まいど通信


        

まいど!まいど通信編集長の田中です。イヤなニュースです。先日、新聞で知りました。再来年から、8月11日が祝日になるんだって。盆休み前でただでさえバタバタ忙しいのに、カンベンです。こんな中途半端なところを休みにして、いったいどうしようっていうんだろ。しわ寄せで仕事が片付かなくなって、肝心の盆休みにリラックスできなくなるのが目に見えてる。山の日っていう安易なネーミングも気に入らない。山に親しむなんてとってつけたような理由もよくわからない。祝日というからには、祝祭的なイメージを纏っていなければ話にならない。要はもっと人びとのココロに訴える、誰の腑にも落ちる確かな理由がなくちゃ。
8月に休みを増やすくらいなら、祝日難民の6月に作るのが正解です。梅雨の日。安直に聞こえるけど、吉牛でツユだくが無料になる。うん、ちゃんと理屈は通ってる。雨が降った日だけ自動的に休みになる、日本初の変動式祝日っていうのもいいのかも。これなら長梅雨大歓迎です。さらに順子さん、純一さん、名前にジュンがつくひとだけはまるまる一か月休み。6月は英語で言うとJune(ジュン)だから。なんだか大喜利みたいになってきた。でも山の日よりは納得できるでしょ。座布団一枚。おあとがよろしいようで。

今月のテーマはワケあって東大阪の作業服事情
お察しの通り、今月号の特集は、かなりワケありです。なぜ、東大阪なのか。どうしてわざわざ新幹線を使って出掛けたのか。なんで日帰りではなく一泊したのか。交通費と宿泊費は会社の経費から支払われたという。これは何か不正のにおいがすると、一部の編集部員が騒ぎ始めている。
先手を打ってあらかじめ情報開示しておきます。東大阪を選んだワケ。レポートの本文でも触れましたが、東大阪は全国一工場が密集している、いわば作業着の聖地だからである。聖地を訪れることは、月刊まいど屋の編集に責任を持つ身としては、当然の責務なのである。巡礼の旅を批判されるいわれはないのである。本場のタコ焼きを食べてみたかったとか、レポートに出てきた田中さんに久しぶりに会いたかったとか、そんな動機は全くもってなかったのである。取材の合間にタコ焼きを食べ、夜は田中さんと飲みに行ったという事実は、たまたま結果としてそうなっただけであって、会社のお金で公私混同したということにはならない。また、今月号の表紙にやっぱ作業着好きやねんと関西風のタイトルをつけたのは、企画を正当に見せかけるためのアリバイ工作では決してないことを申し添えておく。取材に応じてくれた東大阪人へのリスペクトを純粋に表しただけなのに、あらぬ誤解を受けるとは青天のヘキレキ。やましいことは何もない。要するに、潔白なのである。たとえ誤解が解けずに編集部で孤立したとしても、読者の皆さんにはわかってもらえると信じています。きっと、わかってくれますよね。わかったといってよ、お願いだから。

サポート
今シーズンも終盤に入りましたが、お客さまからのお問い合わせは相変わらず多いです。編集部の隣の部屋にあるサポートセンターは受話器を置いたらもう次の電話。次から次へとお客さまからの依頼がたまっていき、実際に作業をしているヒマがないみたい。彼らの奮闘を横目に、悠々と月刊まいど屋の編集などするのもはばかられるので、自分もできるだけ受話器を取ります。端末をたたいてお客さまの履歴を画面で確認し、なんとかがんばって最善のサポートができるように努力する。文章を書くのと違って、話す言葉は後から修正がきかないので少し緊張します。慣れると結構楽しいですが、気が弱いのでやっぱりしんどいです。
電話はこちらからお客さまにかけることもあります。まいど屋の田中と申します。いつもお世話になっております。すみません、今、少し大丈夫ですか。礼儀正しくプロっぽく、精いっぱいやろうと思っているけど、急いでいるお客さまもいらっしゃる。口調や雰囲気で伝わってくるんです。早く要件を言えよって無言の抗議が聞こえてくる。そんなときには前置きをすっ飛ばしていきなり本題に入っちゃう。あの、ご依頼のあった例の件、アレはしかじかこうなりましたので、よろしくお願い。。。言い終わらないうちにもう電話が切れちゃってる。話はちゃんと伝わったのかなぁ。ヘコみますが、気を取り直して、では次の電話を。サポートセンターにお電話でお問い合わせのお客さま、もし運悪く田中と名乗るスタッフが出たら、どうか最後まで辛抱強く、子供と話すようにお付き合いしてくださいね。

