースの美味しさがやってくる。あ、このコクが味噌かな?食べながらも思わず口の中で味噌の風味を探してしまうのもなんだか楽しい味わい方だ。
セットでついてくるのは熊本県産の自然栽培玄米(白米も選べる)と、まるたまオリジナルの味噌汁、そして付け合せ2品。素朴な味わいの玄米と味噌汁の優しい香り。濃厚なハンバーグソースとの組み合わせが絶妙だ。
<老舗味噌屋の心意気が伝わる帆布前掛け>
お腹も落ち着いたところで、ユニフォームについてうかがってみた。
選ぶ上で、何かこだわった点はありますか?
「そうですね、日本の歴史ある調味料だという老舗感を出したかったので、前掛けにしました。イタリアンレストランなどでよく使われる黒い色はちょっと違うかなと思ったので、色は暖簾と同じ藍色に。おしゃれすぎる感じは苦手なので、軽くくずした感じでつけています。」
160余年変わらない味を、中西さんが和洋何でもござれのレシピにアレンジすることで、玉那覇味噌の可能性はこれからも広がっていくだろう。
【店舗情報】
店舗名 味噌めしや まるたま
住所:〒900-0021 沖縄県那覇市泉崎2-4-3-1F
電話:098-831-7656
サイトURL: http://marutama-miso.com/info/
営業時間:朝食7:30〜10:00、ランチ10:00〜14:00、ディナー17:00〜22:00
定休日: 日曜日
アクセス:<モノレールの場合>ゆいレール「県庁前駅」または「旭橋駅」より共に徒歩約5分
<バスの場合>バス停「上泉(かみいずみ)」より徒歩2分、または「那覇バスターミナル」より徒歩5分
デミ味噌ソースたっぷりのこだわりハンバーグ定食
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味噌樽の前に立つ店主・中西さん
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