【ワイン&イタリア家庭料理 MIOBAR】ワインをうまくするバーニャカウダと洗練サービスimage_maidoya3
美味しいワインを楽しみたいから、ワインに合わせて料理を選ぶのか?それとも、料理をさらに美味しく味わいたいから、食べたい料理に合わせてワインを選ぶのか?どっちを基準にするかは、その時の気分ってこともあり、ニワトリが先か、タマゴが先か、みたいな話になってくるが、要はどっちの場合でもワインと料理の相性がバッチリなら、その先には間違いなく至福のひとときが待っているってこと。
  東京・銀座、ワイン&イタリア家庭料理『MIOBAR(ミオ・バール)』は、そんなワインと料理のベストマッチであなたを恍惚へと誘ってくれる店。場所は、三越、WAKO、グッチなど、そうそうたるショップが並ぶ晴海通り沿い。ビルの地下1階という店内は、カウンター席を含め35席とそれほど広くないが、ゆったりとくつろげる隠れ家的な雰囲気がウリだ。銀座という、目も舌も肥えた人たちが集まる街では、味だけでなくサービスにもそれなりのクオリティーが求められる。そんな一流の街でのサービスとは?ユニフォームとは?何事も体験してみるのが、まいど屋スタイル。よって、この日の取材は、MIOBARオススメの白ワイン、赤ワインをいただきながら・・・。ついでに言っておくと、自慢のバーニャカウダ、若鶏せせり 香草・スパイス焼きなども味わった。ほろ酔い気分の取材であったこと、どうかご容赦いただきたい。
 

