【桑和】カタログ丸ごと、オール特価の謎を解くimage_maidoya3
平凡に見えて非凡。桑和のウェアに袖を通すたびにそう思う。基本的には汎用性の高いベーシックなウェアに、意外性のあるスパイスを少しだけ加えてエッジを効かす。とがったイメージはないが、野暮ではない。そして何より、付加価値の割に価格が安い。ユニフォームとして考えたときに安心できる。納得できる。
  ここ数年で既存のワーキングウェアが軒並み値上がりしてしまった結果、他メーカーから桑和に乗り換えているユーザーが非常に多い。もちろん、既存商品の値上がりは桑和も例外ではなかったが、コスパはまだまだ他社を大きく上回る。そして、業界全体から蒸発してしまった「バリューゾーン」を、彼らの新しいコレクションが次々と埋めていく。
  桑和が繰り出してくる新商品は、業界全体が突き進んだあの値上げに対するアンチテーゼである。価格が安くたって、ウェアはここまで質が高くなる。それを証明して見せた彼らなりの弁証法である。いや、コムズカシイ話はやめておこう。以下、桑和の岡山本社で行われたインタビューを読んでほしい。桑和の商品がどうして多くの人たちに愛されるのか。そのワケがきっと素直に伝わるはずだ。
 

桑和
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新商品の長袖ブルゾン(型番:1883)を着る今田課長。
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こんな姿勢もムリなくできる、ストレッチ素材の『1883』シリーズ。
「桑和の商品企画は普通とは順序が逆なんです。営業が販売店に聞きまわって、ユーザーの相場観を調べる。具体的に商品を企画する前に、まず価格を決めちゃう。ジャンパーの売れ筋が2980円なら、ウチは2500円。パンツは1980円なら買いやすいだろうって。ただ価格を落としたら単なる安モノになっちゃうから、デザインをひねってみたり、機能を追加してみたり。営業の意見がかなり通るワケです。それでようやく商品化が決まる頃は、とんでもなく採算が悪いことに気付く。じゃあ、もっと大量に作ってコストダウンしなきゃ。営業は責任持って売ってきてくれって。そんなことの繰り返しです」。インタビューに応じてくれた生産部企画課の今田課長が楽しそうに笑う。「まいど屋さんにも営業がお願いしに行ったでしょ。もっと買ってくれなきゃ困りますよ」。
  お願いされなくてもオーダーは大量にかけている。何しろ桑和の商品は黙っていたって全国から引き合いがひっきりなしに入ってくる。コスパがいいからリピートも高い。お客さまはよく分かっている。同じような値段の他の商品に比べ、お買い得感が断然違うのだ。
  例えば展示会でも大好評だったという新商品『1883』シリーズ。「綿100%の商品に強い当社の特長を生かし、もう一度初心に戻って焼き直しました。低価格なのに綿混率72%のストレッチ素材を使用していて、動きやすく着心地がいい。ご覧の通り、こんなにギュッと背を丸めても肩や袖がつっぱりません(写真2枚目参照)。実は、以前にも同じような商品を出したことがあるのですが、ここまで安くはできなかった。今回はあらゆるコストを削ってなんとか低価格を実現しました。もちろん、品質は落とさずに、逆に付加価値を高めています」。
  同様に、もう1つの新商品『9773』シリーズも桑和の強みが存分に発揮された力作で、「帯電防止で吸湿発熱、ソフト加工、イージーケア。二重織りの裏側は綿混で着心地も爽やか」と、嬉しい機能がてんこ盛り。展示会でも大好評だったという、今シーズンの超おすすめシリーズだ。
  既存商品の中では、今回は特に綿系のコレクションをおさらいしてみたい。桑和は綿100%に特に強いこだわりがあると今田課長が自負する通り、力のあるシリーズが非常に多い。「そうですね、では、2シリーズほど紹介しましょう。まずは、ウチの全ラインナップ中、売上No.1の『5333』シリーズ。綿100%のタフな素材に防縮・防シワ加工をプラスして、カンタンにお手入れできるようにしてあります。ベーシックきわまりないシリーズですが、使い勝手がいいから非常に人気が高い。そして、もう1つ、綿100%でトレンドに乗っている『5773』シリーズ。ステッチワークを効かせたカジュアル系で、見た目がいいのがウリ。製品洗い加工をしているのでソフトな着心地も楽しめる。そんなところが評価されているんだと思います」。 
  リピートの多いワークウェアにおいても、先が読めない時代になったという今田課長。事実、これまでのように既存商品の追加対応がコスト的に難しくなり、値上げをするか、対応できずにカタログから落とすメーカーが増えている。そんな中で、桑和の快進撃が続くのはなぜなのか。品質の高い商品を手ごろな値段で供給できるワケは、大量生産の他には全くないのか。商品説明を受けた後に浮かんだそんな疑問に、今田課長は「企業秘密なんだけど」と言いながらも笑って答える。「最もコストがかかるのは素材。ですから、海外で良い素材を探すようにしています。また、生産では、中間マージンがかからないように海外の工場と直接やり取りしていますし、海外でも流通コストを抑えるために、素材の生産地で工場を探し、地元で加工するようにしているんです」。また、生産地の状況をよく理解して、タイミングよく発注をすることも大事だという。「特に今年はチャンスなんですよ。昨年は、原料が高騰するというので、どのメーカーも今のうちに作っておこうと生産を増やし、結果として今多くの在庫を抱えていますよね。その反動で、今年は工場が空いている。欧米も不景気で、発注が減っていますし・・・。現在、来シーズンの秋冬物を進めているのですが、高機能で価格の安いものを作ろうと、頑張って交渉しているところです」。
  毎日仕事で着るものだから、安くて品質の良いものを。そんなユーザーの声に地道に応え続ける桑和のワークウェア。以下にラインナップを紹介しておくので、ご覧いただきたい。いかにナットクの愛されバリューであるかがわかるはずだ。
 
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着心地にもこだわった、カジュアルテイストの『5773』シリーズ。
 

    

◆リッチな裏綿素材なのにチョー安い!爽やかな肌当たりとしなやかな風合いが魅力の9773シリーズ

帯電防止、ソフト加工、イージーケア、二重織りで裏は綿混。これぞ、素材にこだわる桑和の真骨頂!2012新商品は、着心地、機能、価格と、三拍子揃ってバリュアブル!


◆安いだけじゃない!ソフトな着心地とタフな耐久性を纏ったイケメン系ウェア、5773シリーズ

製品丸洗い加工でソフトな着心地。丈夫な綿100%素材を、ステッチワークを効かせたカジュアルデザインで。カラーは渋めのナチュラル系5色。火を扱う現場からオシャレをたしなむワーカーまで、安心価格でカッコよくキメ!