【サンエス】空調服、入荷してます!image_maidoya3
もはや一過性のブームなどではないと断言できる。物珍しさからくる興味本位の熱狂でも決してない。昨年の本特集でも取り上げた空調服シリーズは、今や、ムシ暑い日本の夏には欠かせない存在になった。熱中症でブッ倒れそうな炎天下だろうが、節電でエアコンが止まった工場内であろうが、腰のスイッチを入れさえすれば汗がみるみる引いていく。こんなウェアを一度着たら、もう手放せなくなるに決まってる。
  実際、このシリーズのお客さまは、リピート率が非常に高い。別の色、別のモデルを買い足したり、会社の同僚に勧めたり。そしてまいど屋に届くお客さまの声も、ほとんどが好意的なものばかり。こんなに快適なら、もっと前に買えばよかった。この前、別の夏服を買ったんだけど、もっと目立つ所に表示してあれば、こっちにしたのに。。。一方、他メーカーの営業マンからは、羨望とグチが入り混じったため息が漏れ伝わる。作業着の素材をどんなに進化させたって、デザインにどんな工夫をしたって、飛び道具が相手じゃ勝負にならない。コレはヒキョウですよ。。。
  まいど屋でも大量に積み増した在庫が、昨年は途中でほぼ全て完売。多くのお客さまにご迷惑をおかけしてしまい、スタッフ全員が悔しい思いをした。今年こそはファンを悲しませるようなマネはしたくない。去年のリベンジを果たしたい。そんな思いに駆られて出かけた今回のインタビュー。二年連続同じテーマで取材するのは極めて異例であるが、あまりのお問い合わせの多さにつき、了とされたい。今年新たに加わったその他のモデルとあわせ、前回お伝えしきれなかった空調服シリーズの魅力について改めて詳報する。
 

