【ビッグボーン商事】炸裂の高スペック!image_maidoya3
「ビッグボーン」と聞いて皆さんは何を想像するだろうか。あの丸っこいロゴ? ガテン系御用達の銀鷲? 日本初上陸の北欧ブランド、ブラックラダー? 「いやいや何を言ってんだい、ビッグボーンといえば防寒だよ」と思ったあなたは本物がわかっている。今すぐ肴を携えて訪ねて行き、酒を酌み交わしながらワークウェア談義に花を咲かせたいくらいだ。ふたり肩を寄せ合って、少年ジャンプの最新号を読む子供のようにビッグボーンのカタログをめくりつつ「この耐水圧なら北海道の漁師でもイケるねぇ……」「本州の冬ならこっちの防風ストレッチでじゅうぶんだよ」「こっちの透湿性もヤバいよ、ヒマラヤ登山できるんじゃねえの?」「うわ、めっちゃヨーロピアンデザインの研究してるなぁー!」と、盛り上がるうちに夜はふけていき、ふと窓に目をやれば東の空が白み始めている。「じゃあ、そろそろ帰るよ」「待てよ、まだ裏アルミと雷神服の話してないじゃん!」。雪山が溶けて大噴火するほど熱い防寒談議になること間違いなしだ。

ビッグボーン商事
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鉄板のロングセラー「裏アルミ」
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新作のソフトシェルジャケット
●大手ではできない商品?
 
  話を聞かせてくれたのは、ビッグボーン商事・営業部の小林さん。まずは、同社が誇る防寒ウェアの特色について教えてもらおう。
 
  「うちの商品の特色は『大手にはできないハイスペック』です。基本的にユニフォーム採用されるような見た目のものを作っているんですが、スペック面は徹底的に追究して、働く人が満足できるものを提供しています。たとえば防寒アウターなら、水産業や夜間作業、鉄道や道路の整備、それに東北や北海道の屋外作業といった一般の防寒着では太刀打ちできない寒さでもイケるプロ仕様の商品ですね。だから普通は暖冬だったりするとアウターって売れないんですが、当社の場合、気温や景気は関係なく毎年、安定して出る。過酷な環境で働く人が必要としているからです。もちろん、いい素材を使って高性能なものを作ると価格は高くなります。これが『大手にはできない』の理由ですね。やはり大企業が目標とする売り上げを立てていくためには『安くていいもの』をたくさん作って数を売るしかない。大手は『高くていいもの』をやりたくてもやれないんです」
 
  そんなビッグボーンの「ハイスペック志向」を象徴するのが、小林さんが「うちの代表作」と語る裏アルミの防寒アウター、「8386」シリーズだ。なんと、発売から20年近く売れ続けている超ロングセラー商品という。
 
  「裏アルミとうたった商品はどこでも売ってますけど、このウェアの特徴は『アルミプリント』ではなく『アルミシートの貼り付け』。プリントは使っているうちに剥がれてきますが、シートだとそういう心配がない。保護用のメッシュもかけてあり、何年も使える耐久性が自慢です。そして表地もよくあるペラいタフタ生地じゃなくて、高密度織りのタフタを撥水加工していますから、水の浸入も防げる。魔法瓶効果で暖かく多少の雨や雪も大丈夫。しかも軽くて動きやすい。というわけで、ビッグボーンの防寒といえばコレです。別の型番でロング丈のタイプやハーネス対応タイプ、視認性を高めた反射材モデルも用意しています」
 
  ●多展開の理由
 
  それにしても、この「8386」シリーズにおいて驚異的なのがサイズ展開だ。カタログには「SSSから12L」という想像もできない言葉がサラリと載っている。職場にはいろんな体型の人がいるのでユニフォームは多サイズないといけない、といった話はあちこちで聞くけれど、ここまでやる必要があるのだろうか?
 
