日本人はなぜ制服が好きなのか。諸説あるけれど、「ラクだから」は大きいだろう。なにを着るか考えなくていいし、アースカラーのブルゾンを羽織れば、だれから見ても「作業員」。しかも近年の生地はストレッチで、洗濯してもすぐ乾いてアイロンも不要、となると、もはや着ない理由が見つからない。ただ、奥深きワークウェアの世界には、もっとラクを極めた服——「ツナギ」が存在するのを忘れてはならないだろう。上下一体。ベルト不要。インナー不問。ただ「着る」だけで一気通貫にスタイルが完成する。その点で、ツナギは“究極のワークウェア”と言えるのだ。難点は、酪農業や整備工場といったイメージが強いことだが、ここに、そんな認識に真っ向から異を唱える男がいる。この猛者曰く、「ツナギはユニフォームになる!」
SKプロダクト
ツナギの鬼、池本社長
営業の中串さん
●オーバーオール専業!
編集部が訪れたのは、広島県福山市のツナギメーカー、SKプロダクト。カタログの巻末にツナギやサロペットを載せている会社は多いけれど、実は「ツナギ専業」となると国内では片手で数えるほど。そんなワークウェア界の“激レアさん”に、まずは自己紹介をしてもらおう。
「1956年の創業から、ずっと作業用のツナギを作ってきました。現在、ウェブサイトやカタログでは『オーバーオール・カンパニー』を名乗っており、整備士や保守作業員をはじめ、酪農や造園、その他のさまざまな作業のためのツナギやサロペットを展開しています。作業用ツナギはもちろんですが、防寒・防水仕様といった高機能素材のツナギ、女性ワーカーにも好評なオシャレなツナギ、キャンプや釣り、バイクなどの趣味のシーンでもカッコよくキマるツナギ、親子でおそろいにもできるキッズサイズのツナギなど、ありとあらゆるオーバーオールが揃っている。これが専業メーカーの強みですね」
こう話すのは、SKプロダクト代表の池本社長。その都会的で落ち着いた物腰から「カテゴリキラー」としての自信が伝わってくる。たしかにツナギはワークウェアの傑作であり、独特のルックスも心をつかむ素晴らしいアイテムだ。そこには完全に同意する。ただ、残念ながら作業服としては主流じゃないし、かなりニッチなジャンルというか……。それにやっぱり、トイレが、ね。
「一般的にはそうです。でも、当社にはその壁を突破する切り札がある。特許取得の『GRACE BACK(グレースバック)』です。これでオーバーオールの弱点はすべて克服。もう『ツナギは不便』とは言わせません!」
●トイレも問題なし!
「GRACE BACK」とは、腰回りにグルリとファスナーを取り付けたヒップオープン仕様のこと。これにより、男女を問わず、ツナギのトイレ問題が解決する。なお、ウエストファスナー付きのツナギは他社にもあるが、GRACE BACKの場合、ファスナー位置がウエストより低いため、お尻を出しやすく、ツナギらしいシルエットが損なわれないのが特徴。さらに、腰回りのファスナーは腰ポケットの内側まで入り込んでいるので、引手が完全に隠れる。この仕様によって、車両などに傷を付ける心配もなし。これこそ同社が誇る目玉中の目玉、究極奥義であって、いきなり会話のボルテージが上がるのも当然、というわけなのだ。
「トイレ問題さえ解決すれば、ツナギは作業服としてすごくいいんですよ。動きやすくてウエストの締付けがないぶん体もラク。服の中にゴミが入るといったストレスもなく、裾から冷気も入らないから冬は温かい。それならいっそ『会社のユニフォームをツナギにしませんか?』というのが当社の提案です。上下ウェアの代わりにオーバーオールにした方が作業性や快適性が上がるし、見た目も個性的でカッコいいですよ、と。だから、当社としては2つの目標を同時に掲げています。ひとつは、日本だけでなく韓国をはじめとする東アジアを加えたツナギ市場でトップを目指すこと。そして二つ目はさまざまな職種や業界にオーバーオールを普及させること。メカニックやエンジニア、ハウス農業に限らず、製造業や設備メンテナンスなど、さまざまなワーキングの現場で『ツナギいいじゃん』『うちもオーバーオールにしたい』と言われる。GRACE BACKは、そんな未来をつくる可能性があります」
2022年に「GRACE BACK」を開発してから、新作はすべてこの仕様。過去の主力やロングセラー商品も「GRACE BACK 搭載バージョン」へのリニューアルを続けている。あと数年のうちに、旧作も含めたすべてのアイテムが「標準装備」としてGRACE BACK仕様になる予定だ。
●体験版ツナギ?
