【サーヴォ(サンペックスイスト)】気炎万丈の再始動!image_maidoya3
本日、9月1日はサーヴォの誕生日である。この名前「月刊まいど屋」に登場するのももちろん初めて、というわけで気合を入れて伝えていきたい。では、改めて紹介しよう「飲食ユニフォームのサーヴォ」だ! ……え? おなじみのサンペックスイストはどうなったかって? じつはこの社名は8月をもって終了。旧サンペックスイストは、今月から心機一転、新社名サーヴォとなり、「サーヴォ」ブランドを展開していくのである。と、言うまでもないことだが、新社名のスタートに立ち会える機会というのはそうあることではない。今回の取材はこれ以上ないタイミングとあって、みなさんも大歓迎。営業担当から商品担当、デザイナーまで集まって、大いに新生ブランド「サーヴォ」の魅力を語ってもらった。当レポートはいわば、まいど屋プレゼンツ"サーヴォ生誕祭"である。

サーヴォ(サンペックスイスト)
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見納めとなった「サンペックスイスト」の受付
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デザイナーの小林さん
●飲食サービスのオールラウンダー
 
  まずはサーヴォ誕生に至るまでの"前史"を紹介しておこう。旧サンペックスイストは2014年、「サンペックス」と「イスト」の2社合併によって誕生。サンペックスは飲食業やメディカル系の白衣が主力商品で、イストはアミューズメント業などのサービス系ユニフォームに強かった。互いに得意分野を生かしてより強いユニフォームメーカーへ、との公算だったが、明らかにひとつ重複するジャンルがあった。フード系ユニフォームである。
 
  「合併前、サンペックスには『フードサービス』、イストには『スウィング』という飲食ユニフォームのブランドがありました。白衣に強い、サービス業向き、といった特色はそれぞれあるものの、お客さんから見ればやっぱりわかりづらい。というわけで、2018年にスウィングをなくして、フード系ブランドはフードユニフォームに一本化しました。そしてついに、今年2019年からは『サーヴォ』の名前で飲食サービス系の春夏カタログを出し、ついに今回、社名も変更にこぎつけたわけです。まさに『満を持して』という感覚ですよ」(商品本部・岩瀬文美枝さん)
 
  サーヴォ(SerVo)のネーミングには、おもてなしの心(service)を廻らせる(volvo)という意図が込められている。食品衛生法の一部改正など、飲食サービス現場における衛生管理が厳しさを増すなか、同社としては、「食の安全」ニーズに高い機能性を誇るユニフォームで応えていきたい考えだ。
 
  そんな、新生ブランド・サーヴォを打ち出す上で、強く意識するのは「全方面に強いこと」。和風・洋風といった違いに加えて、キッチンやホール、販売、キッズ対応など、あらゆる飲食サービス現場向けのウェアを取り揃える。アイテムも帽子からシューズまで「なんでもあり」(岩瀬さん)。フード系ユニフォームにおけるオールラウンダーとして、新ブランド・サーヴォを力強く打ち出していく。
 
  ●東京五輪も追い風に
 
  飲食系ユニフォームへの"追い風"は、食品衛生の話だけではない。フード系ブランドの統一、社名変更とあいつぐ変化を重ねる同社が見据えているのは、もちろん来年に迫った東京オリンピックだ。
 
  「東京をはじめ、各地で訪日外国人が増えているので、飲食店でも"和モノ"の需要が増えてきています。サーヴォは着物も得意として、季節対応やガラといったバリエーションも豊富。オリンピックを意識するあまり市松模様の作務衣(SBLU-1913-K4)まで出してしまいました。東京五輪が終われば2025年には大阪万博があってまた外国人が増える。そんな事情もあって、これからの飲食店では『見られること』を意識したユニフォーム選びが大切になってきます。お店の構造もホールとキッチンの境目がなくなってきて、人が目立つようになってきている。そうなるとスタッフの服装も含めてひとつのインテリアとして見られるわけです」(岩瀬さん)
 
  ユニフォームはお店としての空間デザインの一環――。そんな考え方が広まってきたせいか、飲食店の現場でも全体的にフォーマル回帰の傾向がみられるという。
 
  「一時期はTシャツなどのカジュアルな恰好が人気だったりしましたが、少しずつきちんとした雰囲気や清潔感を求める声が増えてきていました。また、見た目の問題だけじゃなく、防脱臭加工などの機能性素材のニーズも高い。食べものを扱う現場では消臭スプレーは使えないので、素材に機能を持たせる必要があるんです。当社では、ポリエステル素材だけのケースが多い防臭加工をTC(化繊と綿の混紡)素材のウェアにも施しています。自然な風合いのウェアでも機能面はハイテク。ここがウケてじわじわ人気が出てきています」(営業本部・塚本夕海さん)
 
  ●究極のコックコート!
 
