【その他の警備服(ジーベック、アイトス)】その他と言われて黙ってられるか!image_maidoya3
G-BESTの特集を既に読み終えた読者の皆さんに、このレポートを見てもらうのは、正直言って気が引ける。だって先のレポートで、G-BESTがあれば、その他の警備服なんか必要ないって言い切っちゃったから。必要ないものを読ませてどうすんの?そんな読者の皆さんのツッコミを、持ち前の厚顔無恥な精神力で受け流し、ここではまいど屋で取り扱うその他の警備服について詳報することにする。え?どうしてこのレポートを読まなきゃいけないか、まだ答えてないって?ひとは知らない方が幸せなことだってあるのに。でもどうしてもと言うのなら話します。そりゃ、特集が1社だけじゃ月刊まいど屋として恰好がつかないから。それに、比較検討材料があることで、あのG-BESTのよさをもっともっとわかってもらえるハズだから。
  編集部の邪悪な動機に気付かずに、今回インタビューに参加してくれたのはジーベックとアイトスの営業担当者。どちらも若干ではあるが、警備服を製造しているメーカーだ。ただ、両社とも警備服を専門にしているわけではないので、彼らには悪いが、個別ではなく討論形式のグループインタビューとさせていただいた。果たして二人は編集部の差別的考えを覆すだけの論戦を繰り広げられたのか。顛末を以下に記す。
 

その他の警備服(ジーベック、アイトス)
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4ツ釦ジャケット(型番:18000)を手にするジーベック宮宗さん
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信頼性の高いベルックスのアジャスター
今回、参加いただいたのは、ジーベック営業部の宮宗(みやそう)さんと、アイトス東京営業部の高橋さんのお2人。では、早速、いってみよう。(※文中は敬称略でいきます。スミマセン!)
 
  まいど屋編集部: 警備服にはジャケットタイプ、シャツタイプがありますが、どのような違いがあり、どう着分けているんですか?
 
  アイトス高橋: 警備には1号から4号まであって、1号警備は常駐の施設、箱モノの警備。2号警備は、箱モノができるまでの工事中の警備、交通誘導など。4号警備は現金輸送。4号警備はボディーガードでこれだけは私服です。1号警備に多いのは、秋冬はジャケット&スラックス。2号警備(屋外)はシャツ&スラックスで、寒くなるとその上に防寒ウェアを着るのが一般的です。いずれも行政が絡んできて、警備服の場合、事前に、この制服でやります!と届け出をしなければなりません。
 
  ジーベック鈴木: 警備業界は大手を除いて、ほとんどが100名以下の規模。人の出入りが激しい業界ですし、制服もオーダーとなるとロットの問題が出てくるので、そういった規模の会社には、比べて選べる既製服のほうがコストパフォーマンスの面でもいいんです。
 
  まいど屋編集部: 製品づくりにはどんな工夫を?
 
  アイトス高橋: 警備服は、一般的に警察の制服に近いものという認識があるので、カタチ的に警備とすぐわかることも大切です。特徴としては、モールの関係で肩章付きであることと、胸ポケットは雨蓋付きであること。それと、色ですが、昔は紺とグレーぐらいしかありませんでしたが、最近はバリエーションが増えてきました。たとえば、このライトサックスの67035シリーズ(写真3参照)は、肩章と胸ポケットの雨蓋に紺を配色したツートンタイプでキリッと涼やかな印象にしています。衿やカフスの芯がしっかりしているYシャツ仕立てで、ピシッとプレスして着るタイプ。裾もYシャツのようにアーチ状になっています。生地はシャリ感があって肌ざわりが良く、強度もある強撚糸のトロピカル。着用したときのキレイさが出るシャツです。
 
  ジーベック宮宗: 当社の場合、無地長袖シャツ(型番:18201)では、紺、ブルー、サックスと青系で3色展開し、微妙な差別化を求められるお客さまに対応しています。また、このシリーズに対応したツータックスラックス(型番:18202)はウエストがゴム仕様で、非常にはきやすくなっています。
 
