地方都市にありながら、その人に合ったキメ細やかな治療を求めて、県外からも多くの患者が訪れる医院がある。そんな医院の一つが、ガン治療を専門とする熊本県荒尾市の西原(にしばる)クリニックだ。なぜこのクリニックに多くの患者が集まるのか。その理由は、西原クリニックの理念の『寄り添う医療』にある。四半世紀にわたりガン患者と向き合ってきた院長がたどり着いた、病気の症状を和らげる『緩和医療』。一人一人を見据えたキメ細かい対応や入院患者にむけた地産地消の給食など、小規模の医院だからこそできる対応が、多くの患者から支持されているのだろう。
常に、患者の立場に立ち、よりよい医療への挑戦を続ける西原クリニックにとって、ユニフォームはどんな役割を果たしているのか。どんな視点で今のユニフォームが選ばれたのか。院長の中村光成さん、看護師長の高森豊子さんにお話をうかがった。
常に、患者の立場に立ち、よりよい医療への挑戦を続ける西原クリニックにとって、ユニフォームはどんな役割を果たしているのか。どんな視点で今のユニフォームが選ばれたのか。院長の中村光成さん、看護師長の高森豊子さんにお話をうかがった。
西原クリニック
確固たる理念のもと、医療に取り組む中村院長
スタッフのまとめ役でもある高森看護師長
■理念を体現するためのユニフォーム選び
西原クリニックにとって、ユニフォームは単なる仕事着ではなく、理念を体現するためのツールでもある。『寄り添う医療』という理念に基づいてユニフォームを一新する際に、中村院長が出した条件は「西原クリニックのシンボルカラーであるブルーを取り入れること」、「“スマート”な印象であること」のふたつだった。シンボルカラーであるブルーは、空(誠実さ)と海(信頼)のイメージで、患者と向き合う姿勢を示している。そして、中村院長が示す“スマート”とは、英語本来の意味で「知的に行動ができること」であるという。現場の行動に置き換えると、「患者さんの傍に行って聴く」ということだと、中村院長は説明してくれた。「傍に行って聴くことを徹底することで、患者さんの情報を皆で共有する。そして思考し、患者さんにとって最善の行動が取れるようにする。スマートであるとはそういうことなんです」。
では、どんなふうにユニフォーム選びが行われたのだろうか。そのプロセスは。
■徹底的な試着で優先順位が明確に
「スタッフ全員が毎日着るものだから、選ぶのは大変でしたよ。安易に妥協はしたくなかったんです」。ユニフォーム選びのポイントについて、順を追ってわかりやすく説明してくれたのは高森看護師長。「最初に院長、看護師、栄養士、看護助手の業種ごとに、希望するユニフォームをカタログから選びました。選んでもらったユニフォームはすべて取り寄せ、実際に試着してもらいました」。
さまざまなメーカーのサンプルを取り寄せ、各業種のスタッフが試し着してみる。膨大な作業だったが、試着するうちに、ユニフォームを選ぶ際の優先順位が見えてきたそうだ。「最優先したのは、“伸縮性があり動きやすいこと”と、“着脱が楽であること”。最終選考まで残ったものは、これらの条件をクリアしたものでした」と、高森看護師長。医療現場のスタッフは、常に動いている。先を読みながらきびきびと動く上で必要な条件は、最後には次の5つに絞られた。
①トップスもボトムも伸縮性に富んでいること。
②トップスは前面のファスナーによって着脱ができるもの。
③トップスは裾が床に触れずに、着替えが出来ること。
④ボトムは動きやすいパンツスタイルであること。
⑤透けない素材または色であること。
最初にしっかりとポイントを絞ったことで、一カ月間という短期間でユニフォームが決まったそうだ。
■デザインを決める2つのシンプルな条件
高森看護師長によると、ユニフォームのデザイン選びには2つの条件があったという。「ひとつは、誰にでも似合うということです。もうひとつは、年齢や体型を問わないものであること。色は何色か候補がありましたが、白に決まりました。白は誰でも似合うし、生き生きと、そして若々しく見えるからです」。
また、看護師が着用するトップスは、「“スマート(知的)”である」というテーマを意識した襟付き。襟にもゆとりがあり、首回りのサイズも問わない。白地に紺のパイピングがさりげなく施され、キリっとしたイメージだ。「スマートである」というテーマをスタッフ全員が共有していくことを考えて、このデザインに決めたのだそうだ。
■継続性にも目配り
ユニフォーム選びで気を付けたいことは他にもある。見落としがちなのは、継続性の問題だ。西原クリニックの場合、カタログから候補を決める際には、全て定番の中から選んでいったと高森看護師長は言う。「新しいスタッフが加わり、追加でユニフォームを用意することになっても、いつでも同じデザインのものを購入できるようにしておくためです。スタッフ全員が同じユニフォームを身につけられるよう、長い目で選んでおくということも、ユニフォーム選びには大切なことですよね」。
病院のテーマが込められたユニフォームを、スタッフ全員が着用することで理念を浸透させ、患者さんへのキメ細かなサービスへとつなげる。そんな大切な役割を担っている西原クリニックのユニフォーム。ここでは、ただ単に、動きやすい仕事着という位置づけではなく、理念を体現するための手段のひとつなのだ。
