【田中栄一建築設計事務所】ア・パーフェクト・キャリアウーマンimage_maidoya3
ある時は、オフィスのデスクで頭の中のイメージを図面に落とし込み、ある時は、足場に登って工事の進捗具合を厳しい目でチェック。またある時は、施主さんのもとに赴き、コミュニケ―ションを通じて家づくりや施設づくりのゴールを共に目指し、時には、片付けが苦手なママたちのお悩みに応え、アドバイスすることも。
  新潟は上越市、田中栄一建築設計事務所の代表・田中理恵子さんは、30年以上のキャリアを持つ一級建築士。建築の専門家としてだけでなく、主婦として、また、子育てを終えた母としての経験もその仕事に奥行と広がりをもたらしている。
  そんな、建築のクリエイターであり、ディレクターであり、プロデューサーでもあり、収納アドバイザーでもある建築女子・理恵子さんのトレードマークは、建築現場でひときわ目を引く真っ赤なヘルメット。
  「男社会の建築現場にあってもオシャレ心は忘れたくない」と、自身が気持ちよくあるためにアイテム選びにもこだわりをもつ。
  理恵子さんのオフィスを訪ね、雪降る上越へ。ふだんの仕事ぶりや、愛用のウェア、グッズについてお話を伺った。
 

田中栄一建築設計事務所
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現場をチェックする田中理恵子さん
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現場仮設事務所にて打ち合せ
《現場に出る時は長靴、ヘルメット、軍手が必需品》
  「一級建築士として建物設計、工事監理を行っています。一般住宅、事務所、工場…と、けっこうなんでも(笑)。現在は幼稚園や保育園、高齢者向け施設など福祉関係の施設が多いですね。自分の子供が小さい時に、こういう施設があったら、こういう設計だったら、と思う所があったので、そういった仕事のお話をいただくと積極的に取りにいくようにしています」。
  仕事は基本的に月曜から金曜まで。現場によっては土日も出ることがあり、打ち合せが夜になることも。現場に行くのは大きな施設で2週間に1回。個人の住宅では必要に応じてという。
  「たまに現場監督もします。足場に登ることもあるので、クルマの中には長靴、ヘルメット、軍手の3点セットが365日入っています」。
 
  《一冊の雑誌に衝撃を受け、建築の道へ》
  理恵子さんは二代目。もともと大工だった先代(父・田中榮一氏)が一念発起して一級建築士の資格を取得し、事務所を立ち上げたのが始まり。とはいえ、跡を継ぐ気など毛頭なかったという。
  「小さい頃から、服飾とか、プロダクト系とか、何かをデザインする仕事をしたいと思っていました。で、高校の時、父の事務所にあった『新建築』という雑誌を見て衝撃を受けたんです。建物ってこんな可能性があるんだ!こんなことが出来るんだ!私もこういうのをデザインするようになりたい!・・・と。それで大学は建築系に進みました」。
 
  《お片付けでお困りの方のためのサイト『越後収納美人』》
  7年前に立ち上げた『越後収納美人』は、片づけで困っているママさんに「片付く収納」を提案するサイト。
  「私自身、子育て中にモノが片付けられなくて、片付けの大好きなパートさんから、あーせい、こーせいと言われてやっていたんですね。そんな時、整理収納アドバイザーという資格があることを知り、その人と試験を受けに行ったんです。で、ふと思ったんです。これ仕事に役立つじゃん!って」。
  理恵子さんは「収納は単にスペースを作ろうとしてもダメ」だという。収納するという作業を導線で考え、それに基づいて収納場所を配置し、そしてそうした場所が確保されたら、今度は収納のルールをきっちりと決めておくことが肝心なのだそうだ。「日本の一般的な住宅は、1階は家族のスペース、2階がプライベートルームという構成のため、2階に収納が増えがちですけど、1階にも集約した収納スペースが必要なんです。そうした場所をうまく使って片付けを習慣化できれば、モノが散らかって困るような事態はかなり減りますよ」と熱心に説く。
  「“片付けられない”の相談から入ってレクチャーして、自分でできる方はそこで終わりだけど、収納家具をお願いしたい!リフォームしたい!知人に紹介したい!と広がっていく。女性だからお宅にも入りやすいですし、気軽に相談できるとっかかりとして収納に着目したんですよ(笑)」。
 
