というわけで新ショップ「プロコレ!」は3月24日、無事オープン。前出の記事でたっぷり語ってもらった通り、ワークウェア愛好家は晴れてまいど屋とはまた違ったショッピングを楽しめるようになったわけだが、えっ、まだよくわからない? どのメーカー特集をみればいいのか迷ってしまう? キーワードや絞り込み機能と言われてもピンとこない? そもそもかっこいい作業服ってどんなの? --いや落ち着いてほしい。そんな声もあろうかと、今回は特別に編集部にワークウェアのド素人を連れてきた。作業服を1枚も持っていない外部スタッフのMさんだ。べつにワークウェアに興味があるわけじゃないと語る彼女に、「プロコレ!」で人生初のワーキングショップでのお買い物をしてもらおう。「作業服メーカーのウェアは長持ちするしお手入れも楽だよ」「汗の匂いも心配だよね」「猛暑のおでかけにはやっぱアレが必要じゃない?」。こんな編集長のアドバイスで、これからの季節に使える商品を選んでもらうことにした。
その3
ショッピングの準備は万全
「プロコレ!」ならきっと見つかる!
●特集で選ぼう!
まずは作業服の代名詞、長袖ブルゾンから選んでみることに。編集長の案内でMさんは左のメニュー「女性に人気!」から入っていく。と、おなじみの上下もの作業服が出てくる。さらに「春夏アイテムで絞り込む」を選択すると、「1511ジャケット」を筆頭にバートルの商品がズラリと並んだ。女性はバートルを着るべし--。「プロコレ!」の主張に、編集長が静かに頷く。
「このブラウンのさりげない縞模様はスキです。シックで高級感もあって」
「ヘリンボーンという織柄だね。独特のツヤが大人っぽくていいでしょ?」
「ほかのカラーもありますけど、うーんちょっとイメージと違うというか……」
「いいところに気がついた。この商品はシルバーやキャメルだと定番な印象になるんだ」
「たしかに、会社の制服だったらすごくカッコいいかも」
「ヘリンボーンが好きならインディゴはどう?」
「ブラウンもいいけど、こっちもステキです。ただちょっと主張が強いかな」
「ちょっとヤンチャな雰囲気あるかもね。女性のトラック運転手なんかによさそう」
「ああ、それすごくわかります!」
Mさんは「カッコよさ」を前面に出すのにはためらいがあるようだ。そこで、ふたたび女性に人気の春夏アイテムのページを見ていくことに。半袖ジャケットにファン付きウェア、カモフラ柄にミリタリー系デザイン、マウンテンパーカー風……と、さまざまなジャケットを表示させていくと、突如、Mさんが食い入るように画面を見つめた。視線の先にはTSデザインのスーツ型作業着「ステルス」のレディースモデル(型番90361)がある。
「え、なにこれ? これ作業着じゃないですよね?」
「あーこれか。これはスーツ風の作業着だよ。オフィスビルの清掃のほか接客なんかにもいいらしい」
「一体どのへんが作業着なんですか?」
「見た目以外の全部。ハイスペックな生地はストレッチで通気性がよく撥水仕様。収納力も文句なし」
「スゴイじゃないですか!」
「その代わりお値段がね。ほら、ほかの作業着と比べるとけっこうするよ」
「ホントだ! でも、スーツを買うと思えば……」
「スーツより耐久性があってお手入れも楽だし、丸めてカバンに入れてもよし。ひとつあると便利だよ」
「リモート会議のとき、さっと羽織るジャケットにもよさそうですね」
●色で選ぼう!
スーツ風作業着はオススメ商品だ。だが、あまりに間違いのない選択すぎる。最後はガチガチの本命に賭けるにしても、もう少し迷ってからでないと面白くない。そう考えた編集長はいったんトップページに戻るようMさんにアドバイスした。こんどは「作業服上着」のカテゴリから探してみるのがいいという。
「うわ、アイテム数が800以上もありますよ」
「大丈夫。とりあえず左メニューから性別で絞り込もう。共用とレディースにチェックを入れ、さらに春夏用ウェアだけ表示させて」
「230アイテムになりましたけど、これでも多いですよね……」
「さらにサイズでも絞り込んでみようか」
「はい、SSにチェックを入れて……と、まだ210件です」
「くそっ、じゃあ色だ。Mさん、好きなカラーは?」
「えっ、いきなり言われても……」
「じゃあ赤でどう? レッドやピンク系がいいんじゃない?」
「はあ……。あっ、47件になりました」
「よし! 表示件数を最大にするんだ!」
「プロコレ!」は、1ページに最大48件の商品を表示できる。だから絞り込み機能でアイテム数を50件以下にしてから、下へ下へスクロールしながら見ていくのがセオリーだ。
「どう、ここまで絞ればピンとくるのが出てきたんじゃない?」
「あれ? 赤で絞り込んだのに青や緑の服がいっぱい入ってますけど」
「心配ない。商品画像が青なだけでカラーバリエーションに赤がある」
「じゃあこのキャメルのブルゾンも……あ、ホントだ」
「わかったでしょ、作業服は色展開すごいんだって!」
●ガラで選ぼう!