サポート2
世の中には超人的なひとがいるもんです。ちょっと古い話だから、本来ならば時事性の強いまいど通信では今更言及しない話題なんですが、衝撃がまだ生々しく残っていて、ここで書いてしまわないとどうしても前に進めそうにないので書いちゃいます。兵庫県のあの県議さんのこと。
きっと読者の皆さんも同じだと思うけど、映像を見て心の底からシビレました。相手に有無を言わせない圧倒的なパフォーマンス。同席したひとは、ただただ口をあんぐりとあけ、見守っているしかありません。あれを見せつけられたら、本当に出張に行ったかどうかなんて、どうでもよくなっちゃいます。これだけの人材が今回の件で議員をクビになっちゃうとしたら、惜しい。もし失職したら、何をおいてもまいど屋に迎え入れたい。
配属先はもちろんサポートセンターです。電話が鳴ると、まずは先制パンチ。難しい質問で私が答えられないなと感じた時点で、このサポートは打ち切らせていただきますので、なにとぞ平常心を持って質問してくださいますようお願いします。そう釘をさした時点で、ほとんどのお客さまは受話器の向こうで襟を正すはず。これはあまりうかつなことは口にできないぞと。それでも諦めずに質問を続けるひとがいたら、得意の号泣で相手の戦意をくじく。作業着なんてどこで買っても一緒や、じゃあまいど屋が通販で買えるようにして、ぎゃあああ、世の中を変えたいその一心で、やっと販売してるんです、できるだけ質のいい作業着を探すことは、わが県のみならず、日本の問題じゃあないですか、命がけで、がああああ、あなたにはわからんでしょうね。これでほぼ100%誰も何も言い返せない。ありがとうございます。まいど屋さんで購入させていただきます。そんな風に円満に、高い満足度でサポートが終了する。それにしてもこの話題、ホントは先月号に載せたかったんだよなあ。でも、例の会見が7月に入ってからだったから。すみません、くだらない話で。でも、ああ、すっきりした。

まいど君、おかえり
まいど君一家が帰ってきました。編集部をやきもきさせた突然の失踪から一か月。そのままもう帰ってこないんじゃないかと心配してたけど、とりあえずは無事に戻ってきたようです。一か月の間、更新されなかった「まいど君がゆく」は、以前と同じように新作がアップされています。何もかも昔のまま。一件落着、めでたしめでたし。。。この原稿を書く直前までは、そんな風にお茶を濁して話を終わらせようと思っていました。いや、書いている今でさえ、やっぱり悩んでいる。ありのままをお伝えした方がいいのかどうか。
マンガを読んでみて、何かが違う、と感づいた読者の方がいたとしたら、かなり鋭いです。バカだな、気のせいだよ。僕らは何にも変わってないんだ。今までも、これからもずっと。恋人に不信感を持たれた男がとっさに嘘をつくように、そう言いくるめてごまかしちゃうこともできるかもしれない。こんな公の場であえて公表しなくても、世界はつつがなく回っていくのかもしれない。でも、やはり編集部は皆さんに対して隠し事などしたくない。恋人に対しては下手な小細工をせず、正々堂々とありのままを伝える方がいい。それがたとえあまり言いたくないことだったとしても。
彼らが消えてしまったあの長い夏休み。一家に何が起こったかお話します。実は、マンガのセンセイがいなくなってしまったんです。ストーリーがどうたらこうたらとあれこれ細かい注文をつけていたら逃げられました。二年間、描きつづけてきて、ネタ切れになってしまったということもあると思います。簡単そうに見えますが、内容がユニフォーム関係に限定されているので、マンネリ化しがちなんです。そこに編集部から情け容赦のないダメ出しが入る。で、辛くなってとうとう消えてしまった。なんだかんだと文句をつけながらも毎回楽しみにしていたまいど君一家ととともに。
これまでご愛読いただいていた読者の皆さんには本当に申し訳なく思います。今月からアップされるまいど君は、以前のまいど君とは別人なんです。同じキャラに見えますが、注意して観察するとやっぱり違う。クローン技術を使って生まれた羊のように、親とウリ二つだけれども本人そのものでは決してない。新たな作者と二人三脚でなるべくこれまでのテイストを踏襲していくつもりですが、どこまで続くか自信がないです。頑張っていても、いずれは全然違うキャラに変貌してしまうんじゃないかな。それはそれで仕方のないことだけど。
センセイ、お元気ですか。二年間、生意気なことばかり言って、すみませんでした。別に意地悪をしていたわけではなくて、本当にいい作品を一緒に作っていきたかっただけなんです。「まいど君がゆく」は、新たな原作者を得て、今月からまた再開しました。きっとどこかで見ていてくれてますよね。気力が充実したら、また帰ってきてくださいね。

お盆休み
まいど屋はお盆期間中、下記の通り、お休みさせていただきます。
8月13日(水)~8月17日(日)
*今年はまだ11日(月)山の日が休日じゃなくてよかったです。カレンダーを眺めて、つくづくそう思います。