  《一級建築士・理恵子さんのこだわり現場スタイル》
  多彩な顔をもつ理恵子さん。工事監理や現場事務所での打ち合わせなど、現場へはどんな格好で出ているのだろうか。上から順番に聞いてみた。
 
  ●赤いヘルメット
  近くの作業服専門店でたまたま赤いのが目に入り、気に入って購入。ヘルメットは建設会社は水色などコーポレートカラーのもの、黄色は電気屋さん、ライトグリーンは設備屋さん、白はお客さん用というイメージがあるから、赤にしました。赤は目立つので、現場では、「あ、来た来た!」「ジャジャジャジャーン!」って感じです(笑)。
 
  ●ウェアは重ね着が容易な薄くて軽いものを
  インナーも、ハイネックもユニクロ。その上にMAMMUT(マムート)というスイスのアウトドアブランドのパーカーを着ています。風を通さず、水もはじいて、軽くて動きやすい。機能性とデザイン性が気に入っています。
  冬場は、さらにこの上からダウンジャケットを着ます。タウン用として十数年愛用してきたもので、今は現場用にしています(笑)。
  ウェアは薄くて軽くて重ね着できることが大事。現場の仮設事務所は暖房があるけど、外は雪が降っていたりするので、脱ぎ着で調節できるようにね。
 
  ●ボトムはウエストゴムでストレッチが◎
  一見、普通のデニムパンツに見えますが、ストレッチが効いて動きやすいし、脇ゴムで重ね着しても快適。これもアウトドアメーカーです。下にはユニクロのレギンスをはいています。
 
  ●軍手はスマホ対応が必要条件
  軍手屋さんの友人がいるので、そこの軍手を使用しています。写真を撮るので指先にスマホ反応の糸を編み込んであるものが便利。
 
  ●長靴はほどよいオシャレ感がポイント
  HUNTERというイギリスのブランドで、足裏保護と寒さ対策を兼ねて底が厚いタイプを選んでいます。オシャレなんだけど無骨な感じで、現場に行ってもOKよ!というデザインが気に入っています。
 
  理恵子さんが選ぶアイテムは、ほとんどが一般アパレルショップやアウトドア専門店のもの。なぜ、作業服専門店で買わないのか、理由を聞いてみた。
  「最近でこそ女性用の作業服を見かけますが、私がこの仕事を始めた頃は着るものがなく、かろうじて着られるのが男性用のSサイズ。でも、デザインが男性向けなので、女性が着てもちっともカッコよくないし、可愛くないし、素敵じゃない。今でも女性用はシルエットが多少シェイプされている程度のものが多く、着たいと思えないんです」。
  さらに理恵子さんは、こんなことも。
  「私に作業服をプロデュースさせてくんないかな?そうしたら、ぜったいカッコいいもの作るし、もちろん自分も着るし、みんなに広めていくのに(笑)。職人さんだってカッコ悪い、汚いと言われると気持ちがブルーになるし、モチベーションが下がりますよね。職業観を大きく左右するものなので、ガテン女子がかわいい!カッコいい!となったら、もっと成り手が増えますよ」。
 
 
  有限会社 田中栄一建築設計事務所
  〒959-0248 新潟県燕市吉田浜首町22番15号
  TEL:0256-92-6151
  http://www.toki1.net/member/024-fieldshop.html
 
  越後収納美人
  http://www.shunoubijin.com
 
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オフィスでの設計業務
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わかりやすい屋外看板

    

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