【丸五】遂に解禁!大胆無敵のヌーヴォーたちimage_maidoya3
そろそろ大規模な商品の入れ替えがありそうだ。丸五について、編集部がそんな情報をキャッチしたのはつい数か月前。しばらく鳴りを潜めてファンをやきもきさせていたけれど、やっぱりダテに沈黙しているわけじゃなかった。少なくない数の商品を廃番にしながら、これといった新商品も発表されないままだった一年以上にわたる空白期間。死んだふりをしながら、虎視眈々と機会をうかがっていたようである。トレンドを読み、アイデンティティーに磨きをかけ、機が熟すのをひたすら待ち、もうこれ以上じらせば忘れ去られるというまさにその時、お約束通りに、丸五的に粒のそろった新ラインナップが姿を現した。まるで極上のボルドーワインが絶妙のタイミングで樽から出されて瓶詰されるように。
  待ち時間が長かった分、ファンの期待は否が応にも高まっている。ありきたりではない、豊潤なヴィンテージを求めている。編集部に入った第一報では、今回の作柄はいつにも増して上々だという。前評判の高いヌーヴォーたちはどれほどのものなのか、商品開発の立役者であるFW商品管理部 為房純一さんへのインタビューを通じ、この目で確かめてみたいと思う。
 

丸五
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ワイルドな『マスタング#1000』(奥)と『#2000』(手前)
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しなやかに胴部が曲がる『マスタング#1000』
「ヌーヴォーにしてヴィンテージ。そういう意味では、今期イチ押しは『MUSTANG(マスタング)』。野生馬、荒くれ者という意味のハウスブランドで、やんちゃカッコいいスタイリングを提案しています」。そんな為房さんの前フリに応えるかのように、圧倒的な存在感をもってテーブルの上に鎮座するのは、編み上げの『MUSUTANG#1000』とサイドゴアタイプの『MUSTANG#2000』 。ワイルド感プンプンの惚れ惚れするスタイリング。クオリティを物語るアッパーの質感としっかり丁寧に施されたステッチ。カカト部にはブランドマークの疾駆する馬の型押し。この風貌で鋼鉄先芯入り、サイドゴアで片足460g、編み上げで520g。しかもJSAA規格A種合格品というから、アメリカンカジュアル好きのハードワーカーにしてみればヨダレが出そうな仕上がりと言える。「ワークウェアのトレンドがアメリカンになっていますよね。洗いざらしの綿でヴィンテージ感があって、衿を立てて着るような。そういうウェアのカタログを見ると、モデルは『RED WING (レッドウィング)』や『DANNER (ダナー)』といったアメリカンブランドの靴を履いていたりする。でも、そういうシューズって、見た目はカッコいいけど、重たい、硬い、価格が高いで、履く身にとっては結構ツライ。それならばと、ウェアの流れに沿って、アメリカンカジュアル的なセーフティーシューズを作った。見た目はレッドウィングだけど、軽くて履き心地がよくてスニーカー感覚で履けるものをね」。
  このシリーズ、アッパーは合成皮革だが、天然皮革ならではの自然な色ムラまで出して本革の質感に肉迫。しかも、見た目だけでなく強度(耐久性)にも自信があるという。アウトソールは耐油ゴム。ミドルソールは、ランニングシューズ等で使われているクッション材のEVA。そしてこのEVAの部分にもステッチ風の型押しと、こだわりはきめ細かい。「履いてみると、外見と全く違うことがわかります。見た目に対しての軽さ、曲がりやすさ、クッション性など、毎日履くワークシューズだから履きやすくて疲れにくいことが重要なんです。それだけにJSAA規格A種の取得には苦労しました。何度もテストを重ねて、非常に手間がかかっている。他社さんからも似たような外見のものが出ていますが、おそらく、こういった本格デザインのものでJSAA取得タイプはないでしょうね」。ちなみに、編み上げの#1000は、脱ぎ履きがラクで負荷がかかっても壊れにくいYKKの屈曲ファスナーを使用。また、足首の後ろには、厚めのクッションを施してホールド感を高めている。