  機能性加工に加えて、サーヴォの自信作としてデザイナーの小林広康さんが挙げるのは新作のコックコート「ヴェズレー」だ。
 
  「料理長といったクラスになるとウェアにこだわる方も多いんです。欧州ブランドのインポートものを着ていたり。そんな『安っぽいコックコートは着ない』という声を受けて作ったのが、このシェフ監修のプレミアム・コックコートです」
 
  コックコートは昔から同社の主力商品。デザイナーとしてはできるだけ良質なものを作ろうとしてきたが、売れ筋を考えると、どうしても安価で扱いやすいものが中心になってしまっていたという。しかし今回はそういった妥協を排し、イチから究極のコックコートを創り出すことにした。
 
  「原点回帰です。価格のことはいったん忘れて、とにかくこれ以上ないくらい上質なコックコートを作ろう、と。一流の料理人としての品格ある見た目だけでなく、仕事を妨げない着用感も、素材となるコットン探しから始めて徹底的に研究しました。そのかいあってシェフから『着ているのを忘れるくらいの着心地』との評価をいただいています」(小林さん)
 
  サーヴォのスタートアップを飾る象徴的なコックコートである。
 
  ●目指すは「ニュー・ベーシック」
 
  食の安全に対応した白ものフードユニフォームの強化、訪日外国人の「おもてなし」ニーズに応える和の商品展開、そして、メーカーとしての原点回帰を表明したプレミアム・コックコートの開発など、社名変更に合わせてアグレッシブな姿勢を見せる同社。しかし、今後も当分、勢いは止まりそうにない。いま作成中の2020年のカタログでは、さらに新たなコンセプトを打ち出していく考えだ。
 
  「キーワードは『ニュー・ベーシック』です! フード系ユニフォームというと、これまでは普段着の耐久性をアップさせたような"ユニフォームスペック化"が中心でした。そこで次は、現在フード系でよく着られているようなベーシックなウェアの"進化系"を提案していきたいと思っています」(岩瀬さん)
 
  この提案の背景には、飲食サービスとその働き手の多様化がある。空間デザインなど、お店の見せ方はどんどん高度化するなか、都市部では若者に限らず、高齢者や外国人も飲食店スタッフとして活躍するようになってきている。その結果、ユニフォームも年齢や体格・体形を選ばず誰でも似合うもの、さらに私服に合わせても違和感がない「ベーシックなもの」に回帰する傾向があるという。
 
  「カジュアルながらキレイ目でフォーマル感がある服。どんな人が着ても映える色や柄。こういったベーシック路線にプラスして『ユニフォームとしてきちんと見せること』を改めて考えていきます。ただ服装として違和感がないだけじゃなく、これからのユニフォームには『安全安心』『きちんと感』といったニュアンスをしっかりと打ち出すことが求められるようになるんです」(同)
 
  私服のシャツにエプロンを付けるだけでOKという職場も多く、ともすればカジュアル衣料との境界線があいまいになりがちなフードサービスのウェア。そんな状況のなか、新ブランドの立ち上げを機に、ユニフォームメーカーとしての原点回帰を果たした「サーヴォ」が気を吐く。
 
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「最高のコックコート」を目指して
 

    

フレッシュ感がお店を元気に♪ カフェ&ベーカリーの最適解「ストライプ柄ショップコート」

爽やかで清潔感のあるストライプ柄が魅力のショップコート。雰囲気だけでなく、襟裏メッシュ仕様、ペン対応の胸ポケット、汚れが目立ちにくい袖口など機能性も充実。ユニセックス商品なので男女スタッフの働く現場のユニフォームにも。塩素系漂白剤などを繰り返し使っても変色しにくい防脱色加工もうれしい。


"ひと味違う"お店づくりはユニフォームから♪ 高級感のあるシリアル・シャンブレーのコーディネート

爽やかな上品さを演出するシャンブレー素材のコーディネート。独特の光沢が魅力のショップコートやベストをメインにすれば一枚上の接客スタイルが出来上がる。ハンチングやネクタイ、エプロンを組み合わせることでお店の雰囲気に合わせたオリジナルなユニフォームへ。アレンジの自由度も文句なし。