しばらくするとMさんの手が止まった。ついに決めたか、と安堵の表情を浮かべる編集長の前で、彼女は予想外の言葉を口にするのだった。
「暑くないですか?」
「えっ?」
「いや、長袖だと暑くないかなって」
「あ、ああ半袖もあるよ。安全上の問題がなければ現場でも使える」
「うーん……、そもそもブルゾン自体、生地の厚みがあって夏には暑そうですよね」
「つまり、君は--そうか、わかった! おれに任せて!」
トップページに戻るやいなや、商品カテゴリから「空調服・ファン付きウェア」を選択する編集長。性別とサイズ(ひとつ大きめのSを加えた)で絞り込むとヒット数は88件となった。あと一歩、絞り込んで50程度にしたい。そう考える彼の目はいつの間にか、獲物を追い詰める猟師のそれになっている。
「色は? 色どうする?」
「ちょっ、これって空調服ってヤツじゃ?」
「ためしに赤にすると……、ああ9件になっちゃった」
「えええ、マジで扇風機みたいなの付いてる……」
「じゃあ青を加えて……おっ、31件になったぞ」
「普段使いできる作業服って言ったじゃないですか!」
「もちろんカモフラも欲しいよな……やった55件だ!」
「カモフラなんか着ませんって!」
「心配しないで、今から各社デバイスのスペックについて説明するから」
「……」
西日が差し始めた編集部のホワイトボードに、「気化熱」「14ボルト」「毎秒60リットル」「稼働時間」といった文字が並び始めた。編集長の頭には、毒ガエルのようなド派手ガラに身を包み、ファンを最大出力でぶん回すMさんの姿がはっきりとイメージされている。ファン付きウェアのデバイスについての2時間ほどの講義を終えると、彼は「じゃあ用事があるからお先に。ゆっくり考えて」と言い残し、またたく間に去っていった。
しばらく、うなだれていたMさんが重い腰を上げたのは、それから間もなくの事である。Mさんはつぶやくような、うめくような声を立てながら荷物をまとめ、廊下の方へ歩いて行った。そうして、窓から顔を出して下を覗きこんだ。外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである。
Mさんの行方は、誰も知らない。
まずは作業服の代名詞、長袖ブルゾンから選んでみることに。編集長の案内でMさんは左のメニュー「女性に人気!」から入っていく。と、おなじみの上下もの作業服が出てくる。さらに「春夏アイテムで絞り込む」を選択すると、「1511ジャケット」を筆頭にバートルの商品がズラリと並んだ。女性はバートルを着るべし--。「プロコレ!」の主張に、編集長が静かに頷く。
「このブラウンのさりげない縞模様はスキです。シックで高級感もあって」
「ヘリンボーンという織柄だね。独特のツヤが大人っぽくていいでしょ?」
「ほかのカラーもありますけど、うーんちょっとイメージと違うというか……」
「いいところに気がついた。この商品はシルバーやキャメルだと定番な印象になるんだ」
「たしかに、会社の制服だったらすごくカッコいいかも」
「ヘリンボーンが好きならインディゴはどう?」
「ブラウンもいいけど、こっちもステキです。ただちょっと主張が強いかな」
「ちょっとヤンチャな雰囲気あるかもね。女性のトラック運転手なんかによさそう」
「ああ、それすごくわかります!」
Mさんは「カッコよさ」を前面に出すのにはためらいがあるようだ。そこで、ふたたび女性に人気の春夏アイテムのページを見ていくことに。半袖ジャケットにファン付きウェア、カモフラ柄にミリタリー系デザイン、マウンテンパーカー風……と、さまざまなジャケットを表示させていくと、突如、Mさんが食い入るように画面を見つめた。視線の先にはTSデザインのスーツ型作業着「ステルス」のレディースモデル(型番90361)がある。
「え、なにこれ? これ作業着じゃないですよね?」
「あーこれか。これはスーツ風の作業着だよ。オフィスビルの清掃のほか接客なんかにもいいらしい」
「一体どのへんが作業着なんですか?」
「見た目以外の全部。ハイスペックな生地はストレッチで通気性がよく撥水仕様。収納力も文句なし」
「スゴイじゃないですか!」
「その代わりお値段がね。ほら、ほかの作業着と比べるとけっこうするよ」
「ホントだ! でも、スーツを買うと思えば……」
「スーツより耐久性があってお手入れも楽だし、丸めてカバンに入れてもよし。ひとつあると便利だよ」
「リモート会議のとき、さっと羽織るジャケットにもよさそうですね」
●色で選ぼう!