では、そんな「ワーキングシーンを変えるツナギ」について、存分に語ってもらおう。まずは、新作の「GE-831 オールマイティーツナギ・コットン」から。シンプルデザインの綿100%というのは、今更オーソドックスすぎる感もあるが、どんな意図が込められているのか。
「GE-831は、どんな現場でも使えて、男女どんな体型の人でも似合う『オールマイティーシリーズ』の第3弾です。これまでは、綿とポリエステルの複合生地でしたが、満を持して綿100%の登場となりました。他のシリーズより低価格で、さらにコットンの風合いと肌触りもあってより幅広いユーザーに受け入れられるアイテムになっています」
なるほど、全身をカバーするツナギの場合、どうしても肌触りが気になってしまうが、これなら心配無用。むしろ綿100%でウエストの締付けもないラクチンなワークウェアと聞けば、「一度は着てみたい」と思う人も多いのではないだろうか。
「それがミソというか、低価格と綿100%のやさしい着心地を誘い文句に、GRACE BACKを体験してもらうのが真の狙いです。5000円前後のツナギなら気軽に買ってもらえるのではないか。そして、『普通のヒップオープンよりいいじゃん!』と言ってもらえるはずだ、と。GRACE BACKの利点、つまりウエストより低い位置のサイドファスナーの良さって、実際に日々のトイレで使ってもらわないと伝わらないんですよね。このツナギを着てみたら、『次は防寒仕様のツナギにしよう』『サロペットも一着あるといいかも』といった具合に、二着目以降も買いやすくなると思うんです」
では、そうやって“ツナギ入門”を果たしたユーザーに提案するアイテムとしては、どんなものを用意しているのだろうか。
「オールマイティーの先にある高機能なアイテムこそ、ツナギ専業の面目躍如ですね。厚地コットンで、火を使う現場でも使えるツナギ『GE-890』もあれば、製造業のユニフォームにもなる帯電防止ツナギ『GE-870』もあります。ルックス的な特徴でも、モータースポーツのメカニックを思わせる『GE−820』は、整備工場で人気。ほかにも、少し細身だけど動きやすいタイプとしてストレッチ素材の『GE-790』もあれば、大人っぽいカッコよさを目指した新シルエットの『GE-900』もあります」
と、次々に登場するツナギを前にすると、先ほどの言葉の真意がわかる。たしかに、いきなり自分に最適なツナギを選ぶのはすごく難しい。さまざまな機能や特徴を持つツナギを比較して買うために、前段階として“体験版ツナギ”が必要なのである。
「だから、とにかくGRACE BACKを体験してほしいんです。繰り返しになってしまいますけど、よくあるウエストファスナーとは違いますから。だから、試着するだけじゃなくて、ぜひ職場のトイレで」
と、少し申し訳なさそうな池本社長。ただ編集部としては、「ぜんぜん遠慮することはないっす!」と声を大にして言いたい。そんな入門用ツナギ——初めての一着が、究極のワークウェア、そして至高のユニフォームへと続いているのだから。
編集部が訪れたのは、広島県福山市のツナギメーカー、SKプロダクト。カタログの巻末にツナギやサロペットを載せている会社は多いけれど、実は「ツナギ専業」となると国内では片手で数えるほど。そんなワークウェア界の“激レアさん”に、まずは自己紹介をしてもらおう。
「1956年の創業から、ずっと作業用のツナギを作ってきました。現在、ウェブサイトやカタログでは『オーバーオール・カンパニー』を名乗っており、整備士や保守作業員をはじめ、酪農や造園、その他のさまざまな作業のためのツナギやサロペットを展開しています。作業用ツナギはもちろんですが、防寒・防水仕様といった高機能素材のツナギ、女性ワーカーにも好評なオシャレなツナギ、キャンプや釣り、バイクなどの趣味のシーンでもカッコよくキマるツナギ、親子でおそろいにもできるキッズサイズのツナギなど、ありとあらゆるオーバーオールが揃っている。これが専業メーカーの強みですね」
こう話すのは、SKプロダクト代表の池本社長。その都会的で落ち着いた物腰から「カテゴリキラー」としての自信が伝わってくる。たしかにツナギはワークウェアの傑作であり、独特のルックスも心をつかむ素晴らしいアイテムだ。そこには完全に同意する。ただ、残念ながら作業服としては主流じゃないし、かなりニッチなジャンルというか……。それにやっぱり、トイレが、ね。
「一般的にはそうです。でも、当社にはその壁を突破する切り札がある。特許取得の『GRACE BACK(グレースバック)』です。これでオーバーオールの弱点はすべて克服。もう『ツナギは不便』とは言わせません!」
●トイレも問題なし!
