まいど通信


        

まいど!まいど通信編集長の田中です。とうとう梅雨入り。春のすがすがしい日々は束の間に過ぎ去って、容赦なく始まったうっとうしい毎日。読者のみなさんはいかがお過ごしですか。今年は例年よりだいぶ早かったから、心の準備もないまま、カッパや雨靴など、必需品の用意もないまま、気が付いたら季節に置き去りにされていた人も多かったはず。この時期、ちょっと油断すると、洗面所にかけてあるタオルからイヤなニオイもしてきます。太陽の香りがする洗い替えはしばらくの間諦めて、抗菌防臭や撥水加工のついた機能性ウェアで身だしなみに気を付けるのもいいかもです。なお、先日発表された三か月予報によると、梅雨明け後は今年も暑い夏になりそうだとのこと。エアコンがあまり使えそうにない今年の夏。サマーシーズン定番の吸汗速乾素材ウェアのチェックもお忘れなく! 

今月のテーマはメディカル白衣
医療関係者の皆さま、大変長らくお待たせしました。今月のテーマは「医療白衣」。企画当初はメーカーインタビューにしようかとも迷ったのですが、現場の声にこそ役立つ情報が多くあると考え、今回は病院や歯医者さんなど、三か所を取材してきました。題して「医療白衣の臨床的研究」。白衣選びのご参考になりましたでしょうか。
インタビューをして気付いたのは、仕事着としての白衣にあまりこだわりを持たないドクターが結構いらしゃるということ。白ければいい。半袖でファスナー付きならいい。ひどいときには、着られればいい。。。仕事に忙しくて、ウェアにかまっていられない。治療に全身全霊を傾けたい。いい仕事をすれば、着ているものは何だっていい。そんな言い分も聞こえてきそうですが、ちょっと待って!同じように見える白衣でも、素材や機能性に細かく気を配れば、それぞれの事情に合った一着が必ず見つかるはずなんです。適切なウェアを着れば、仕事の質もさらに上がってくる。レポートを参考にしながら、面倒くさがらず、時間をかけてじっくりと選んでみてくださいね。

ところで感動しています
震災後、目につくようになったのが被災地へ向かう人たちからのご注文の多さ。長靴や踏抜き防止のインソール、防塵マスク、手袋、そして作業服など。多くの人たちがボランティアを志願して現場に向かわれています。ご注文画面の備考欄に切実なコメントが添えられていることも多いんです。○月△日には出発するので、それまでに必ず届けるように。。。一見他と同じように見えるご注文のデータから、真剣で張り詰めた空気が伝わってくる。ここはまいど屋も心して対応しなくちゃいけない。困っているひとのため、手弁当で用具をそろえようとしている人たちを落胆させるようなことは絶対できない。
この国には、これほど多くの志ある人たちがいる。そんな人たちに多少なりともまいど屋が役立っている。日々、お客さまの対応をしながら、まいど屋のスタッフもまた、嬉しく、誇らしく、充実した気持ちになっています。

商品配送も正常化へ
震災関連でもう一つ。地震発生以来、お客さまには長らくご不便をおかけしていた配達制限が徐々に解除になり、正常化に近付いています。現在では、福島県の二地区(*詳しくはトップページにある「震災による影響について」をご覧ください)を除く全国すべての地域に配達が可能になっています。その二地区でも、佐川急便の営業店止めによる商品のお引き渡しは可能なので、ほぼ100%のお客さまに商品発送のご案内ができるようになりました。あともうちょっとです。少しでも早く完全復活できますように。必要なモノが全国どこでも、確実に届くようになりますように。私たちも心から願っています。

ボヤキ
以前チラリとご紹介した「まいどの法則」。まいど屋を訪れるお客さまの数は1年半で倍になる、というアレです。ところが、ここにきて、このジンクスも通用しなくなってきたらしい。。。ご注文やお問い合わせ、全てが予想を超えたスピードで増えていく。サーバーシステムをはじめ、物流関係、商品加工工場のキャパシティー、オペレーターや受発注業務の拡充など、常に先廻りして準備することが山ほど出てくる。お客さまに大変なご迷惑をおかけすることになるからスタッフ全員必死です。
平日は月刊まいど屋編集部もお客さまの対応に駆り出され、全く時間がなくなりました。月末の締め切りが迫ってくる恐怖感。時間との戦い。チャンスは平日の夜中と日曜日。私生活が限りなくゼロに近づいていく、今日この頃。。。

ブラックスワン 
ブラックスワン、観ました。有名バレエ団の主役に抜擢されたダンサーが、役のプレシャーに少しずつ潰され、「漆黒の狂気」に囚われてしまうストーリー。アカデミー賞を受賞したナタリー・ポートマンの鬼気迫る演技が続く2時間、彼女の抱える心の闇が客席全体を包み込み、気がつくと彼女の恐怖と緊張が観ている自分を完全に支配している。「もっと情熱的に」。「もっと力強く」。「もっと圧倒的に」。監督の指示が壊れかけた彼女をさらに追い詰めていく。怖くて、美しくて、震えが止まらないような、前評判通りのすごい映画。
観終わってから彼女の気持ちを何度も考えてみたのは、程度の差はあれ、まいど屋も同じ焦燥感を抱えているから。サービス対する自信とプレッシャー。お客さまの期待の大きさに押しつぶされそうになるのをどうにかこらえ、舞台に立つ。完璧に。もっと早く。もっと丁寧に。もっと、もっと。。。君の道をふさぐ者は君自身だ、と監督はニナに言います。過酷で、容赦なく、真実をついた言葉。思った通りのパフォーマンスができずに落ち込んだとき、体のいい言い訳を見つけて逃げ込みたくなった時、冷たく突き放すように心を揺らす、狂気を含んだ真実です。