いやあ、参っちゃうよなぁ。いくら6月だからって、毎度のように梅雨特集をやることないじゃない。梅雨って言ったら長靴を外すわけにはいかないし、そうすると取材先のメーカーだって限られてきちゃうんだから。今回、イヤイヤながらアポを取った弘進ゴムなんか、これでもう4回目のレポートだよ。いくらその分野の有力メーカーだといったって、記事にするのは所詮、長靴なんだよね。言葉は悪いけど、長靴は長靴。ゴムやPVCみたいな防水素材でできた丈長のブーツ。はっきり言っちゃえば、こうした類の商品を説明するなら、1行あれば十分なんだよ。マジで勘弁、原稿を書くこっちの身にもなってほしい。それでこれから彼らのオフィスに取材に向かうんだけどさ、賭けてもいいけど目新しい話なんかありゃしないよ。取材の後、頭を抱えている自分自身の姿が今から目に浮かぶんだよね。やっぱりこの企画にするんじゃなかったって。
で、どうする?今すぐ先方に電話をかけてドタキャンしちゃう?御社の商品を取り上げるには、まいど屋は力不足でした。どうか、特集の話はなかったことにしてください。魅力的な案だけど、ふたつ欠点があるんだよね。相手がヘソを曲げて、今後、ユーザーの支持が高い彼らの商品がまいど屋に入ってこなくなる恐れがあること。もうひとつは梅雨特集をやめるなら何かほかの企画を立てなきゃいけないけど、締め切りまで1か月を切った今になってそんなことを始めたら、もっと大変な目に遭いそうだってこと。
進むも地獄、引くも地獄。ならばとりあえず進むしかないじゃない。約束の時間があるから、もう出掛けないといけないし。でもホント、今から断言するけど、この先のレポート本文はツイッターに収まる程度の分量しか書けそうにないよ。弘進東京支店ナウ、みたいな。そしてそんなレポートが出来上がったからといって、それはこっちの責任じゃなからね。ムチャ振りする方が悪いんだから。読者の皆さんに対して予防線を張るわけじゃないけど、長靴について語るのは、皆さんがお宅の奥さんの化粧の出来不出来を見分けて的確なコメントをするのと同じくらい難しいことなんだよ。うまい言葉なんか思いつくわけないでしょ。それにしても、ああ、気が重いなぁ。
で、どうする?今すぐ先方に電話をかけてドタキャンしちゃう?御社の商品を取り上げるには、まいど屋は力不足でした。どうか、特集の話はなかったことにしてください。魅力的な案だけど、ふたつ欠点があるんだよね。相手がヘソを曲げて、今後、ユーザーの支持が高い彼らの商品がまいど屋に入ってこなくなる恐れがあること。もうひとつは梅雨特集をやめるなら何かほかの企画を立てなきゃいけないけど、締め切りまで1か月を切った今になってそんなことを始めたら、もっと大変な目に遭いそうだってこと。
進むも地獄、引くも地獄。ならばとりあえず進むしかないじゃない。約束の時間があるから、もう出掛けないといけないし。でもホント、今から断言するけど、この先のレポート本文はツイッターに収まる程度の分量しか書けそうにないよ。弘進東京支店ナウ、みたいな。そしてそんなレポートが出来上がったからといって、それはこっちの責任じゃなからね。ムチャ振りする方が悪いんだから。読者の皆さんに対して予防線を張るわけじゃないけど、長靴について語るのは、皆さんがお宅の奥さんの化粧の出来不出来を見分けて的確なコメントをするのと同じくらい難しいことなんだよ。うまい言葉なんか思いつくわけないでしょ。それにしても、ああ、気が重いなぁ。
弘進ゴム
折り切れに強い、長持ち設計の『アスパーHD-3308』
内側メッシュでムレにくい『ハイパームレノンHM-722』
