【安全靴】ホントに安全?image_maidoya3
安全靴って、重いし、歩きにくい。初めて履いたときの、つま先の違和感は何とも言えねぇ(北島康介じゃないけど)。足に合わなくて、小指の爪が鉄芯に当たってしまったらもう大変だ。痛くて歩けないし、ヘタしたら、爪が紫に変色して剥がれちゃう。
 だいたい、つま先だけ保護してどうするの?足の甲に物が落ちてきたら、どうしようもないもんね。ネーミングは「安全」靴だけど、「半安全靴」じゃないかなぁ。不便な思いをして、こんなもの履いて、イザというときも安全じゃないとしたら・・・これって、詐欺じゃない?

安全靴
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マルゴ業務企画課課長 大谷公人さん
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おたふく営業企画係長 徳永智彦さん
安全靴バトルに参加して頂いたのは丸五(業務企画課課長 大谷さん)、サンダンス(専務取締役 山尾さん)、おたふく手袋(営業企画係長 徳永さん)の3社。各社とも、まいど屋の売れ筋ランキングでは常に上位にランクインする常連組だ。まずは挨拶代わりの一撃。「つま先だけ保護して、効果ありますか?ホントに安全なの?」
  「つま先は体から出っ張っていますよね。統計的にも、荷物を落とすことで発生したほとんどの事故は、つま先を痛めていることが分かっています。足の甲部分は人間の胴体に近いため、物がそのまま下に落ちることはめったにない。それでも不安なら、安全靴の付属品で、『足甲プロテクター』というのがあります(サンダンス:山尾さん)」。
  「つま先だけでも、相当の怪我を防げますよ。理想は、足の甲全体を包むこと。ただ、それだと歩くための屈曲性が損なわれます。歩行と保護の最適なバランスを考えられたのが安全靴なんです。(おたふく:徳永さん)」。
  「昔から、このカテゴリーは存在しているので必要なものだと思います。しっかりと規格を守っていますから、安全だと言えますね(丸五:大谷さん)」。
  各社、予想通りの模範回答だ。さらに突っ込みを入れてみる。「安全靴って重くて、しかも歩きにくいですよね」
  「ウチでは昔ながらの『いかにも安全靴』といったものは、あまり手がけていないですから何とも言えません。でも、技術の進歩とともに、最近の安全靴は軽さと柔軟さを十分に兼ね備えてきていますよ(丸五:大谷さん)」。
  「私たちのスニーカータイプは、現場で重い安全靴に履き替えるのではなく、通勤時から履ける安全靴を目指して開発しています。なので、重さとは無縁です(サンダンス:山尾さん)」。
  「お客さまのニーズに応えて、軽いもの・ソールが柔らかく歩きやすいものを開発しています。歩きやすさも、事故防止に必要な性能なんです。鉄芯で足先を守るだけではなく、現場での割合が高い転倒事故を防ぐことも安全靴の役目だと考えています(おたふく:徳永さん)」。
  「軽くしたり、柔らかくしたりすることで、安全性が損なわれませんか?」
  「革製の安全靴とまったく同じ、圧迫耐性と衝撃耐性のテストをクリアしているので大丈夫です。気軽に履けるスニーカータイプですが、約1トンの圧迫耐性を誇っています。『安全靴らしからぬ安全靴』をコンセプトに、しっかりした靴づくりを追求していきますよ(サンダンス:山尾さん)」。
  「確かに、そのままでは踏み抜き等に対する予防効果が薄れてしまうこともあります。そこで、十分な厚みと耐性を備えた専用のインソールも同時に開発しています。インソールの着脱で、シーンに合わせて活用することができるように(おたふく:徳永さん)」。
  「現在、ワークシューズのカジュアル化が進んでいますが、必要とされているものは最終的には安全性なんです。安全性を第一に、履きやすさ、歩きやすさ、さらにプラスアルファの機能性をとことん追求したい。お客様には安心感で選んでいただける、そんなメーカーを目指していきたいと考えています(丸五:大谷さん)」。
  安全性と履き心地を両立させるため、各社とも相当の努力を重ねているらしい。危険な現場では、やっぱり安全靴を履いておいた方がよさそうだ。
 
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サンダンス専務取締役 山尾健治さん
 

    

JW-755(おたふく)

安全性の高い鋼鉄製先芯使用した、スタンダード安全短靴。靴底にクッション性のよいポリウレタン二層底を採用し、脚への負担を軽減。ゆったりした4E幅広サイズとマジックテープを採用し、脱ぎ履きも簡単。


JW-736(おたふく)

つま先に安全性の高い鋼製先芯が入った、脱ぎ履きがスムーズで歩きやすいショートタイプ安全ブーツ。靴底に厚さ0.5㎜の踏抜き防止鋼板を入れ、安全性もさらに向上。砂やホコリなどの侵入を防ぐフードと滑りにくい天然ゴム底を採用し、機能性バツグン。