サンエス
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電池ボックスのファンユニットセット(左)とリチウムイオンバッテリー(右)
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ヘルメット内も快適!フード付空調服『KU90810』
「昨シーズンは、本当に“ごめんなさい!”です。予想以上にご好評をいただき、全般的に品切れになってしまって・・・」。そう話すのは、ユニフォーム事業部商品企画課の若き女性社員、宮本ちゃんこと、宮本友子さん。「増産して臨んだのですが、リチウムイオンバッテリーが先に無くなってしまい、服はあったけれどバッテリーが追い付かなかった、という状況で。ですから、今年はお客さまにご迷惑がかからないよう、バッテリーともどもさらに増産体制を敷いて臨んでいます」。ほう、それは心強い。少々嫌味かとは思いつつ、「頼みますよ!」と念を押す。
  さて、マスコミにも数多く取り上げられ、広く知られるようになった空調服だが、まだご存知ない向きもいらっしゃるかと思うのでカンタンに紹介しておく。空調服とは、一言でいえば「ファン付き作業服」のこと。ブルゾンの背の下の方、脇のすぐ後ろあたりに左右1つずつファンが付いていて、着用してスイッチONすると、ファンが回って外気を吸い込み始める。すると、服が風船のよう膨らみ、吸い込んだ空気が首や袖口から抜けていく。この間、服の中では汗が次々と蒸発して、それがファンの風に送られて服の外に排出されていく。涼しく感じられるのは、汗が蒸発する際に周囲の熱を奪い、気化熱効果で身体を冷やしてくれるから。なお、ファンは市販の単3電池を使って動かすタイプと、専用のバッテリーを使うものの2種類がある。電池ボックスタイプ(型番:RD9260)なら単3ニッケル水素電池4本で連続約5時間、風量切り替えができるリチウムイオンバッテリータイプ(型番:RD9260A、RD9340)なら1回の充電で約5時間~最大約29時間連続使用できる。まいど屋ではどちらも扱っているので、なかなか大きな声では言えないが、このレポートを読んでくれているひとには、是非、専用バッテリータイプをお勧めしたい。何度でも充電できて経済的だし、稼働時間も圧倒的に長い。単3電池タイプを使うと、どうしても電池残量が気になって、こまめにスイッチを切ることになり、思う存分使いこなせなくなってしまう。電池切れのたびにコンビニに走る手間もお金も節約したいなら、やはり専用バッテリータイプを選ぶべき。奮発してバッテリーを2つ用意しておけばなおいい。仕事中に1つのバッテリーが切れたらもう一つと取り換える。携帯電話のヘビーユーザーがよくやるような要領だ。
  さて、そろそろ本題に入ろう。読者の皆さんが最も気になるポイント。ラインナップが豊富な空調服シリーズの中から、一体どれを選んだらいいのか。まず、売れ筋情報を聞いてみると、「昨シーズンはほぼ全商品が完売してしまったので、どれが売れ筋だかわからないんです」と困った顔をする宮本ちゃん。それでも強いてあげるならば、と前置きして、「そうですねぇ。一概にはいえませんが、新商品ということもあって『KU90470』の出足が早く、すぐに売り切れてしまいました。それと、綿100%で火を扱う作業向けの『KU90550』なども引き合いが多かったように思います」。
  昨年デビューした新商品『KU90470』は、キリッとしたデザインで人気の定番作業服『AG10471』をそのまま空調服に仕立てたもの。見た目もカッコイイし、パンツとのトータルコーディネートも可。『AG10471』ユーザーなら年間を通して統一デザインのユニフォームが着用できるのもウレシイ。ちなみに、素材はポリエステル65%、綿35%の高密度ブロード。
  一方、火を扱う作業向けといえば綿100%素材の空調服。夏向けの薄生地仕様の『KU90550』と、厚生地の『KU90600』があり、それぞれ同生地のパンツ(型番:AD20024、AD14124など)も揃えている(編集部注:カラーバリエーションが異なるので、画面上の「コーディネート」欄には表示していません)。また、防炎素材(綿55%、アクリル45%)を使った『KU90640』は、着火しても炭化するだけで燃え広がらず、静電気を防ぐ導電性繊維も織り込まれている安全仕様だ。
  もう一つ、「ヘルメット着用の現場で、大変な評判を呼んだ」というのは、フード付きの『KU90810』。ヘルメットの上からすっぽりとフードをかぶせると、ファンの風がうなじを伝ってヘルメットの中に入り、頭部のもわんとした暑さやムレが解消される。宮本ちゃん、おもむろにヘルメットをかぶり、自ら着用してデモンストレーションしてくれたが、顔まわりから風がスースーと抜けて、頭部だけでなく首まわりも気持ちよさそう(写真2)。フード付空調服には、この他にも屋外作業向けの『KU90800』がある。チタン加工を施した生地が赤外線を約92%カットして太陽熱を遮断するハイエンドモデル。炎天下でも服内の温度が上がりにくく、有害な紫外線も99%カットしてくれるスグレモノだ。
  以上みてきたように、空調服も進化し、機能的な特化が進んで作業内容や現場に合わせて選べるようになってきた。現状、主力はワーキングスタイルだが、「たとえば、アルバイトの方などに身近に感じてもらえるようなスタッフブルゾン系とか、女性向けの可愛いデザインの限定商品とか、色、デザインを含め、もっとバリエーションを増やしていきたいですね」と、宮本ちゃんも今後の展開に意欲をみせる。空調服のラインナップや商品詳細は、このレポートの後に載せておくので、「暑い作業環境を何とかしたい!」という方は、ぜひ目を通していただきたい。
  最後に、ついでと言っては何だが、せっかくなのでサンエスの2013春夏新作ワークウェアを2つばかり紹介しておこう。
  まずは、「20~30代に好んで着てもらえるようにワイルドな感じを目指した」という『RV』シリーズ。パンツを含め、細身のシルエットが特徴で、ジャケットタイプの上着(型番:11221)は、ワイルドな雰囲気を醸しつつもポケットの裏地と背ネームにアクセントカラーを施し、チラ見せ効果を狙っている。
  もう1つは、スタンダードなワーキングスタイルの『BC』シリーズ。脇の下のツッパリ感を解消するトリカットや、腕の動きをスムーズにする肘タック、パンツのマチ付カーゴポケットなど、動きやすく、作業しやすい機能が充実し、価格もかなり抑えてある。仕事に対するプロ意識が高いひとや、コスパを重視する向きにはオススメのシリーズだ。
  「空調服ばかりが注目されていますが、ノーマルなウェアだってクールなものが揃っているんですよ」と宮本ちゃん。彼女をはじめとする若い感性がウェアづくりにどう反映されていくのか。空調服ともども、大きな期待をもって今後を見つめていきたい。
 
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ワイルド感がカッコイイ、新商品『RV11221』
 

    

人気の定番シリーズが進化を遂げた!どんな作業にもオールラウンドで活躍するスタイリッシュ系空調服

ふだんのユニフォームと同じような感覚で空調服を着たい!ボトムとコーディネートしてカッコよく着たい!そんな方にオススメなのがコレ。定番の長袖ブルゾン(型番:AG10471)と同デザインで、パンツも2タイプ揃ってカッコよし。素材はポリエステル65%、綿35%の高密度ブロード。


この涼しさ、ヤミツキになる!イベントや軽作業などに最適のスタッフジャンパー型空調服

炎天下のプラカード持ちだって、暑さムンムンの倉庫作業だって、熱中症知らずでパリッと爽やかに。デザインは男子も女子もカッコよく着られるスタッフブルゾンタイプ。胸元にナナメに走るオレンジのファスナーが粋!