寅壱が進化を遂げつつある。より研ぎ澄まされ、輪郭のはっきりしたシャープなボディーに、これまでになかったカジュアル感覚がかなり大胆に取り入れられるようになってきた。従来から定評のある生地の丈夫さや骨太のスタイルを放棄したワケではない。長年にわたって寅壱が培ってきたレガシーに、「鳶カジスタイル」という新たなる可能性を切り拓いたのだ。例えばライダース系のジャケット(型番:7160)。丈を思い切り短くし、鋭角なラインで構成されたフォルムは、軽快でありながら、対峙する者を射抜くような威圧感を放つ。
また、ピンストライプなどのヒネリを加えた素材を使ったシリーズを矢継ぎ早に発表。既存の寅壱ファンにちょっとした驚きを与えている。そう、それは変節ではない。新たなる進化。今回のインタビューではそんな新境地を見せる寅壱を徹底取材。今後の進化の行方についても話を聞いてきた。
また、ピンストライプなどのヒネリを加えた素材を使ったシリーズを矢継ぎ早に発表。既存の寅壱ファンにちょっとした驚きを与えている。そう、それは変節ではない。新たなる進化。今回のインタビューではそんな新境地を見せる寅壱を徹底取材。今後の進化の行方についても話を聞いてきた。
寅壱
昔から続く鳶服へのこだわりは、同社の商品への細かな工夫からも見える。
鳶カジスタイル商品の魅力を語ってくれる栗原さん。
お話を聞かせていただいたのは、営業部 次長の栗原さん。全国の販売店を経由して届けられるユーザーの生の声を商品の企画・開発につなげるのと同時に、寅壱の現在の考え方をこうした販売店に伝えていく、言わば橋渡し的な存在だ。寅壱が繰り出す新商品のテイストが微妙に変化してきた今、栗原さんにぜひ聞いてみたかったのは、寅壱が従来とは別の方向へ向かって歩み始めたのかどうか。スタイリッシュなシルエットに重きを置いた分、従来の骨太な寅壱の魅力は消えてしまったのか。そんな懸念に彼はこう答える。「鳶職人のための作業服は、一般の方が着られる作業服とは全く違う価値観で発展してきました。存在感のあるシルエットやカラーリングなどで、男の『粋』を表現することが重要でした。『粋』な男の勝負服ですから、クオリティも最高レベルのものを惜しげもなく使ってきた。そんな鳶服に関して、最近、ユーザー側からイメージの転換を求める声が出てくるようになったんです。例えば、住宅地等での現場では、地域住民への配慮からこれまでの太いシルエットの鳶服の使用を禁止するところが出てきたり、鳶職人の間でも新たな世代へと移り変わって行く中で、その世代特有の美意識が生まれてきたり。こうした変化に対する寅壱なりの回答が、今年から投入した『鳶カジスタイル』というコンセプトシリーズです。これまでになかったライダースタイプの鳶服も、シリーズとして開発しました。評判は上々ですよ。古くからのファンにも、新しい世代にも、かなり評価をいただいています」。
実際、まいど屋でも鳶カジシリーズの商品は予想を上回る売れ行き。ここまでユーザーに支持されたワケを聞いてみると、こんな答えが返ってきた。「シルエットをよりシャープにしてカジュアルテイストを取り入れながらも、あくまで鳶服としての動きやすさ・身を守るための頑丈さを兼ね備えている。寅壱が大切にしてきた本質は変わっていないんです。長年培ってきた縫製技術や布地選びの基準は以前のままですから、例えば、ライダースジャケットをこれまでのパンツに合わせることもできる。お客さまは今まで慣れ親しんできた寅壱のクオリティを、これまでとは違ったシルエットで身にまとえる。そこがウケているんだと思います」。
寅壱が提案する新たな鳶のスタイルは着実に全国に広がりつつある。鳶職人のハートをワシ掴みにする寅壱の魅力はどこから来るのか。「鳶職の方は、コダワリが強いんです。それに応えるために、裏地や金具まで細心の注意を払ってますよ。そうしないと、ファンの期待を裏切ってしまうことになりますから。私たちも、作業服づくりの職人です。同じ職人気質同士、相手の期待に応えられるものをつくってやろうって思っちゃうんでしょうね。私たちの鳶服は、デザインとカラーで注目を集めてきました。でも、売れ続けているのは、しっかりしたクオリティが伴っているからだと思っています。目先のゴマカシでなく、本物の価値があれば、ファンはついてきてくれると信じています。でないと、この仕事はやっていけないですよ。大変ですから」。自信を持って言い切る栗原さんの笑顔には、充実感がみなぎっていた。このレポートを読んでくれた読者の方も、ぜひ「鳶カジスタイル」を試していただければと思う。
実際、まいど屋でも鳶カジシリーズの商品は予想を上回る売れ行き。ここまでユーザーに支持されたワケを聞いてみると、こんな答えが返ってきた。「シルエットをよりシャープにしてカジュアルテイストを取り入れながらも、あくまで鳶服としての動きやすさ・身を守るための頑丈さを兼ね備えている。寅壱が大切にしてきた本質は変わっていないんです。長年培ってきた縫製技術や布地選びの基準は以前のままですから、例えば、ライダースジャケットをこれまでのパンツに合わせることもできる。お客さまは今まで慣れ親しんできた寅壱のクオリティを、これまでとは違ったシルエットで身にまとえる。そこがウケているんだと思います」。
寅壱が提案する新たな鳶のスタイルは着実に全国に広がりつつある。鳶職人のハートをワシ掴みにする寅壱の魅力はどこから来るのか。「鳶職の方は、コダワリが強いんです。それに応えるために、裏地や金具まで細心の注意を払ってますよ。そうしないと、ファンの期待を裏切ってしまうことになりますから。私たちも、作業服づくりの職人です。同じ職人気質同士、相手の期待に応えられるものをつくってやろうって思っちゃうんでしょうね。私たちの鳶服は、デザインとカラーで注目を集めてきました。でも、売れ続けているのは、しっかりしたクオリティが伴っているからだと思っています。目先のゴマカシでなく、本物の価値があれば、ファンはついてきてくれると信じています。でないと、この仕事はやっていけないですよ。大変ですから」。自信を持って言い切る栗原さんの笑顔には、充実感がみなぎっていた。このレポートを読んでくれた読者の方も、ぜひ「鳶カジスタイル」を試していただければと思う。
熱心にインタビューに応えてくれる栗原さん。鳶服への強い愛情を感じた。
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1016シリーズ 綿100%のナチュラルな肌当たりと吸汗性の良さが魅力。寅壱ならではのタフな耐久性も嬉しい夏のベストセラーシリーズ。 |
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7160シリーズ 裏と表で色が反転する昼夜織を採用。表面は光沢感があり、ボーダーに見えるコントラストが粋。ライダースジャケットや胴付き八分など、トップス、ボトムス共に変化のあるシルエットが楽しめる。ラフに着こなし、タフに仕事する、スタイリッシュな男のシリーズ。 |
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