【興研】知らなきゃヤバい、防塵対策image_maidoya3
怖い親方がいる例の板金塗装の会社。案の定、初日に怒鳴られ、二日目に殴られ、三日目にシバかれて辞表を出した。で、今度は慎重に吟味して、土木建築の会社を選んだ。ここなら憧れの鳶服だって着られるし、上司や先輩方も優しそう。それに何より、誰かに質問しなきゃいけないような専門知識だっていらなさそう。やれやれ。
  で、記念すべき初出勤。優しい上司の配慮で解体現場に回された。新人だから、技術はいらない。身体を動かしてくれればいいって。何とか期待に応えようと張り切って作業を続けていたが、午後になって、頭が痛くなってきた。ヘタヘタとしゃがみこんで周りを見回してやっとわかった。先輩たちはみんなマスクを付けている。解体作業で出るホコリを吸いこまないよう、ちゃんと自分の身を守ってる。うかつだった。古いビルだから、アスベストだって使われてるかもしれない。またもマスク。でも、今回持参すべきだったのは、防塵マスク。どうやらオレはマスクに呪われた運命らしい。
  やっとの思いでその日の作業を終えると、いつもの作業着屋に走った。例の店員は、またもトンチンカンな説明を繰り返し、オレの頭痛を悪化させた。先日のように型番を勉強してから買いに来いって言われる前に店を出た。やっぱり頼りになるのはアレしかない。自宅に帰るとパソコンを開く。そしてまいど屋にアクセスしてオレはレポートを読み始めた。
 

興研
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スタンダード品ながら、充実機能の1010A-05型
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約76グラムの軽量ボディーは、長時間の作業に最適
防塵マスクといえば、粉塵の舞う解体工事現場はもちろん、金属片やオイルの飛び散る溶接作業や切断作業の現場で、またあるときは、鼻を突くオゾン臭やゴミなどの悪臭の発生する現場で使われているアイテム。中でも「アスベスト」との関係は切っても切り離せない。高度成長期に建てられ、昨今その老朽化が問題になりつつある、築40~50年の古い建物。今じゃとても考えられないが、そこには、天井、壁、配管等の断熱材としてアスベストがふんだんに使われており、それらの解体工事が、まさにこれから急増するであろうと言われている。今回の取材でも、そのアスベスト対策の重要性がまず真っ先に話題に上った。「アスベストやダイオキシンに対応するには、その現場に応じたレベルのマスクを付ける義務があるんです。このカタログを見てください」。指し示された興研のカタログに目を落とすと、製品ごとに「RL1」から「RL3」のマークが付いている。「フィルターの性能などによって製品が3段階に分かれていて、RL1、2、3と数字が上がるにつれ、高性能になっています。現場の危険度レベルによって使うマスクが自ずと決まってくるんですよ」。
  アスベスト除去工事自体も、その危険度によって、3段階に分けられているという。こちらは数字が小さくなるほど危険な(アスベスト飛散量が多い)作業ということになるそうだ。またダイオキシンについても、同じように3段階に分けられるそうだが、こちらの場合は、数字が大きくなるほど危険度が増す。「その現場で1立方メートル当たりどれ
  だけのアスベストが飛散するのか、予め施工主や発注元が検査をしなければいけないことになっています。検査によって『この現場はレベル○だ』と決まったら、それに応じた防塵マスクを使ってもらっています」。
  なるほど。それぞれの現場の状況に応じたマスクの選択が、必要不可欠というワケだ。ではその防塵マスクのレベル分けは、何を基準にしているのだろうか。「まずは、フィルターの性能ですね。それから、マスクに空気が漏れ込まないかということや、ヒモや弁など、各部品の強度や性能によってレベルが決まります」。
  そんなマスクの品質を総合的にチェックする国家検定があり、レベルに応じた基準をクリアしたものには、「国家検定合格番号」が付く。この番号がないものは、正規品ではなく、「たぶん番号がないものは現場では使われないはずですよ。やはり、安全性が違いますから」。言うまでもなく興研の製品は、合格番号を得たものばかり。
  防塵マスクというと、フィルターの性能に目が行ってしまいがちだが、マスクと顔が接する部分からの外気の侵入、いわゆる「漏れ込み」を防ぐことも非常に重要だという。その点、興研製品にはさまざまな工夫が凝らされている。「顎の下まですっぽり覆う形状の『フリーポジションアンダーチン』は、どんな人の顔にもフィットするよう設計したもので、大部分の興研製品に採用されています。装着時に、顔面にマスクが吸い付くような吸盤効果のある『HAWCリップ』や、『3D立体接顔クッション』で装着時の密着性をさらに高めたものもありますね。興研品はとにかく使い勝手がいいのが特徴。接顔部がシリコン製のタイプは、ゴムによるカブレが起きにくいと好評です」。
  ほかにも、頭の丸みに合わせた三次元立体形状のヒモが付いたタイプや、フィットチェッカーが内蔵されていて、ユーザー自ら密着性を確認できるタイプもある。まさに外気に付け入る隙を与えない、鉄壁の守りだ。「マスクフィッティングテスターという機械があるんですが、必要に応じて現場に持って行って、どれくらい空気が漏れていないかというテストを行うこともあります。あとは、使う人の『付け方』ですね。インフルエンザのときもマスクのつけ方が話題になったことがあると思いますが、いくらフィルターの性能が良くても付け方がマズイと意味がないんです。どうしてもゴムがキツイと、皆さん緩めてしまいがちなんですけど、横から空気が入ってきちゃうと意味がないでしょ(苦笑)。そのあたりを現場で指導させてもらったりもしますよ」。フィルターの交換は基本的に「息苦しくなってきたら」だが、心配なら「フィルター交換テスター」を現場に用意しておけば、フィルターの交換どきを逃さずに済む。
  個人の好みや流行に左右される商品ではないから、新製品の開発は法律の改正に連動することが多い。「先ほどお話した製品のレベル分けも、7~8年前に、現場の工事現場を3段階に分けることが法律で決まったことによってできたんですよ。それ以前は『一定以上の基準をクリアしてれば、全て国家検定合格』だったものが、レベルに応じたマスクを付けるようにという指示が出ましてね。それに対応した規格のものを作るようになりました。自然とアイテム数も増えてきましたね」。
  現在も、亜鉛溶接作業時に、呼吸に応じて電動でファンが回り、呼吸が楽になるようなマスク(ブレスリンクブロワーマスク)の装着を義務付ける法案が国会に提出されているところだという。息苦しさが大幅に軽減され、現場の作業員の作業性が良くなるのはもちろん、漏れ込みがほとんどないため、健康被害を未然に防ぐのに大いに役立つ。興研ではすでに対応製品があるので、いつ法案が可決されても全く問題はないそうだ。
  防塵マスクのトップメーカー興研の製品なら、どんな現場で使うものでも「コレだ!」というものが必ず見つかる。以下の説明をじっくり読んでいただき、ぜひ最適なアイテムを探し出していただければと思う。
 
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使い捨てタイプには、立体接顔クッションがついてフィット感◎
 

    

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約76グラムの最軽量タイプ(興研製取替え式防塵マスク比較)。フィットチェッカー内蔵だから、いつでも密着性の確認OK!初心者でも安心のベーシックタイプ。粉塵の発生する一般的な現場に最適。


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