「まいど屋さん、新ネタをくれって言われても、困るんだよなぁ。特集のバックナンバーをチェックしてみたら、前回、ほとんど話しちゃっているみたいだし。そうしょっちゅう来るなら、話を小出しにしなきゃいけないです」。こう苦笑するのは、弘進ゴム東京支店 SW営業本部の高橋 聡さんだ。「まいど屋さんも知っての通り、長靴には用途に応じて強化すべきスペックがいろいろあって、ウチは様々なシーンやニーズに対応できるよう、それぞれの技術を高水準に保っている。お客さまからどんな要求があっても、はいこれですと提案できる商品がもともと一通り揃っているんです。でも、ずっと同じではお客さまも飽きてきますから、年に1回のペースで商品を見直し、デザイン変えをするんですよ」。
デザイン変更といっても、奥さんの化粧でいうなら、口紅をレッド系からピンク系に変えてみました、眉毛をちょっと細く整えました、という程度。たまに「まつ毛、盛り過ぎじゃない?」って時もあるかもしれないが、もとの顔立ちは変わらないのだから、「どお?」って聞かれても、高橋さんとしては返答に詰まるわけだ。
ただ、それをそのまま書いてしまうと、このレポートがここに来る前の懸念通り、本当に破綻してしまうので、高橋さんが何かコメントしやすいよう、違った角度から質問してみることにする。例えば、中には、奥さんのことをちゃんと見ていて、「前の方が良かったのに・・・」と心の中で呟いているご主人もいるかもしれない。長靴も同じで「あれが気に入っていたのに・・・」と残念がる旧モデルファンもいるのではなかろうか?かすかな望みを託したそんな問いかけに、高橋さんはニベもなくこう答える。「デザインを変えても機能は引き継ぐので、そういったお客さまにも満足いただけています。人気商品はノータッチでそのまま継続販売していますし」。
うーん、やっぱり。デザイン変更くらいじゃ、お客さまに大して影響はないみたいだ。話が途切れてしまってこの先どうしようかと弱っていると、「ああ、そういえば」と高橋さんが助け舟を出してくれた。年に1度のマイナーチェンジでも、時に予期せぬ好結果を招くことがあるというのだ。「この春出した『アスパーHD-3308』ですがね。前身は『アスパーV-3301』なんですけど、デザインのこともあって、つま先部分を覆っていたゴムを甲まで広げたところ、開発担当者も驚くぐらい強度がアップしました。材料を変えず、貼り合わせを変えただけで(笑)」。
甲が屈曲する部分は負荷がかかりやすく、長く履き続けると端が折り切れてくることがある。その耐久性が格段に上がったことから、『アスパーHD-3308』のスペックには、旧モデルにはなかった「長持ち設計」のひと言が加わったのだ。「一概に言えませんが、ゴム長の耐久性は、毎日8時間履いて半年ぐらい。ハードに履く方なら1~2ヶ月。ユーザーさんは耐久性を重視されますから、この商品はすごくオススメなんです」。
長持ちする長靴を探しているなら、HD-3308。うーん、何とかレポートの突破口が見えてきたような気がする。個々の新商品を紹介していくと前回とほとんど変わり映えのしない特集になってしまうのならば、今みたいに逆に弘進ゴムがウリにする特徴が最もよく現れている商品をピックアップし、それらについて解説を加えていけばいい。
では、弘進ゴムの強みは何か。それは「履き心地のよさ」と「丈夫さ」の2点にあると高橋さんは言う。特に着用感を大きく左右する「軽さ」には定評がある。これを踏まえ、まずは「快適性」にこだわった長靴をいくつか挙げてもらおう。
「見た目はゴツいけど、軽くてソフトでリピーターが多い」というのは、『ハイパームレノンHM-722』。その名が示すように、長靴の宿命ともいえる「ムレ感」を何とかして解消しようと開発されたマリンブーツである。「内側メッシュ。内底もメッシュ。肉厚のウレタン裏地の上にダブルラッセルメッシュを重ねているので空気の層ができ、歩くたびに呼吸するように空気が流れて、爽やかな履き心地です」。
これからの季節、普通の靴でも汗ばんでムレるし、ニオイも気になる。仕事で長靴が必須のひと、長時間履き続けるひと、サラサラした履き心地で気持ちよく過ごしたいひとにはオススメだろう。