スーツ風作業着はオススメ商品だ。だが、あまりに間違いのない選択すぎる。最後はガチガチの本命に賭けるにしても、もう少し迷ってからでないと面白くない。そう考えた編集長はいったんトップページに戻るようMさんにアドバイスした。こんどは「作業服上着」のカテゴリから探してみるのがいいという。
「うわ、アイテム数が800以上もありますよ」
「大丈夫。とりあえず左メニューから性別で絞り込もう。共用とレディースにチェックを入れ、さらに春夏用ウェアだけ表示させて」
「230アイテムになりましたけど、これでも多いですよね……」
「さらにサイズでも絞り込んでみようか」
「はい、SSにチェックを入れて……と、まだ210件です」
「くそっ、じゃあ色だ。Mさん、好きなカラーは?」
「えっ、いきなり言われても……」
「じゃあ赤でどう? レッドやピンク系がいいんじゃない?」
「はあ……。あっ、47件になりました」
「よし! 表示件数を最大にするんだ!」
「プロコレ!」は、1ページに最大48件の商品を表示できる。だから絞り込み機能でアイテム数を50件以下にしてから、下へ下へスクロールしながら見ていくのがセオリーだ。
「どう、ここまで絞ればピンとくるのが出てきたんじゃない?」
「あれ? 赤で絞り込んだのに青や緑の服がいっぱい入ってますけど」
「心配ない。商品画像が青なだけでカラーバリエーションに赤がある」
「じゃあこのキャメルのブルゾンも……あ、ホントだ」
「わかったでしょ、作業服は色展開すごいんだって!」
●ガラで選ぼう!
しばらくするとMさんの手が止まった。ついに決めたか、と安堵の表情を浮かべる編集長の前で、彼女は予想外の言葉を口にするのだった。
「暑くないですか?」
「えっ?」
「いや、長袖だと暑くないかなって」
「あ、ああ半袖もあるよ。安全上の問題がなければ現場でも使える」
「うーん……、そもそもブルゾン自体、生地の厚みがあって夏には暑そうですよね」
「つまり、君は--そうか、わかった! おれに任せて!」
トップページに戻るやいなや、商品カテゴリから「空調服・ファン付きウェア」を選択する編集長。性別とサイズ(ひとつ大きめのSを加えた)で絞り込むとヒット数は88件となった。あと一歩、絞り込んで50程度にしたい。そう考える彼の目はいつの間にか、獲物を追い詰める猟師のそれになっている。
「色は? 色どうする?」
「ちょっ、これって空調服ってヤツじゃ?」
「ためしに赤にすると……、ああ9件になっちゃった」
「えええ、マジで扇風機みたいなの付いてる……」
「じゃあ青を加えて……おっ、31件になったぞ」
「普段使いできる作業服って言ったじゃないですか!」
「もちろんカモフラも欲しいよな……やった55件だ!」
「カモフラなんか着ませんって!」
「心配しないで、今から各社デバイスのスペックについて説明するから」
「……」
西日が差し始めた編集部のホワイトボードに、「気化熱」「14ボルト」「毎秒60リットル」「稼働時間」といった文字が並び始めた。編集長の頭には、毒ガエルのようなド派手ガラに身を包み、ファンを最大出力でぶん回すMさんの姿がはっきりとイメージされている。ファン付きウェアのデバイスについての2時間ほどの講義を終えると、彼は「じゃあ用事があるからお先に。ゆっくり考えて」と言い残し、またたく間に去っていった。
しばらく、うなだれていたMさんが重い腰を上げたのは、それから間もなくの事である。Mさんはつぶやくような、うめくような声を立てながら荷物をまとめ、廊下の方へ歩いて行った。そうして、窓から顔を出して下を覗きこんだ。外には、ただ、黒洞々たる夜があるばかりである。
Mさんの行方は、誰も知らない。
絞り込み機能でカモフラ天国に
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