【まいど君がゆく】まいど君誕生秘話image_maidoya3
7月からまいど屋ホームページで突如始まった新連載マンガ「まいど君がゆく」。ユニフォーム通販のホームページで何でマンガなの?なんてカタイ話は言いっこなし。まいど屋に来てくれた人たちがもっと楽しんでくれればいいじゃん。そのうち、まいど屋が漫画サイトだと勘違いする人まで出てきて、マンガのホームページで何でユニフォームを売ってるんだろうなんて思ったりしたら、なお楽しいじゃん。そう、面白そうな企画はなんでもやってみちゃうのがまいど屋のまいど屋たるゆえん。
  連載がスタートして早2ヶ月。まだまだ謎に包まれた部分が多いまいど君とその家族の全貌とは?今回は、読者のみなさんがストーリーをより一層楽しめるよう、原作者の村松哲次氏に取材してきました。何人かの主要な登場人物や舞台背景について、詳しく解説しちゃいますので、まいど君にハマりつつあるひと、必見です!
 

まいど君がゆく
image_maidoya4
まいど君のキャラクター設定について語る原作者の村松哲次氏
埼玉県川口市のとある町の一角にある、瓦葺木造二階建ての日本家屋。店の入り口には、江戸時代の名残りで「屋どいま」(右から読んで まいど屋)と書かれた看板と、のれんが下がるレトロな店構えだ。和菓子屋さんのようなレジスター、その横にはサンプルの作業服やヘルメット、足袋などが所狭しと並んでいる。どこか懐かしく、古き良き昭和30年代をほうふつとさせる作業服の小売店――それが7月から始まった連載マンガ『まいど君がゆく』の舞台となる「まいど屋」だ。
  このマンガで主人公を務めるのが、ご存知 まいど君。この2ヶ月の間にも、少しずつそのキャラクターが垣間見えてはきたが、いったい彼は、どんな少年なんだろう。まずは、まいど君のキャラクターについて村松氏に聞いてみた。
  「まいど君は、家の仕事に興味津々な、小学校1年生の男の子です。子ども特有の悪意のない毒舌を振りまき、ちょっと憎ったらしいけど可愛げもある、おませキャラ。店の手伝いに熱心なあまり、勝手に店の中を動き回っては変わった商品に食いつき、『これ何? これ何?』と触ってはお父さんに怒られる(笑)」。
  生まれた時から作業服に囲まれているので、作業服に関しては相当詳しい。だからときには、尊敬するお父さんに代わって商品の配達までしちゃう、そんな男の子だ。
  「まいど君が店内を走り回って、いろんな商品を引っ張り出してこれるよう、店の設定は奥に在庫を置いてるような造りの小売店にしました。今風にリアルにやると、店はコンクリビルの1階、お会計もPOSシステムで“ピッ”。それじゃ無味乾燥で、まいど君らしくないでしょ?」。
  まいど君が、どこからか商品をもちだしてきては場を混乱させる。そこにお父さんが登場し、その商品の特徴や良さを、まいど君やお客さんを通して読者に説明する。どうやら『まいど君がゆく』のストーリーを展開していくうえで、まいど君は狂言回し的な役割を担っているようだ。
  では、「まいど屋」の店主でもある、まいど君のお父さんとはどんなひとだろう。「基本的には、ガンコ親父な面もありつつ、忌野清志郎の、♪昼間のパパはカッコイイ~、みたいなところもたくさんあるんですよ。悪いことをしたらちゃんとゲンコツも落とす、でもまいど君を子ども扱いせず諭す時は諭す、みたいなね。でも、あんまりカッコよくなりすぎないよう、ちょっとドジでダサいところも見せようと思ってます。その方が読者も共感できると思うし、そういう人がたまにイイことやるとジーンとくるでしょ?」
  完璧すぎず、ちょっと抜けてるところもある。確かにこれなら読者も親しみやすいだろう。「ドジだけど気持ちがカッコイイ、ガテン系のお父さん。まいど君とは精神年齢が近く、それを見て呆れるお母さん、みたいな仲のいい家族です」。
  ところでそのお母さんとは、どんな人柄で、まいど屋ではどんな仕事をしているんだっけ?「まいど屋で主に経理を担当していて、しっかり者の肝っ玉母さん。お父さんは、このお母さんにゾッコンラブなんです」。
  しかし、お母さんがあんまり登場すると、話がアットホームになり過ぎるきらいもあるので、あんまり登場させないようにしているのだとか。「お母さんは、オフィスウエアや飲食店のユニフォームのときにお父さんに代わり、“お母さんだからこそ分かるこの白衣の良さ“みたいなものを説明してもらうために登場してもらう予定です」。
  だんだん雰囲気が読めてきた、まいど君ファミリー。そういえば確か、まいど君にはお姉ちゃんがいましたよね?「マイ子ちゃんね。このお姉ちゃんのポジションをどうしようかで、最後まで悩みました。ホントは、現代的なお姉ちゃんにしたかったんですよ。ケータイいじって、ネイルをデコり、化粧してレジの前で退屈そうに本を読んでる、みたいなね(笑)。でも、それじゃ毒があり過ぎるし、この夫婦からはそういうお姉ちゃんは生まれないでしょ?ってことで、割と普通の中学生の女の子にしました」。
  実はまいど屋には、彼氏や旦那さんのために作業服や鳶服を買い求めにくる女性客も多い。使う人にとっては当たり前だが、女性には分からない作業用品の違いや特徴などを、女性客に説明するための役として、お姉ちゃんが登場することもあるそうだ。
  さまざまな商品の魅力を、その商品の良さに気付いていない人にも伝え、わかってもらう。そんな役割を、まいど君ファミリーは担っている。「単におもしろいマンガと、読んで商品に興味を持ってもらえるものは別。『まいど君がゆく』は後者です。だから、『まいど君がゆく』を読んでいくと、例えば鳶服ってどんなものなのかが、だんだんと分かるようになってるんです」。
  もう少し先になると、まいど君が勧める商品と、お父さんが勧める商品が違うという話が出てくるらしい。「『なんでこっちじゃないの?』というまいど君の疑問に、読者の人も共感すると思います。でもマンガの次のページを読んでもらうと・・・なるほどね!となる。買うときに『まいど君がゆく』を読んでもらえれば、モノの見方がちょっと変わると思いますよ」。
  ストーリーは毎回、一話完結になっている。途中から見始めた人でも楽しめるし、どこから読んでも分かる。最初から読んでもらえれば、まいど屋で扱っている作業服や鳶服についてちょっと詳しくなれる、そんな連載を目指している。
  最後に、まいど君の今後について聞いてみると、「クレヨンしんちゃんのように愛されるキャラクターになってほしいですね。その地域に住んでいる人なら誰でも知っている企業キャラになってもらえたらウレシイ。それから、動いているまいど君を見たいです。ぜひ、ゆるキャラにエントリーしてもらいたいですね(笑)」。
  単なるお笑いマンガではなさそうな『まいど君がゆく』。現場で働く人もそうでない人も、ぜひこれを読んで、奥深い作業服ワールドにハマってみてはどうだろう。