ここに何の変哲もないロンTがある。デザインはいたってシンプル。ナチュラルフィットのシルエットにも、心躍らせるような要素は見当たらない。それならば、スペックについて語ればいいだろう、と皆さんは思うかもしれない。だが、カタログを参照してみる限り、解説が必要になるような特別な機能は、どこを探しても書かれてはいないのだ。ポリエステル100%素材の吸汗速乾仕様。ドライメッシュで肌離れがよく、確かに汗ばむ季節には快適に過ごせそうだが、同じような着用感のTシャツは他にもある。有害な紫外線から肌を守るUVカット機能。何年か前だったら注目すべきポイントであったが、最近では特に目新しい技術ではなくなっている。伸縮率40%の伸縮性はどうか?ストレッチ流行りの昨今、特に魅力を感じるユーザーは少なくなってきているはずだ。要するに、このロンTを一言で言い表すなら、平凡でありきたり。言葉は悪いが、退屈ですらある。それゆえ、通常であれば、ここに掲載するまいど屋の商品説明は、淡々として短く切り上げられていてもおかしくはない。もっと素っ気なく、できれば皆さんからの注目が少なくなるように、当たり障りのないコメントを掲載しておけばいいはずだったのだ。だが、まいど屋はそうしなかった。それは、特段の凄味を感じさせないこのアイテムが、一筋縄ではいかないあのバートルからリリースされているからだ。チームウェアにするTシャツに、特別は必要なのか。このウェアを前にして、今、まいど屋は迷い始めている。極めて平凡な定番スタイルに徹しきることの非凡さに、我々は気付くべきではないのかと。商品を注意深く点検してみれば、良質で丁寧な作りから、いつものバートル節が溢れ出ているようにも思える。そして思い切ったその低価格に改めて注目してみると、彼らのメッセージが次第にはっきりとした輪郭を持つようになってくる。スタンダードを極めることは、独自の世界観を構築していくのと同じくらい、エキサイティングな挑戦なんだ。バートルのそんな声が聞こえてくる。1枚につきペットボトル約3本を使用した、環境配慮型のエコモデル。*Sのレディースサイズはボディーラインをよりキレイに見せるジャストフィットシルエット仕様です。
■ メーカー:バートル
■ 型番:155
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