  まいど屋編集部: ツートンシャツの場合、冬はどういったものを着用するんですか?あと、2社さんの機能面や着心地の工夫についても教えてください。
 
  アイトス高橋: 夏と冬で統一イメージを重視するひともいますが、いろいろですね。夏はツートンで冬は紺の上下というお客さまもいらっしゃいます。機能面では、屋外警備なら高耐光加工が欠かせません。日射しで生地が変色するのを防ぐ加工です。これをしないと、綿は焼けるし、ポリエステルなどは色が褪せます。ウチもほとんどの商品が高耐光ですし、ジーベックさんの商品も高耐光加工が施されていると思います。
 
  ジーベック宮宗: まず言わせていただきたいのは、当社の場合、シャツに比べてベーシックな紺色のジャケットスタイルを多く展開しているということ。そこがまず、アイトスさんとの違いです。商品としては、4ツ釦(18000、18100、18105)、ダブルの6ツ釦(18001)があります。中でも18100の4ツ釦ノーフォークは、その名の通り、ジャケットの背の両端にノーフォークを入れてゆとりを持たせ、腕が自由に動きやすいようにしているのが特徴です。
 
  アイトス高橋: 着やすさという点では、当社の場合はシャツのカット。ドルフィンカットといって、腕を上げた時にシャツが出るのを防ぐ、タテの動きに強いカットです。胸周りも広がるのでラクに着られます。スラックスでは、アジャスターに「ベルックス」を使っています。ファスナーで言えば「YKK」のようなブランドでとてもしっかりしています。
 
  ジーベック宮宗: ウチもアジャスターは「ベルックス」(笑)。M寸で70~80cm対応可と各サイズ10cmずつ幅を持たせているので、新人さんが入社して制服が届くまでのつなぎに、という場合にも便利です。何しろ、警備業界は人の出入りが激しい業界なので。
 
  アイトス高橋: 生地にもこだわっています。弊社のジャケットはバラシャ織といってフォーマルウェアに使われる織り方で上品さがあります。よく目を凝らして生地を見ていただくと、こまかなひし形が見えるでしょ。これが独特の風合いを醸し出して、セキュリティらしいキリッと感やプロらしい威厳を印象づけるんです。
 
  ジーベック宮宗: どんな商品でもそうですが、やっぱり見た目だけではわかりません。購入を検討される場合は、商品を見比べ、着比べることをお勧めしたいですね。
 
  アイトス高橋: 同感です。価格なのか、商品そのものの良さなのか、企業によって判断材料が異なります。ですから、しっかり見て、それに対応したものを選んでいただきたいですね。
 
  まいど屋編集部: なるほど、試着ですか。まいど屋でも試着を希望されるお客さまにはサンプル品をお送りして対応しているのですが、リクエストがないお客さまに対しても、もっと積極的に告知をした方がいいかもしれないですね。通販を手掛ける身として大変参考になりました。貴重なご意見、どうもありがとうございます。
 
  インタビューはその他でひとからげにした2社のバトルを楽しもうと目論んでいた編集部の思惑から大きくそれ、いつもの個別レポートのような雰囲気で終了した。原稿を書く段になって、今更ながら反省している。ジーベックもアイトスも、警備服に向けてかなりの情熱を注ぎ込んでいるんだ。その他で片づけるなんて、本来ならばできっこない。通り一遍の浅い知識で彼らを批評する資格なんて、編集部にはない。最後になるが、紳士的な受け答えで、企画にムリがあったグループインタビューを何とか形にしてくれたお二人に感謝する。また、読者の皆さんには、何だかとりとめのないインタビュー記事になってしまったことをお詫びしたい。罪滅ぼしといっては何だが、以下に両社一押しのセキュリティーウェアを紹介しておこう。どれもG-BESTに違わぬほど信頼のおけるアイテムだから、安心してチェックしてみてほしい。
 
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アイトスのYシャツ仕様長袖シャツ(型番:67035)
 

    

ウール混の上質な素材感が好印象!アイロンいらずのイージーケア性も嬉しい18000シリーズ

定番の紺に金属ボタンでデキる警備員をより印象的に。素材は落ち着き感のあるウール20%混のT/Wサージ。シングル、ダブルはお好みで。高耐光加工、帯電防止。制帽も対応。


動きやすさが断然違う!お求めやすい価格も魅力の18100シリーズ

背中が突っ張りにくく、動きやすいノーフォーク仕様。素材はポリエステル100%のツイル。スラックスは可動範囲10㎝のアジャスター付き。高耐光加工、帯電防止。制帽も対応。