月刊まいど屋 --特集-- 2010年4月号[ベスト]1ページ

　他社がやらない事、他社に真似できない商品を考える。インタビューの間中、そう何度も強調した吉川社長。働く女性が増え、作業服づくりに女性の視点がこれまで以上に重要になってきた今、その信念はますます強まっているという。「ユニフォームづくりに大切なことは、それが男性用であっても女性用であっても変わりません。一人ひとりのオリジナルに応える、それに尽きるのではないでしょうか。お客さまが作業服に求める機能性を満たすのは当たり前。それ以前に着る人の“想い”に応える服を創造したいと考えています。誰のためにどんな服をつくるのか。その視点を忘れなければ、必要とされるウェアは必ずつくれる。働く女性にはどういった機能が必要か、現場の声を集め、その人の目線に立ってイメージングすることから服づくりがはじまります」。　　　　
ありきたりの商品開発に満足せず、ウェアの本質を根本から問い直すことが他社に追随を許さない商品力となって表れてくるというのだ。吉川社長はさらに続ける。「動きやすさとシルエットを追求することで、安心して着用することのできるウェアが生まれてきます。女性にとって、安心して着用できるというのは大きなポイント。いくらシルエットが美しくても、動くたびに下着が見えたりしてしまうデザインだと、働くこと自体が楽しくなくなってしまいます。こういった問題も、誰のための服かを考えれば自ずと解決策が見えてくる」。
　多彩なコンセプト、アイデア、そしてモノづくりへの熱い想いを一つにまとめ、人気の商品を次々に生み出してきた吉川社長。そのために、効率的な情報交換も日々追求しているそう。最近のマイブームは“iPhone”ということらしい。「出張先でのメールチェックなどでも、大活躍ですよ。社外に出ることが多いので、仕事の情報を常に確認するのは大変でした。iPhoneを購入してからは、情報共有もより手軽に迅速におこなえるようになりました。これで、社内の状況も、メールで寄せられるお客さまの声も、より確実にキャッチすることができるようになりました」。あくまで、お客さま一人ひとりの想いに応えていこうという姿勢がベストの商品に他社とは違う輝きを与えているようだ。