  さて、続いてご紹介するのは、蛍光オレンジと蛍光イエローがまぶしい、高視認性安全スニーカー『マンダムセーフティー Reflect #781』とハイカットタイプの『#782』。今期の丸五の、もうひとつの目玉となっている新作である。「2020年の東京オリンピックに向けてインフラ整備が進む中、日本もヨーロッパのように高視認性ウェアなどの着用が規定されるはず。そう先読みして開発した、いわばフライングのような商品です。事実、2015年には高視認性安全服をJIS化しようと、協議が進められているところで、そういった市場の広がりを意識しています」。
  世の中には高視認性のウェアはあっても、靴は本家本元のヨーロッパにもない。視認性を高める反射材などは、手足などのよく動く部分に使ったほうが有効であり、シューズはもってこいのアイテムと言える。特に都心の道路工事は夜間作業が多く、身を守るための頼もしい一足になるだろう。「高視認性安全服で最も基準の厳しい『クラス3』では、蛍光素材0.8㎡以上、反射材0.2㎡以上の使用が規定されています。この面積比率をシューズに当てはめ、蛍光色65%以上、再帰性反射材15%以上という社内規格で作りました。反射材はクオリティに定評のある3Mスコッチライト。樹脂先芯入りのJSAA A種合格品です」。蛍光色はカジュアルのトレンドカラーでもあり、反射材のシルバーとの組み合わせにより、デザイン的にも思いがけないほどエッジが効いてカッコいい仕上がりとなっている。
  最後にもうひとつ、丸五の人気シリーズから紹介しよう。『マンダムセーフティー#721』は、これまで安全スニーカーが足に合わなくて、やむなく大きめサイズを履いてきた方にぜひ試していただきたい一足。爪先のフィット感にこだわり、独自に開発したワイド先芯、スクエアトウを採用している。「足の形にもタイプがあって、親指より人差し指のほうが長いギリシャ型の場合、まん中が深くなった丸型の先芯でピッタリ合うけど、日本人の多くは親指から小指に向かって順に短くなっていくエジプト型。そういう方が丸型の先芯を履くと、親指が先芯に当たっちゃう。そこで、エジプト型に合わせて、ワイドで矩形の樹脂先芯を開発したんです。好評ですよ。足入れ感が良く、自分の適正サイズで履けるって。先芯の奥まできちんと指が入るので安全性も向上しますし」。
  こういう型を設計できるのも、シューズメーカーである丸五の強み。スクエアトウ搭載シリーズには、ローカットでマジックタイプの『#761』、ミドルカットの紐タイプ『#723』も揃い、いずれも耐油底、JSAA B種合格商品となっている。
  「ニーズや時代に合わせて、どんどんリニューアルしていく。どんなに評判が良くても、それに甘んじず、新しい商品を出していく。それが丸五のスピリットです」。そう為房さんが言うように、内装業などから絶大な支持を集める『クレオプラス(踏めるくん)』からはNEWバージョンが、また、鳶職向け『高所高鳶』では、スペックをより高めてJSAA A種を取得した『高所高鳶 極(きわみ)』が登場するなど、従来の人気シリーズも着々と進化を遂げている。本編で紹介しきれなかった分は以下に紹介しておくので、ぜひぜひチェックいただきたいと思う。
 
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高視認の『マンダムセーフティー Reflect』を持つ為房さん
 

    

内装業者さんに大人気のあのシューズに新たな仲間が加わった!かかとを踏んで作業ができる踏めるくんシリーズ

今度の踏めるくん、スリッポンタイプの818と紐タイプの838は、より軽く!より曲がりやすく!より強く!ソールの大部分をEVAにして軽量化し、クッション性もアップ。溝パターンを工夫した屈曲ソールでしゃがみ作業もラクラク。つま先ガードもJIS L級相当で強度もアップ。


軽い!ムレない!脱ぎ履きラクちん!やたらとバタバタ忙しい現場にオススメのマンダムセーフティーLightシリーズ

なんたってこの軽さ!スリッポンタイプの767は片足290g。新登場のマジックタイプ769は300g。どちらも通気性に優れたサイドメッシュ仕様、幅広4E設計で履き心地快適。樹脂製先芯、耐油底、カカト衝撃吸収材入りのJSAA規格A種合格品。