ワイン&イタリア家庭料理 MIOBAR
image_maidoya4
エグゼクティブマネージャーの松本直人さん
image_maidoya5
松本さんオススメのスパークリングワインとバーニャカウダ
今回、お話を伺ったのは、エグゼクティブマネージャーの松本直人さん。ホール担当として、お客さまの好みを聞きながら、その時々の美味しいワインを紹介し、ワインに合った料理を、また、料理に合ったワインを勧めている。「このワインにはこういう料理がいい、という決まりはありません。なので、つねに何種類かのワインを用意して、お客さまの好みを伺ったうえで、召し上がる料理に一番合うものをお勧めしています」。
  グラスワイン(¥780~)は常時10種類以上。ボトルは60種類以上。産地もフランス、イタリアに限らず、その時々の美味しいものを選んでいるため、国もタイプも様々だ。「ワイン、料理、テーブルウエア、雰囲気、空気・・・。この店は、そういったものをトータルで楽しんでもらう場所。ワインはその中の一要素ですが、特に楽しんでいただくものだと思っています。たとえば、赤ワインは渋くてイヤ!と言っている人が、この店に通って1年ぐらい経つと赤ワインが大好きになっている。そうなるくらい、いろんなワインをご紹介していきたいし、そのニーズをキャッチするのが面白いんです」。
  接客のプロとしてサービスにあたる松本さんの仕事着は、ワイシャツ、ベスト、スラックスにタブリエ(前掛け)というスタイル。「個人店なので、服装も個人の体格や雰囲気に合うものを自由に選んでいます。僕の場合、タブリエ(前掛け)以外は、どれも紳士服店で売っているスタンダードな紳士物で、サラリーマンの方でもふつうに着られるものばかり。ただ、サービスするときに邪魔にならないよう、また、見た目のスマートさも意識して、体型に合ったスリムな形のものを選ぶようにしていますが・・・」。料理人と違って、ホールサービスはお客さまに見られることを前提とした仕事。そのため、松本さんは銀座という場所を意識しつつ、店のコンセプトや雰囲気に合ったもので、自分が気に入ったデザインものを選んでいるという。
  そんな松本さんが、唯一、業務用ショップで買い求めるのが「タブリエ」。ホールサービスの仕事には無くてはならないアイテムだという。「タブリエは、料理人の前掛けと一緒で、汚れを防ぐ目的もありますが、お客さまにサービスマンをよりよく印象づけ、好感度を高める役割も果たします。サービスマンがタブリエを付けているかいないか、それだけで店の印象がかなり違ってくるんです」。
  このタブリエ、実用性でいえばポケットも非常に重要で、サービスに必要なトーション(ナプキン)やオーダーパットなどをお客さまの目に触れないように携帯するのに欠かせない。また、両手で行うことが多いサービスでは、つねに手を空かせておくことも大切で、たとえばソムリエナイフをサッと出し、使い終わったらサッとしまって給仕に専念するなど、スマートなサービスをするためのサポート役にもなる。ただ、松本さんの場合、ソムリエナイフはベルトに引っ掛けるタイプのものを使用しているが・・・。「僕の場合、タブリエの中央にスリットが入っていることも重要です。というのも、サービスをする際、立ったり、しゃがんだりといった動きも多いので、スリットが入っていると足さばきがよく、小回りが利くんです」。
  デザイン、機能とくると、ついでに素材のことも聞きたくなる。それならばと、松本さんが良しとする素材の条件を挙げてもらった。「お酒を含めて水を扱うので、水をはじく素材で、シミになりにくく、汚れが目立たないもの。しかも、軽くて、動きやすいもの。特にズボンは伸縮性があって、上下の動きについてこれるものがいい。それに、汗もかくので通気性も。欲を言えばキリがないけど、こうした点を踏まえると、綿などの天然素材より、合成繊維のほうが適していると思います」。
  また、仕事着選びについては、こうも話す。「僕は表側の人間なんで、仕事着といっても私服を着るのと同じ。だから、サイズが合っていないとか、好みに合わないものを、仕事用だからいいや、といって着ることはない。このままタブリエをとって帰ってもかまわないと思うくらい、自分が納得できるものを選んでいるつもりです」。
  実際、選ぶときには、ほんの小さな汚れでも目立つのか、少しぐらいなら目立たないのか、そういった視点でもチェックを入れるという松本さん。これもサービスのプロとして高い意識をもっている表れだが、そもそも松本さんにとって仕事着とは、どのような存在なのだろうか。「店に来て、着替えるとスイッチが入る感じがします。僕たち接客業は、お客さまと接する時だけが仕事ではなく、常にお客さまに見られている意識をもって働くのが基本。その見られている時に、よりキレイなほうが印象がいい。言葉づかいさえ良ければ・・・というのではなく、僕たちの姿、所作、振舞いも含めて全部がサービスだと思うんです。ですから、仕事着は決して手を抜けない。というか、絶対に手を抜いてはならないものなんです」。
  ワインが入ったこともあって、ついつい長居してしまった今回の取材。松本さん直々にサービスをしてもらって感じたことは、その洗練された所作、立ち居振る舞いは、見ていて実に気持ちがいいということ。話を伺った後では、また違った目で見ることができ、「常に見られている意識をもつ」という言葉をしみじみ実感した取材となった。
 
  ■ワイン&イタリア家庭料理 MIOBAR(ミオバール)
  http://miobar.net/
  ・東京都中央区銀座4-3-9 クイーンズハウスB1
  ・TEL 03-3564-1275
  ・地下鉄銀座駅 徒歩1分
  JR有楽町駅 徒歩5分
  ・営業時間
  月・土 17:30~24:00
  火~金 17:30~25:00
  ・定休日 日曜・祝日
 
image_maidoya6
イタリア、スペインの家庭料理をアラカルトやコースで
 

    

スタイリッシュなシルエットのベストスタイルコーディネート

清潔感があってスタイリッシュ!適度なストレッチ性を備えて動きもスマート!シャツは爽やかなストライプ地にホワイトカラー、ホワイトカフス。ベスト、パンツは光沢をおさえたモノトーンでキリッと端正に。


爽やかな印象を与える白×黒のギンガムチェックコーディネート

シックでフォーマル感あるモノトーンに、ギンガムチェックのベストで遊びゴコロと華やかさをプラス。透けにくく、イージーケアでお手入れもラクなシャツは、袖口にカフスができるボタンホール仕様。適度なストレッチ性もあって、体の動きにしっかりフィット。