自重堂は、変わらないようでコロコロ変わるメーカーだ。とくに近年は、おなじみの新庄氏がモデルを卒業したり、定番アイテムのシルエットを見直したりと、全方位で方向転換を連発してきた。そして最近とくに目に付くのは、AIの活用である。自動生成したガラをコンプレッションウェアにあしらうだけに留まらず、モデルの顔までAI画像になってしまった。おそらく人間がウェアを着用した写真の「生身」部分をAIで修正していると思われるが、仕組みはよくわからない。そんなツルンとした顔のAIモデルを見ていると、えーと君は、自重堂……だよね? といった不思議な気分がこみ上げる。しかし、恐れることはない。それはきっと、進化へと続く歩みなのだ。
自重堂
綿100%でこのストレッチ!
初登場のニット作業着
●テーマは「変化」?
「今回の秋冬コレクションのテーマは『変化』ですね。全体的なカジュアル化の流れの中で、作業服はストレッチデニムになったり、アスレチックなデザインになったり、といろいろテイストを変えてきました。その中で自重堂は、わりとユニフォームらしさというか、作業服の文法を守ってきたと思うんです」
と、神妙な面持ちで語り始めたのは、本誌でおなじみのK氏。ゆっくりと段ボールからウェアを取り出すその仕草は、新作に対するこちらの反応をうかがっているかのようだ。
たしかに、振り返ってみれば、「カッコいいワークウェア」「イマドキの作業服」を謳っていても、自重堂はどこか一線を守っていた印象がある。アースカラーのコテコテ作業着は減っても、ポケッタブルのライトシェルや短パンといった「それはスポーツ店やアウトドアショップの商品では?」というのは、ほぼ記憶にない。言ってしまえば、毎シーズン「あー、新シルエットのJawinね」「へー、エコ仕様のZ-DRAGONか」みたいな感覚である。よく言えば「安心感」、悪く言えば「マンネリ」。それが自重堂の持ち味だったわけだが、今回の「変化」とは、どういう風の吹き回しなのだろう?
「ま、くどくど能書きを垂れるより実物をご覧いただきましょう!」
そう言うとK氏は、テーブルの上に新作の上下ウェアを広げ始めた。「53600 ストレッチジャンパー」「53602 ストレッチノータックカーゴパンツ」のセットアップである。胴回りのシルエットをスッキリさせたジャケットに、テーパードのパンツをあわせた、ここ数年おなじみのスタイル。うん、さすがJawinらしい凛々しい見た目、だけど、変化して……る……かなぁ?
●「脱レッド」のJawin
「まいど屋さん、ちょっと疲れているんじゃないですか? このアイテムに込めた企ての深さに気づかないなんて。……ほら、目を閉じて、いつものJawinを思い浮かべてから、もう一度、まっさらな気持ちで、この『53600シリーズ』を見てみてください」
言われるままに、目を閉じて深呼吸をしながら「Jawin」と唱える。と、暗闇の中からぼんやりと新庄剛志の姿が浮かび上がってきた。ぱっちり二重の目に真っ白な歯、太陽のような満面の笑みに、親指を立てた「いいね!」ポーズ……。シルバー系のブルゾンに、アクセントとなる胸のレッドファスナー……。そ、そうか!