  「これもさっきの話とつながるんですが、他社にはできない強みですね。8386のジャケットは全9カラーそれぞれに15サイズあって、小学生の女の子くらいからお相撲さんまで対応できます。最も大きい12Lだと横綱白鵬でもおつりがくるし、ズボンには片足に大人が入れるくらい。どんなすごい体格の外国人でも大丈夫だし、小柄な女性が働くことになってもぴったりサイズを着てもらえます。実際、現場に出る女性は増えていて、外国人もぜんぜん珍しくない。ユニフォームである以上、サイズがないからといってひとりだけ『寒いけど我慢してね』というわけにはいきませんから。しかもうちの場合、別注対応ではなく常備の在庫で対応できます。これもロングで売れていて今後も売れ続けるとわかっているからできることですね。受注生産だと作っている間に冬が終わっちゃうし、現場は人の入れ替わりも激しいから、現物を即デリバリーできないとダメなんです。このシリーズの販売点数・バリエーションアイテム数・サイズ展開は業界NO.1だと思います」
 
  売れるかわからない商品を多サイズ展開することはできない。いい素材を使った高品質で値の張るウェアならなおさらだ。また防寒アウターの場合、暖冬で売れないリスクもある。しかし、ユニフォーム採用も多いロングセラー商品で、極寒の現場に欠かせないウェアであるといった「土台」があれば、話は別だ。多サイズ・多カラー・多アイテムで大量の在庫を抱えても売れるとわかっていれば問題ない。買う側にとっても『即納可』はひじょうにありがたい話だ。いきなり廃番になる可能性もなくいつでも追加購入できるから、安心してユニフォームに採用できる。単色でシンプルなデザインだから、流行り廃りもない。
 
  「ロングセラーになるのはうれしいし、高くてもいいものは売れ続けるという自信もある。ただそこに安住して驕っちゃダメだな、と思っています。時代のニーズにはしっかり対応していかないといけない。女性や外国人に対応したサイズ展開もそうだし、フルハーネス対応タイプや反射材を使った高視認タイプも、より安全を求める時代の求めに応じて開発したバリエーション商品です。そして色も時代の影響を受けるので、数年おきに新色を追加していくつもりです」
 
  ●軽防寒も「いいもの路線」
 
  そんな“偉大な先輩”の背中を見ながら開発したのが、新商品の「ソフトシェルジャケット(型番:EBA906)」だ。一見すると「防寒のビッグボーン」らしくないライトなアウター。しかし、ここにも同社ならではのこだわりがあった。
 
  「この商品のコンセプトは『いいもの路線の軽防寒』です。中綿なしのソフトシェルってどこでも出しているんですけど、だいたい低価格路線ですよね。お客さんもペラっとしたものは安くて当然だと思っている。だけど、ウチはあえていい素材を使って高付加価値なものを作ってみよう、と。表地はただ風を防ぐだけじゃなくて、ストレッチして肌触りもよく、しかも耐久性のあるハイスペックな生地。そして裏地にはフリースを使って保温性を高めています。デザインは海外ワークウェアを意識した最先端のユーロスタイル。つまり、高いけど性能がよくてかっこいい。安いのが欲しい人はヨソのやつを買ってね、と」
 
  たしかに軽防寒のウェアはだいたい安い。そしてどこの商品も大差ない印象だ。ビッグボーンはそこに「高いけどいいもの」という価値観を持ち込むことで差別化を仕掛けてきたのだ。
 
  「『安くなくてもいいから高性能なウェアがほしい』『大手メーカーとは違った商品が見たい』というお客さんもいるんです。おそらく各社の防寒アウターの中でうちのが一番高いと思いますけど、価格の裏付けはちゃんとあるので、見れば納得してもらえると思います。自己満足にならないようには気をつけていますが、これからもいい素材を使ってどこもやらないような高品質なウェアを作っていきますよ」
 
  ロングセラー商品の在庫を常備してしっかり売りつつも、最新の素材やデザインの研究も重ねる。土台にあるのは「飽くなきスペック追究」という思想--。そう、冬はビッグボーンの季節なのだ。
 
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軽防寒でもディテールにこだわる
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「防寒のビッグボーン」をよろしく!

    

裏アルミ+電熱の二刀流! 雷神服デバイス対応アウター「EBA718」シリーズ

サンエスの電熱パッド「雷神服」に対応した防寒アウターの上下。内側は裏アルミプリントで、体から出る熱を反射することにより高い保温力を発揮する。外側は撥水防風の生地を使っており、多少の雨や雪なら大丈夫。透湿仕様のサラリとした着心地もうれしい。


これがBB流ユーロスタイル! 風もへっちゃらの三層シェルジャケット「EBA906」

ヨーロピアンテイストが特徴的な裏フリースの防風ソフトシェルジャケット。素材は内側からマイクロフリース・防風シート・撥水ストレッチ生地の3層構造。動きやすい軽量アウターながら、雨や風からしっかりガードする。しかもウェア内部の水蒸気を逃す透湿仕様だからムレの心配もなし。