【双葉塗装】作業着に込めたアツい想いimage_maidoya3
全国一位の工場密度を誇る東大阪市。現在、約6000社がこの地に工場を構えているが、5年後にはその3分の2の4000社に減るだろうと言われている。理由はやはり高齢化。経営者しかり、職人しかりで、世代交代をうまく行えない企業が廃業に追い込まれていく。そして、それは同時に技術の消滅をも意味する。日本のモノづくりを支えてきた技術を次代に伝えていくために、今、若い世代の育成は急務なのだ。
  今回紹介するのは、「大阪ものづくり優良企業賞2013」を受賞した匠の技術力を支えに塗装業を営む傍ら、東大阪の未来を拓く様々な試みに挑戦する双葉塗装株式会社。社長の深江裕宗さんは地元の小・中・高等学校に出向き、キャリア教育の授業で「働くということ」について話をしたり、異業種間交流の場で積極的に情報交換したりと意欲的な活動を続けている。ネットを使った情報発信もなかなかアツい。ウェブサイトには社長紹介の動画がアップされ、Facebookには新入社員のレポが載っている。そこからは業務内容はもとより、会社の気風、社長の人となりが伝わってくる。そんなアツい同社だからこそ、作業服ひとつとっても一家言ありそうな予感。今回は奥様も同席してのインタビュー。さてさて、どんな話となったのか、読者の皆さんと一緒に襟を正して聞いてみよう。
 

双葉塗装
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深江社長と奥様
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双葉塗装の工場社屋
「おもしろいですよ、いろんな所に行っていろんなもんを吸収するのは。もう、自分の頭に入れるのに必死ですが、ほんま勉強になります。そういう所に来る人っていうのは、今日ここで何かもらって帰ろうと思っているから積極的だし、明るい人、気持ちのいい人が多いしね」。機会あるごとに自ら出向いて積極的に情報交換をしている深江社長。これまでさまざまな場で受けてきた熱い刺激、交流する歓びを楽しそうに話す。「そういう場所で得た情報は、ため込むばかりじゃアカン。次は自分が発信する立場になって、誰かに伝えないとね。自分ももらった情報なんやから、他の人にも伝えて、利用してもらって、一緒に成長していくべきだと思います」。
  そんな深江社長だからこそ、仕事でも「伝える・伝わる」をとても大切にしている。「仕事は人対人。こちらの伝えたいことが伝わらないと、いい仕事ができないし、人も育たない。逆に、うまく伝わった時の仕事はすごくいい。ビックリするくらいにね。でもね、人にうまく伝えることは難しい。だから、伝わらないなあと思った時は、何が原因やったんかな?次はこんなやり方にしてみようかな?と、自分の伝え方を直すことにしています」。
  深江社長のこの考え方は、双葉塗装の社風にも反映されている。何事もトップダウンの押しつけではなく、社内の皆で話し合って決める。制服(作業服、営業服)選びも例外ではない。「制服には社名が入ってますよね。それを着るのは、“みんなが決めた服を着ましょう”というルールを守ることなんです。ウチでは、作業の時には作業服を着て軍手をはめる。社用で出かける時はジャケットを着る。そのように皆で決めたんです。たとえば軍手ですが、面倒だからと手にはめないまま作業をすると、たちまちすり傷・切り傷を作る。小さなケガで済むならいいが、いずれ大きな事故に遭う。それを防ぐためにもルールはきちんと守らなくては。皆で決めたから、それを着る。服のルールひとつ守れなければ、他のルールも守れなくなり、きちんとした仕事が出来なくなる。制服には会社の秩序が込められているんです」。
  では、制服に採用した作業着は、どんな基準で選んだのだろう。深江社長に選定のポイントを聞いてみた。「塗装という仕事上、一番大事なのは、静電気を起こさない機能。そして、生地からホコリやゴミが出ないこと。あとは、動きやすくて風通しが良いもの。色は、汚れが目立ちやすい明るいカラーがいいですね」。念のために書くが、目立ちにくいの間違いではない。深江社長がニヤリと笑って言う。「汚れは目立ちやすい方がいいんです。そうすれば常にウェアを丁寧に扱うし、清潔感にも気を使う。塗装屋だからって、汚い格好していていいわけがないですから」。こうして選ばれたのが、桑和のTシャツ(型番:50381)。色はオレンジ。着る人を元気に見せ、ヤル気にさせてくれるビタミンカラーだ。一方、社外で着るジャケットは自重堂の45010シリーズ。耐久性、着心地、グレード感と三拍子揃った、まいど屋でも人気のシリーズである。
  ここで奥様から一言、「このタイプに変えてから、洗濯の乾きも早いし、臭いも付きにくくなりました」と。さすが奥様、ちゃんと気づいていらっしゃる。この際だから、主婦目線で何かご要望がありましたら・・・。「デザイン的には、もう少しオシャレなものがあったらいいなとも思いますね。あと、夏は薄手で涼しいもの、冬は一枚でも温かくてムレないものがあると嬉しいです」。塗装の仕事では冷暖房はNG。特に冬は寒いからといって重ね着すると静電気を起こして危険なため、一枚で着ても十分暖かくてムレないものが理想なのだそうだ。
  そんな奥様の話を聞いて、何かを思い出した深江社長。「そういえば、ちょっと前やけど、ある被服専門学校の生徒と、僕ら何社かがコラボして作業着のコンテストをやりました。最初は、これは使えへんなあという試作が届いたけど、いろいろ意見を言って、最後には、オシャレな中にも働く者の事をちゃんと考えた仕様になった。僕も着てみたけど、そりゃあカッコよかったですよ。こんな発想もあるんか!と感心したし、お互い、いい刺激になったと思います」。
  互いの知識や情報を出しあって、今までにない新しいものを作る。ここにも深江社長の「伝える力」が生きている。「常識を打ち破って、今までにないものを世の中に発信する。それが当たり前になったら先駆者になれるわけやね。ええんちゃう?考えただけでも楽しいな」。奥様の方を見ながら深江社長は笑顔でそう言って、それから真剣な顔でこちらに向き直った。「まいど屋さんも常に開拓者であり続けなアカンよ。できるだけたくさんの人と交流して、アイデアを出し合っていけば新しいものが生まれてくるんとちゃうかな。通販のことはあまりわからへんけど、きっとそう思う」。
  ひとに会うことが大事。深江社長、おっしゃる通りです。そう思って今回、東大阪まで訪ねてきました。以下、社長のお話を参考に、編集部で選んだ作業着を紹介します。コンテストで出来上がったウェア以上に気に入っていただけるかどうかわかりませんが、是非、チェックしてみてくださいね。
 
  双葉塗装 株式会社
  代表取締役 深江裕宗
  〒577-0065 東大阪市高井田中3丁目1-21
  http://www.futaba-toso.co.jp
 
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町工場が立ち並ぶ東大阪市内
 

    

双葉塗装さんの作業服はコレ!グレード感と着心地の良さでロングセラーを続ける45000シリーズ

上質素材で着心地快適。さらに「ウイングアーム」仕様で動きやすさも抜群。耐久性と帯電防止機能もあるベストセラー。どんなワーカーにもおすすめの一着。ネイビー、アイボリー、アースグリーン、 ミストブルーと使いやすいカラーも◎。


サラサラ涼しい!臭わない!通気性がよくて、柔らかい!ハニカムメッシュの独特の凹凸感とドライ感が快適、双葉塗装さんの現場服50381シリーズ

通気性が良く、長続きする涼感。年間を通じて着まわせる優しい着心地。カラーは17色、サイズはSS~6Lと選択肢が広いのも◎。社内でそろえるのにうってつけの一枚。