<医院概要>
医院名 西原(にしばる)クリニック
診療科目 外科・内科・消化器科・皮膚泌尿器科・放射線科・リハビリテーション科
病床数 19床
住所 〒864-0053 熊本県荒尾市西原町1-4-24
電話番号 0968(62)0622
FAX 0968(62)4459
ホームページ http://nishibaru-clinic.jp/
西原クリニックにとって、ユニフォームは単なる仕事着ではなく、理念を体現するためのツールでもある。『寄り添う医療』という理念に基づいてユニフォームを一新する際に、中村院長が出した条件は「西原クリニックのシンボルカラーであるブルーを取り入れること」、「“スマート”な印象であること」のふたつだった。シンボルカラーであるブルーは、空(誠実さ)と海(信頼)のイメージで、患者と向き合う姿勢を示している。そして、中村院長が示す“スマート”とは、英語本来の意味で「知的に行動ができること」であるという。現場の行動に置き換えると、「患者さんの傍に行って聴く」ということだと、中村院長は説明してくれた。「傍に行って聴くことを徹底することで、患者さんの情報を皆で共有する。そして思考し、患者さんにとって最善の行動が取れるようにする。スマートであるとはそういうことなんです」。
では、どんなふうにユニフォーム選びが行われたのだろうか。そのプロセスは。
■徹底的な試着で優先順位が明確に
「スタッフ全員が毎日着るものだから、選ぶのは大変でしたよ。安易に妥協はしたくなかったんです」。ユニフォーム選びのポイントについて、順を追ってわかりやすく説明してくれたのは高森看護師長。「最初に院長、看護師、栄養士、看護助手の業種ごとに、希望するユニフォームをカタログから選びました。選んでもらったユニフォームはすべて取り寄せ、実際に試着してもらいました」。
さまざまなメーカーのサンプルを取り寄せ、各業種のスタッフが試し着してみる。膨大な作業だったが、試着するうちに、ユニフォームを選ぶ際の優先順位が見えてきたそうだ。「最優先したのは、“伸縮性があり動きやすいこと”と、“着脱が楽であること”。最終選考まで残ったものは、これらの条件をクリアしたものでした」と、高森看護師長。医療現場のスタッフは、常に動いている。先を読みながらきびきびと動く上で必要な条件は、最後には次の5つに絞られた。
①トップスもボトムも伸縮性に富んでいること。
②トップスは前面のファスナーによって着脱ができるもの。
③トップスは裾が床に触れずに、着替えが出来ること。
④ボトムは動きやすいパンツスタイルであること。
⑤透けない素材または色であること。
最初にしっかりとポイントを絞ったことで、一カ月間という短期間でユニフォームが決まったそうだ。
■デザインを決める2つのシンプルな条件
高森看護師長によると、ユニフォームのデザイン選びには2つの条件があったという。「ひとつは、誰にでも似合うということです。もうひとつは、年齢や体型を問わないものであること。色は何色か候補がありましたが、白に決まりました。白は誰でも似合うし、生き生きと、そして若々しく見えるからです」。
また、看護師が着用するトップスは、「“スマート(知的)”である」というテーマを意識した襟付き。襟にもゆとりがあり、首回りのサイズも問わない。白地に紺のパイピングがさりげなく施され、キリっとしたイメージだ。「スマートである」というテーマをスタッフ全員が共有していくことを考えて、このデザインに決めたのだそうだ。
■継続性にも目配り
ユニフォーム選びで気を付けたいことは他にもある。見落としがちなのは、継続性の問題だ。西原クリニックの場合、カタログから候補を決める際には、全て定番の中から選んでいったと高森看護師長は言う。「新しいスタッフが加わり、追加でユニフォームを用意することになっても、いつでも同じデザインのものを購入できるようにしておくためです。スタッフ全員が同じユニフォームを身につけられるよう、長い目で選んでおくということも、ユニフォーム選びには大切なことですよね」。
病院のテーマが込められたユニフォームを、スタッフ全員が着用することで理念を浸透させ、患者さんへのキメ細かなサービスへとつなげる。そんな大切な役割を担っている西原クリニックのユニフォーム。ここでは、ただ単に、動きやすい仕事着という位置づけではなく、理念を体現するための手段のひとつなのだ。
<医院概要>
医院名 西原(にしばる)クリニック
診療科目 外科・内科・消化器科・皮膚泌尿器科・放射線科・リハビリテーション科
病床数 19床
住所 〒864-0053 熊本県荒尾市西原町1-4-24
電話番号 0968(62)0622
FAX 0968(62)4459
ホームページ http://nishibaru-clinic.jp/
スタッフのエプロンにシンボルカラーのブルーを取り入れている
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西原クリニックの入院施設。患者へのキメ細やかな配慮が評判だ
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