また、「そうは言うけど、けっこうハードな環境で履くから、丈夫で破れにくいのがいいんだよね」というひとには、引き裂きに強い『ブルーザーG-3717』がよさそうだ。ブラックとのカラーコントラストがカッコいいマリンブーツで2,500円(税別)と価格も手ごろ。「人気のあった『ゴルゴンGN-3713』のリメイクモデルです。表面が少しデコボコしているのは、補強メッシュを合体させたゴムを使っているから。メッシュを入れると、引き裂きだけでなく、歩行時にかかる負荷にも強くなって、トータルで丈夫になるんです」。
一方、軽くて疲れにくい長靴なら『シーラックスライトSL-354』。「丈は先の2モデルよりも少し長めの約36cmありますが、片足790g(26cmサイズ)と断然軽いので、主にヘビーユーザーさんの間で人気が高いです。現場で長時間履くと、本当に疲れにくさを実感できるんですよ。また、この商品は太めのラスト仕様ですから、ふくらはぎが太くて普通の長靴だと窮屈だというひとにも好んで使っていただいています。もちろん、太型にすると中で足が遊んでしまうひともいるので、そのための対策はしておきました。マリンブーツでは通常はフラットインソールを使うのですが、このモデルはカップインソールです。それによって、足が固定されてフィット感がアップするメリットがあるんです」。
始まる前はどうなることかと心配していたインタビューだったが、高橋さんはその後も、こんな調子でいろいろな商品を紹介してくれた。例えば軽くてオシャレなレディースモデルや、用途に応じて使い分けられるショート丈からロング丈までの各種人気モデル、そして定番の黒長靴などなど。せっかくの機会なのでこのまま続けたいけど、最初に予告した通り、そろそろ文章が単調になってきたのでやめておきます。冷静に自分の編集能力を考えればもう潮時。ここまでまとめたことだけでも奇跡なんだから。それに、読者の皆さんも、いいかげん集中力がなくなってきたでしょ。え?まだまだいける?うーん、それなら、以下に改めて各注目モデルの要点をまとめておくので、体力の残っているひとはチェックしてみてください。じゃ、おしまい。
デザイン変更といっても、奥さんの化粧でいうなら、口紅をレッド系からピンク系に変えてみました、眉毛をちょっと細く整えました、という程度。たまに「まつ毛、盛り過ぎじゃない?」って時もあるかもしれないが、もとの顔立ちは変わらないのだから、「どお?」って聞かれても、高橋さんとしては返答に詰まるわけだ。
ただ、それをそのまま書いてしまうと、このレポートがここに来る前の懸念通り、本当に破綻してしまうので、高橋さんが何かコメントしやすいよう、違った角度から質問してみることにする。例えば、中には、奥さんのことをちゃんと見ていて、「前の方が良かったのに・・・」と心の中で呟いているご主人もいるかもしれない。長靴も同じで「あれが気に入っていたのに・・・」と残念がる旧モデルファンもいるのではなかろうか?かすかな望みを託したそんな問いかけに、高橋さんはニベもなくこう答える。「デザインを変えても機能は引き継ぐので、そういったお客さまにも満足いただけています。人気商品はノータッチでそのまま継続販売していますし」。
うーん、やっぱり。デザイン変更くらいじゃ、お客さまに大して影響はないみたいだ。話が途切れてしまってこの先どうしようかと弱っていると、「ああ、そういえば」と高橋さんが助け舟を出してくれた。年に1度のマイナーチェンジでも、時に予期せぬ好結果を招くことがあるというのだ。「この春出した『アスパーHD-3308』ですがね。前身は『アスパーV-3301』なんですけど、デザインのこともあって、つま先部分を覆っていたゴムを甲まで広げたところ、開発担当者も驚くぐらい強度がアップしました。材料を変えず、貼り合わせを変えただけで(笑)」。
甲が屈曲する部分は負荷がかかりやすく、長く履き続けると端が折り切れてくることがある。その耐久性が格段に上がったことから、『アスパーHD-3308』のスペックには、旧モデルにはなかった「長持ち設計」のひと言が加わったのだ。「一概に言えませんが、ゴム長の耐久性は、毎日8時間履いて半年ぐらい。ハードに履く方なら1~2ヶ月。ユーザーさんは耐久性を重視されますから、この商品はすごくオススメなんです」。
