月刊まいど屋 --特集-- 2016年6月号[サンエス]1ページ

「ふふっ、とびっきりのキレイどころって、まいど屋さん、またまた期待値を上げてくれますね（笑）」。迎えてくれたのは、企画部の久保田さん。自らモデルとなって作業服の広告にも登場した、“サンエスの顔”ともいうべき女性である。「おっしゃるように、今シーズンの空調服は、アイドルに例えるならセンターを張れるレベルのものも登場して、これまでになく充実しています」。
まずはコレ！と見せてくれたのは、カモフラ柄の空調服『KU91310』。従来のグリーンに加え、新たにネイビー、チャコール、カーキが登場して全4色となった。「新色は、柄の色調を抑えた今っぽいカモフラ柄です。この商品はファッション性という点で空調服シリーズの中でも異色の存在で、年々人気が高まっているんです。それで、今回はお揃いの柄でカーゴパンツ『WA91315』も出しました。ほら、ここ。カーゴポケットがポシェット型になっていてカッコいいんです。上下で着るとなかなかのミリタリー感がありますよ」。
素材は上下とも綿100%。空調服は中に風を通すので目の詰まったブロードを、パンツは涼しく着られるように通気性に優れたコットンシーチングを採用している。意外だったのは、空調服とのセットアップにとリリースしたカーゴパンツを、単独で購入するお客さまが多かったことだ。「カモフラパンツが人気なんです。私たちも驚いているんですよ。皆さん普通のワークジャケットやニットシャツに合わせて、ファッションとして楽しんでいるみたいです。カモフラ柄のパンツは最近街でもよく見かけますが、だいたいオールシーズンタイプじゃないですか。でもそれだと夏の盛りに現場で使うにはちょっと暑苦しい。ただでさえ濃いめの個性を持っているので、素材自体はやっぱり薄地にしたいって方が多いんですね」。
久保田さんが話すように、今シーズン、爆発的ヒットの予感がするカモフラ空調服だが、カモフラ柄は女の子に例えるなら、木村カエラみないなかなりの個性派。心惹かれるけど、ウチの現場じゃムリ！という向きもあるかと思う。そんな皆さんには、『KU91400』はどうだろう。「同じ素材、同じカジュアル志向でも、無地なら採用しやすいのでは？」と久保田さんも言っているし。「『KU91400』は2015年の人気商品で、上下で着るときりっとキレイめなスタイリッシュ系の印象になります。3色ある中でも、シルバーは作業服でお馴染みの明るい色で取り入れやすく、キャメルはカジュアル感いっぱいで特に人気がありますよ」。
さて次は、ちょっと変わったところで、高視認性安全空調服『KU91500』と高視認性スラックス『WA91504』について。「高視認性のセーフティーウェアって、今かなり注目されてますよね。ご存じだとは思いますが、海外ではどこでも当たり前にある高視認性の作業着が、ようやく日本でも普及する気配が出てきたんです。働く人たちの安全につながる動きですから、本当にいいことだと思います。で、各社からもいろいろと出てきてはいるんですが、そんな中でサンエスはどんなプロポーザルをしたらいいか。いろいろ検討し、まずは私たちの一番の強みである、空調服シリーズで出すべきだと考えました。この商品は、もちろんISO20471適合でJIS （J8127）取得済み。規格があるのでとても苦労して製品化しました。ISO20471は、高速道路、空港、鉄道など時速60km以上の走行車両がある環境下で360度どの方向からでも視認できるという規格です。ブルゾンはISO20471の3段階あるうちの最高レベルのクラス3、パンツはクラス2で、上下で着るとクラス3になります」。
念のため断わっておくが、パンツがクラス2だからといって視認性が劣るわけではない。ISO20471の規格は蛍光生地と反射材の面積によって決まる。よって、上着に比べて面積が小さいパンツは、単品ではどう転んでもクラス2止まりとなる。繰り返すが、同じ反射素材を使っているのだから、反射性の性能自体も全く同じなのだ。「反射材は“Made in Kyoto”と言われるユニチカの『スパークライト』。非常に再帰反射率が高い素材です。ポケットもたくさん付いて機能的ですし、ウェアの内側にはバッテリー収納ポケットが3ヶ所あるので、お好きなところにセットできますよ」。
それでは最後にもうひとつ。とりたてて美人ではないが、なぜかいつも指名が多くて、実はお店のナンバーワン。そんな如才ない女の子、例えば杏さん（失礼かなあ）のような空調服、超オーソドックスだからこそ選ばれる『KU90450』を紹介しよう。「定番作業服『10451』をリニューアルしたのに伴い、同デザインで空調服を作りました。官公庁や大手企業さんなどに大量採用されやすい安心感のあるデザインです。定番作業服のほうは脇下にメッシュとトリカットを入れて涼しく動きやすくしていますが、空調服ではメッシュはNGなのでトリカットのみ採用しています」。
素材はポリエステル75%、綿25%の高密度ブロード。スタンダードな基本モデルらしく、上下でコーディネートできるようにツータックパンツ、ツータックカーゴパンツ、レディースカーゴパンツもしっかり揃っている。
以上が2016年空調服のキレイどころたち。タイプもいろいろ揃って、選択肢もずいぶん広がった。さらに、作業環境や仕事内容に合わせて、空調服をより快適にバージョンアップしてくれる小物もたくさん出ているので、最後に紹介しておこう。「ファンに付けて服内に異物を入りにくくする保護ネットや粉塵の吸い込みを防ぐ防塵フィルターは、現場によっては必需品です。また、カジュアルな空調服にカッコよくキマるデニム調の肩パッド、背中に荷物を背負う時などに空気の通り道を確保するインナースペーサー（背当て）なんかもね。あ、そうそう、それから、フードなしの空調服でもヘルメット内に風が送れる換気シートなどもそろっているんですよ。結構オススメです」。
オプション品はどれもがかなりニッチなアイテムではあるが、必要なひとにとっては本当に必要なものだ。まいど屋も久保田さんの説に全面的に賛成で、今回の特集を機会に、改めて皆さんに強くオススメしたい。ただ、上のような漠然としたコメントだけだとおそらく読者の皆さんにはあまり意味が分からないと思うので、詳しい使い道は、以下に写真付きで改めて解説しておこう。その他、本欄で未紹介の空調服と合わせて載せておくので、参考にしていただけたらと思います。