【旭蝶繊維】キレ味鋭いニューフェースを速報するimage_maidoya3
不覚だった、と言うしかない。広島にかなり評判のいいワークウェアメーカーがあると聞いたのは一年も前。そのときは何をいまさら、と軽く聞き流した。業界一の事情通を自認し、これまで数多くのブランドを取り扱ってきたまいど屋のラインナップには、もはや付け加えるべきブランドはない。最初はそう思っていた。取り扱わないにしろ、話題に上ったブランドはとりあえず調査しておこう。旭蝶の商品を調べ始めたのは、そんな軽い気持ちだった。ところが。。。
  調査が進むにつれ、明らかになってくる商品コンセプトのセンスの良さ。狙いの確かさ。クオリティーの高さ。これはかなり本気で取り組まなくてはいけないブランドじゃないか。。。結論がハッキリしたのが半年前。それから慌ただしく掲載準備を始め、ようやく取り扱いを始めたのが今シーズン。販売を開始した直後にもかかわらず、既にお客さまからかなりのご注文とお問い合わせをいただいている。狙い通り、まいど屋に強力なラインナップが加わったと思う。
  なお、このブランドのアイテムに関しては、まだ完全に商品ページが作り込まれていないことをお詫びしておきたい。それでも今回、特集に踏み切ったのは、旭蝶コレクションが持つキレのよさを読者のみなさんにいち早く知ってほしかったから。今度の取材は、月刊まいど屋編集部にとっても、旭蝶ブランドの魅力を改めて確認するいい機会になった。百聞は一見にしかず。以下、あいさつ代わりのイチオシ商品を読者の皆さんとともに見ていきたい。

旭蝶繊維
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二重ファスナー、返し、チンガード等、快適機能満載の『防水極寒』
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雨でも視界が広がる窓付きフード(『極寒』シリーズ)
取材に応じてくれたのは、営業部の宮川英樹さん。「降雪量の多い地域でよく売れています」と、まず取り出したのは、『防水極寒』シリーズ(型番:69200ほか)。シリーズ名にあえて『極寒』を冠したのは、通常の防寒ウェアでは対応しきれない氷点下の屋外でも快適に作業できるよう、防水性と保温性を最高レベルまで高めたからだという。「見てください、この表地。透湿防水素材を撥水加工した特殊な生地で、10,000mmの耐水圧がある。雨傘が500mmといいますから、その20倍です」。ちなみに、耐水圧とは防水性能を示す一つの指標で、その生地がどのぐらいの水圧に染み出さずに耐えることができるのかを測ったもの。一般的にアパレル業界では2,000mm以上をレインウェアとしている。
  寒冷地の悪天候を克服するための仕掛けは素材だけではない。作りそのものにも工夫を凝らすことで、防水防寒ギアとしてのパフォーマンスをさらに向上させている。「前立てが二重で、ファスナーも二重。合わせの部分をよく見ると、生地が折り返されている部分があるでしょ。これが『返し』というもので、ここで横から降り込んでくる雨や雪を防ぐんです。ポケットもパンツのファスナー部も仕上げは同様です」。また、「水は縫い目からも入ってくるので」と、縫い目の裏にはキッチリと『シームテープ』で補強する念の入れようだ。
  防水極寒シリーズはスペックの高さだけでなく、着心地や使い勝手の良さにも注目してほしいと宮川さんは言う。例えば、冷えたファスナーがあごに当たるのを防ぐ『チンガード』。手袋をはめていてもフードや袖の締まり具合を簡単に調節できる『横長使いのマジックテープ』。パンツでは、中にはいているズボンのポケットに直接手が入れられる『スルーポケット』。細かな配慮が積み重なって、寒冷地での作業が少しずつ快適になっていく。さらに宮川さんは続ける。「内側には水を通さないのに、衣服内の蒸気は外に逃がしてしまう。コレ、透湿って言うんです。だから、ムレにくく、長時間着て汗をかいても快適な着心地が持続するんです」。
  寒冷地仕様の防寒服でもう一つ紹介したいのが『極寒』シリーズ(型番:51001ほか)。冷凍庫内での作業にも使われるというから、極寒仕様のさらに上を行く防寒ギアと言っていい。表地は撥水加工。裏地は、表地から吸収した太陽光線をエネルギーに変換して保温する機能素材。さらに中綿にも断熱中綿を採用するなど、徹底して暖かさを追求した防寒性能がウリだ。「寒冷地向けに開発したモデルですが、保温性能が非常に高いので、食品会社などの冷凍庫作業にも使っていただいています。」。膝や肘のパッチワークはデザインかと思いきや、「極寒の環境下では擦れて布が割れてしまうことがあるので、肘・膝・臀部に補強素材を当てているんです」とのこと。これが意外なアクセントになり、デザイン的にもしゃれている。かぶると視界が狭くなるフードには、冷えても硬くならないTPUフィルムの窓をつけて横の視界もかなりいい。
  旭蝶繊維には、この他にもライトな軽量防寒から防風仕様、JIS T8118適合の制電防寒まで、明確なコンセプトをカタチにした魅力的な防寒ウェアが目白押し。最後に、同社の商品開発についてコメントをいただいたので、記しておこう。
  「防寒の旭蝶と言われるようになって、もう20年以上になります。最初はかつて北海道を担当していた営業マンがいいアイデアをたくさん持っていて、開発に働きかけた。そのうち、彼の情熱が全社に伝染して特徴のあるモデルが次々と出てくるようになったんです。今でもウチはその気風を受け継いでいます。防寒だったらどこにも負けないモノを作ろうという意欲がある。営業が全国を巡って集めたユーザーの声、各地域の想いをひとつのカタチにしていくようにしています」。
  ほとんどの商品がロングセラーで、廃番が非常に少ないという旭蝶繊維の防寒ウェア。リピーターの厚い信頼を得ているのも、しっかりとした商品づくりがあるからに他ならない。品質確かでキレ味鋭いコレクションを、以下でじっくりとご覧いただきたい。
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着脱式サスペンダー(カイロポケット付き)の『極寒』シリーズ
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カタログを手にする営業の宮川さん

    

◆再帰反射で夜間も安全!31300シリーズ

豊富なカラーバリエでプライベートでもOKの軽防寒シリーズ。胸や袖パイピングやファスナーの引手には、ライトがあたると鋭く反射する再帰反射素材を使用。ブルゾンとコートの中間丈の「ブルート」は、腰まわりがスッポリ隠れて暖かいハーフコートタイプ。

  • image_maidoyaブルゾン
    ■型番:31300
    ■定価:\8,900
    ■販売価格:\4,370
  • image_maidoyaブルート
    ■型番:31400
    ■定価:\8,900
    ■販売価格:\4,370

◆メタリックな光沢感と軽量性が魅力!31100シリーズ

表は光沢感のある撥水加工ポリエステル素材、裏はフリース。1着で2通りに着こなせるリバーシブル仕立て。パンツは膝部分にダーツをとった縫製で、脚の曲げ伸ばしがスムーズ。