「GRACE BACK」とは、腰回りにグルリとファスナーを取り付けたヒップオープン仕様のこと。これにより、男女を問わず、ツナギのトイレ問題が解決する。なお、ウエストファスナー付きのツナギは他社にもあるが、GRACE BACKの場合、ファスナー位置がウエストより低いため、お尻を出しやすく、ツナギらしいシルエットが損なわれないのが特徴。さらに、腰回りのファスナーは腰ポケットの内側まで入り込んでいるので、引手が完全に隠れる。この仕様によって、車両などに傷を付ける心配もなし。これこそ同社が誇る目玉中の目玉、究極奥義であって、いきなり会話のボルテージが上がるのも当然、というわけなのだ。
「トイレ問題さえ解決すれば、ツナギは作業服としてすごくいいんですよ。動きやすくてウエストの締付けがないぶん体もラク。服の中にゴミが入るといったストレスもなく、裾から冷気も入らないから冬は温かい。それならいっそ『会社のユニフォームをツナギにしませんか?』というのが当社の提案です。上下ウェアの代わりにオーバーオールにした方が作業性や快適性が上がるし、見た目も個性的でカッコいいですよ、と。だから、当社としては2つの目標を同時に掲げています。ひとつは、日本だけでなく韓国をはじめとする東アジアを加えたツナギ市場でトップを目指すこと。そして二つ目はさまざまな職種や業界にオーバーオールを普及させること。メカニックやエンジニア、ハウス農業に限らず、製造業や設備メンテナンスなど、さまざまなワーキングの現場で『ツナギいいじゃん』『うちもオーバーオールにしたい』と言われる。GRACE BACKは、そんな未来をつくる可能性があります」
2022年に「GRACE BACK」を開発してから、新作はすべてこの仕様。過去の主力やロングセラー商品も「GRACE BACK 搭載バージョン」へのリニューアルを続けている。あと数年のうちに、旧作も含めたすべてのアイテムが「標準装備」としてGRACE BACK仕様になる予定だ。
●体験版ツナギ?
では、そんな「ワーキングシーンを変えるツナギ」について、存分に語ってもらおう。まずは、新作の「GE-831 オールマイティーツナギ・コットン」から。シンプルデザインの綿100%というのは、今更オーソドックスすぎる感もあるが、どんな意図が込められているのか。
「GE-831は、どんな現場でも使えて、男女どんな体型の人でも似合う『オールマイティーシリーズ』の第3弾です。これまでは、綿とポリエステルの複合生地でしたが、満を持して綿100%の登場となりました。他のシリーズより低価格で、さらにコットンの風合いと肌触りもあってより幅広いユーザーに受け入れられるアイテムになっています」
なるほど、全身をカバーするツナギの場合、どうしても肌触りが気になってしまうが、これなら心配無用。むしろ綿100%でウエストの締付けもないラクチンなワークウェアと聞けば、「一度は着てみたい」と思う人も多いのではないだろうか。
「それがミソというか、低価格と綿100%のやさしい着心地を誘い文句に、GRACE BACKを体験してもらうのが真の狙いです。5000円前後のツナギなら気軽に買ってもらえるのではないか。そして、『普通のヒップオープンよりいいじゃん!』と言ってもらえるはずだ、と。GRACE BACKの利点、つまりウエストより低い位置のサイドファスナーの良さって、実際に日々のトイレで使ってもらわないと伝わらないんですよね。このツナギを着てみたら、『次は防寒仕様のツナギにしよう』『サロペットも一着あるといいかも』といった具合に、二着目以降も買いやすくなると思うんです」
では、そうやって“ツナギ入門”を果たしたユーザーに提案するアイテムとしては、どんなものを用意しているのだろうか。
「オールマイティーの先にある高機能なアイテムこそ、ツナギ専業の面目躍如ですね。厚地コットンで、火を使う現場でも使えるツナギ『GE-890』もあれば、製造業のユニフォームにもなる帯電防止ツナギ『GE-870』もあります。ルックス的な特徴でも、モータースポーツのメカニックを思わせる『GE−820』は、整備工場で人気。ほかにも、少し細身だけど動きやすいタイプとしてストレッチ素材の『GE-790』もあれば、大人っぽいカッコよさを目指した新シルエットの『GE-900』もあります」
と、次々に登場するツナギを前にすると、先ほどの言葉の真意がわかる。たしかに、いきなり自分に最適なツナギを選ぶのはすごく難しい。さまざまな機能や特徴を持つツナギを比較して買うために、前段階として“体験版ツナギ”が必要なのである。
「だから、とにかくGRACE BACKを体験してほしいんです。繰り返しになってしまいますけど、よくあるウエストファスナーとは違いますから。だから、試着するだけじゃなくて、ぜひ職場のトイレで」
と、少し申し訳なさそうな池本社長。ただ編集部としては、「ぜんぜん遠慮することはないっす!」と声を大にして言いたい。そんな入門用ツナギ——初めての一着が、究極のワークウェア、そして至高のユニフォームへと続いているのだから。
レーシングテイストも人気
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「GRACE BACKを体験しよう!」
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大人気シリーズに綿100%が登場! オールマイティツナギ「GE-831」 どんな人でも似合い、どんな現場でも使いやすい「オールマイティーシリーズ」の綿100%ツナギ。コットンの優しい風合いに正統派デザインが制服にちょうどいい。さらにカラー展開の多さも魅力。腰回りファスナーでトイレも安心な「GRACE BACK」ヒップオープン仕様。 |
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工場の制服にツナギはいかが? 帯電防止ツナギ「GE-870」 制電糸を織り込んだ帯電防止タイプのツナギ。光の当たり方で表情が変わるシャドーストライプの生地は、オシャレと品の良さを両立。シンプルなデザインなので製造業などのユニフォームにもちょうどいい。腰回りファスナーでトイレも安心な「GRACE BACK」ヒップオープン仕様。 |
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