【アディダス】医療現場に"スポーツ感"を!image_maidoya3
「白衣とアディダス」という組み合わせは、なかなかスゴイのではないかと個人的には思っている。さすがに「海と毒薬」や「セーラー服と機関銃」にはかなわないけれど、静と動といったさりげないイメージの対比がすんなりと決まっている。たしか俳句の世界では、こういう脈絡のない取り合わせのことを「二物衝撃」というのではなかったか――。そんなことを考えているうちに編集部は、都営地下鉄の白山駅に到着した。ここから歩いてすぐのところに、アディダスの白衣を展開しているカゼン本社が入る富山会館ビルがあるはずだが……、と歩き回っていると「北陸銀行」の看板を発見。ここだ、ここに違いない! と中に入ると、エレベーターホールの前で偶然、去年の白衣特集でお世話になった加藤裕章さんに会うことができた。「本社、こんなところに移転したんですね」と言うと「いや、場所だけじゃなくぜんぶ変わったんですよ」とのこと。えええ、いったい何があったんですか?

アディダス
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カゼンは東京富山会館に引っ越し中
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ライン使いがめちゃくちゃクール!
●社名も「カゼン」に!
 
  「神田の本社ビルの立て替えが始まりまして、ちょうどこの6月に引っ越してきたところなんです。で、重要なのはここからです。名刺のここ、ここを見てください」
 
  「えっ、カゼンですよね。この『WLD』ってなんですか? 前からこんなの付いてましたっけ?」
 
  「アプロンだったの覚えてません?」
 
  そうだった! その名があまりに通っているので忘れていたが「カゼン」はあくまでブランド名。社名はアプロンワールドだったのだ。
 
  加藤さんは、6月の引っ越しのタイミングで社名も「カゼンWLD」になったことを説明してくれた。2021年に予定されている本社ビル完成の前準備として、社名とブランド名の統合を行ったという。つまりこの特集記事で取り上げるアディダスも「カゼンWLDのアディダス」になったわけだ。
 
  これはいいニュースですね、では心機一転のスタートということでアディダスの話を……と口にしたとき、商品企画部次長の高橋和也さんが熱っぽく語り始めた。
 
  「アディダスもいいですが、うちでは今、アンパンマンがすごい勢いあるんですよ!」
 
  ごぞんじの通り、主に小児医療で使われている同社のアンパンマン白衣。これがスタートから4年目に入った今、大きな手ごたえを感じているという。
 
  「始めたときは『ただのキャラものでしょ?』って見方をされていたのが、だんだんと着用効果が認められてきたんです。たとえば、お医者さんが乳幼児に『今から○○するよー』と言ってもぜんぜん通じなかったりする。ところが、アンパンマンのキャラを指さしたりしてすれば、気を紛らわしているうちに処置ができるわけです。最近、こういう実用的な側面が高く評価されるようになってきました。つまり、キャラ商品から機能性商品になってきた。売れているのもうれしいですけど、それ以上に商品を通じて小児医療に貢献できたのがうれしいですね」
 
  ただ売るだけではなく、商品によって医療現場をサポートしたい――。白衣メーカーというのは想像以上に志が高いのだ。
 
  ●次世代のドクターコート
 
  では、いよいよアディダスの話に入ろう。元ナースでアディダス担当の岸本真紀子さんがまずイチ押しするのは、アディダスらしいスポーツティーで機能的な設計に、カゼンの独自技術「動体裁断」を組み合わせたハイスペックなドクターコート(男性用SMS200-10、SMS202-10/女性用SMS201-10、SMS203-10)である。
 
  「動体裁断は、当社のナース服で好評を得ている技術で、動きやすくて着心地がいいのが特徴です。ただ体のかたちに合わせて立体的に作ったのではなく、医療現場でよくある動作をしたときに皮膚や神経がどのように分布するのか、ということまで分析した上でカッティングしています。この技術は発表からまだ3年目ですが、評判がどんどん高まっているのを感じています」
 