長持ちする長靴を探しているなら、HD-3308。うーん、何とかレポートの突破口が見えてきたような気がする。個々の新商品を紹介していくと前回とほとんど変わり映えのしない特集になってしまうのならば、今みたいに逆に弘進ゴムがウリにする特徴が最もよく現れている商品をピックアップし、それらについて解説を加えていけばいい。
では、弘進ゴムの強みは何か。それは「履き心地のよさ」と「丈夫さ」の2点にあると高橋さんは言う。特に着用感を大きく左右する「軽さ」には定評がある。これを踏まえ、まずは「快適性」にこだわった長靴をいくつか挙げてもらおう。
「見た目はゴツいけど、軽くてソフトでリピーターが多い」というのは、『ハイパームレノンHM-722』。その名が示すように、長靴の宿命ともいえる「ムレ感」を何とかして解消しようと開発されたマリンブーツである。「内側メッシュ。内底もメッシュ。肉厚のウレタン裏地の上にダブルラッセルメッシュを重ねているので空気の層ができ、歩くたびに呼吸するように空気が流れて、爽やかな履き心地です」。
これからの季節、普通の靴でも汗ばんでムレるし、ニオイも気になる。仕事で長靴が必須のひと、長時間履き続けるひと、サラサラした履き心地で気持ちよく過ごしたいひとにはオススメだろう。
また、「そうは言うけど、けっこうハードな環境で履くから、丈夫で破れにくいのがいいんだよね」というひとには、引き裂きに強い『ブルーザーG-3717』がよさそうだ。ブラックとのカラーコントラストがカッコいいマリンブーツで2,500円(税別)と価格も手ごろ。「人気のあった『ゴルゴンGN-3713』のリメイクモデルです。表面が少しデコボコしているのは、補強メッシュを合体させたゴムを使っているから。メッシュを入れると、引き裂きだけでなく、歩行時にかかる負荷にも強くなって、トータルで丈夫になるんです」。
一方、軽くて疲れにくい長靴なら『シーラックスライトSL-354』。「丈は先の2モデルよりも少し長めの約36cmありますが、片足790g(26cmサイズ)と断然軽いので、主にヘビーユーザーさんの間で人気が高いです。現場で長時間履くと、本当に疲れにくさを実感できるんですよ。また、この商品は太めのラスト仕様ですから、ふくらはぎが太くて普通の長靴だと窮屈だというひとにも好んで使っていただいています。もちろん、太型にすると中で足が遊んでしまうひともいるので、そのための対策はしておきました。マリンブーツでは通常はフラットインソールを使うのですが、このモデルはカップインソールです。それによって、足が固定されてフィット感がアップするメリットがあるんです」。
始まる前はどうなることかと心配していたインタビューだったが、高橋さんはその後も、こんな調子でいろいろな商品を紹介してくれた。例えば軽くてオシャレなレディースモデルや、用途に応じて使い分けられるショート丈からロング丈までの各種人気モデル、そして定番の黒長靴などなど。せっかくの機会なのでこのまま続けたいけど、最初に予告した通り、そろそろ文章が単調になってきたのでやめておきます。冷静に自分の編集能力を考えればもう潮時。ここまでまとめたことだけでも奇跡なんだから。それに、読者の皆さんも、いいかげん集中力がなくなってきたでしょ。え?まだまだいける?うーん、それなら、以下に改めて各注目モデルの要点をまとめておくので、体力の残っているひとはチェックしてみてください。じゃ、おしまい。
切り裂けに強い『ブルーザーG-3717』
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カップインソールを説明する高橋さん
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