  ナース服は夜勤などで長時間着用することも多いので、動きやすさや快適性に対するユーザーの目も厳しい。そんな状況で勝ち残った"お家芸"のテクノロジーを、満を持してアディダスにも搭載させた。それがこのドクターコートというわけだ。
 
  パッと見ると、アディダス的な"スポーツ感"は薄いようにも感じるけれど、動きを加えてみると印象は一変する。どんなに無理な姿勢にもウェアがピタリと体についてくるのだ。たとえばバンザイの姿勢からさらに腕を上に伸ばしても、背中の生地が引っ張り上げられることがない。まるで手品のようだ。
 
  「アディダスの白衣は、熱を逃がすベンチレーションやスポーツウェアらしい切り返しを使ったデザインが特徴。さらに、このドクターコートはさらに動体裁断、背中や肩にアクションプリーツまで仕込んでいますから、動きやすさの面では最高クラスです」
 
  いわば「動きやすい機能、ぜんぶ乗せ」とも言えるこの商品。岸本さんによると若い世代のドクターにはスポーツ経験者が多く、リハビリ担当医などを中心に機能性モデルを好む人も増えてきているという。そんな医師にこそぜひ着てほしい次世代の診察衣だ。
 
  ●"スポーツ系スクラブ"という回答
 
  このようにアディダス動体裁断モデルの売りが「動きやすさ」なら、一方のアディダス通常モデルの売りは「涼しさ」だろう。
 
  ロゴやラインなどデザイン的な面に目が向かいがちだが、実はアディダスの特徴は、いたるところに付けられた通気性素材だ。背中の切り返しやパンツの膝裏部分など、「隙あらば」とばかりに通気用のメッシュやベンチレーションが取り付けられている。スポーツウェアでも、ここまで熱気の排出に気を遣っているモデルはほとんど見たことがない。
 
  「スタッフの立場で言うと、病院の中ってとにかく暑いんですよ……。ナース服は基本的に半袖ですが、それでも激しく動き回るのですごく熱を持ってしまう。着心地のいい白衣を作る上では、動きやすさに加えて涼しさも大きなテーマですね」(岸本さん)
 
  そんななか、快適性で特に評価を集めているのが、SMS118(男性用)、SMS008をはじめとするスクラブだ。医師やナースに加えて、理学療法士や作業療法士といった院内の専門家、介護士などにも愛用者が多く、アディダスの中で一番売れているという。スポーティーな雰囲気に加えて、ポケットの配置なども非常に機能的だ。
 
  「スクラブは単なる"スポーツウェア風"ではなく、機能面にものすごく気を配っています。たとえば介護士向けのモデルだと、人を抱え上げるときに引っかからないようポケットはサイドについているほか、入浴介助に便利な裾が取り外せるパンツもあります。さらにレディースパンツのウエストゴムは、工業洗濯でも劣化しにくい高耐久な素材を使っています。見た目はスポーツ用品売り場で売られているようなシャツやパンツでも、品質はユニフォームレベルなんです」
 
  元気が出るスポーティーなデザインに、ユニフォームの機能性と耐久性を加えたアディダスの白衣――。この組み合わせは、ミスマッチどころか「鬼に金棒」なのだ。
 
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アクションプリーツでずり上がりなし
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訪問医療バッグは元ナースの岸本さん監修

    

診察衣の新世界がここから始まる! adidasの「動体裁断」ドクターコート

カゼンの独自技術「動体裁断」により、最高レベルの動きやすさと快適性を実現したドクターコート。見た目はオーソドックスだが、ストレッチ性と各種アクションプリーツで上下・水平の運動をしっかりサポート。ストレスフリーな着心地で長時間勤務の疲れも軽減できる。


"機能特化タイプ"のデザインが超クール! adidasの大人気スクラブシリーズ

adidasで一番よく売れているカラースクラブ。背面には動きをサポートするアクションプリーツ付き。大容量の収納にファスナー付きポケットなど、機能面もパーフェクト。レディスパンツのウェストはラクチンなゴム仕様。よく伸びるのに工業洗濯でもヘタらないところは、さすがカゼン。