「ね、『これがJawinなのか!』って思ったでしょ? カラー展開はすべてダーク系で、胸の赤ファスナーみたいなアクセントの差し色もなし。作業服ショップで『真っ黒ないの?』とか言ってる若い職人さんでも、これならイケますよ。いや、それどころかむしろ、自重堂いいじゃん、Jawinビジュいいじゃん! ビジュいいだけじゃダメですか〜? いいよーッ!! ってね。……歌は世につれ、世に歌はつれ、ワークウェアもこれまたしかりってわけですよ。つまり、欲しすぎて滅!」
なにを言ってるかよくわからないが、53600シリーズはJawinとして一皮むけた新作であるのは間違いない。上下ユニフォームだけでなく、ジャケットだけでも使い回せるデザイン性の高さ。さらに、綿100%でストレッチというスペックの高さも注目に値する。大人気のストリート系ダークカラーで、コットンの風合いや肌触り、さらに動きやすさも兼ね備えているなんて、まさに鬼に金棒ではないか。
機能面も強い。前かがみになっても背中が出にくいダックテール仕様に、ジャンパーの背面にはノートやタブレットも入る大型ポケット付き。資料やチェックリストを携えながらの建設作業のほか、溶接・溶断など、火の粉が気になる現場でも、快適かつスタイリッシュに働けそうだ。
「そう、Jawinも変化してるんですよ。デニムの次を模索する中で、ブラック系の流行りに乗る。ここまではまあ予想がつくと思うんですけど、綿100%は意外でしょ? 自然な質感のおかげで品の良い印象になるので、『カッコいいダークカラーの作業着が欲しいけど、イカツすぎるのはちょっとね』という中高年にもおすすめです」
●「制服ニット」のZ-DRAGON
Jawinの変化はわかった。では、もう一方の看板ブランド「Z-DRAGON」は、どうか。そんな視線を送ると、K氏はすぐに意を汲み取ったようだ。珍品の土産物のように新作「73900」シリーズを取り出す。こちらも先ほどと同じ、流行を意識した単色ダークカラーの上下。カジュアル作業着として大人気のZ-DRAGONが、さらに洗練されて、まさに変化が……、うーん……、変……化……?
「まいど屋さん、やっぱり疲れてるんですよ。ほら、もういちど目を閉じて、これまでのZ-DRAGONをイメージして、虚心坦懐にこの『73900』を見てみてください。きっと発見があるはずですよ」
先ほどと同じように、目を閉じて深呼吸をしながら「Z-DRAGON」と唱える。と、暗闇の中からぼんやりと市原隼人の姿が浮かび上がってきた。ややくぼんだ目に鋭い眼光、引き締まった口元に、脇ポケットに両手を突っ込んで襟を立て、左肩をグイッと前に出した仁王立ちポーズ……。シルバー系のブルゾンに、シンボリックな胸元の斜めファスナー……。ああ、そうか!
「ね、印象がまるで違うでしょう。それもそのはず、これはZ-DRAGON初のニット作業服なんです。だから、これまでにないほど軽くて着心地もソフト。さらに布帛のウェアとは比べ物にならないほどストレッチします。左右対称の縦ファスナーも、これまでなら色付きにしたりギラギラにしたりとしてたと思うんですが、今回は潔くブラック。そして、ファスナー引手や左袖ペン差し部分などのロゴも控えめ。作業服ショップで『真っ黒ないの?』とか言ってる若い職人さんにも、これならウケますよ。いや、それどころかむしろ、自重堂いいじゃん、Z-DRAGONビジュいいじゃん! ねえ?ねえ?ねえ? わたしの一番ビジュいいところに気付いてる〜♪ そんな君が一番すごいすごいよすごすぎる〜! ってね。……歌は世につれ、世に歌はつれ、ワークウェアもこれまたしかりってわけですよ。つまり、爆裂愛愛愛愛愛してる一着!」
なにを言ってるかよくわからないが、「73900」が極めて野心的な新作であるのは間違いない。ニット作業着は今や珍しいものではないけれど、どれもジャージっぽい見た目のヤンチャ系。たいしてこのアイテムは、今どきの若者らしいチルな雰囲気をまといながらも、布帛の上下作業着のような「優等生な顔」をしっかりキープしている。これならユニフォームとしてもまったく違和感はないだろう。
「そう、Z-DRAGONも変化してるんですよ。デニムの次はニットだ、っていう数年前のトレンドを今あえてやる。ただ、自重堂が作るからには『軽くて伸びます』だけじゃダメだし、制服の提案で培ってきた持ち味を生かさなきゃもったいない。そこでこういうパリッとした見た目のニットといったいいとこ取りなアイテムが生まれたわけです。『ニットは軽くて動きやすそうでいいけど、だらしなく見えるのがちょっと』というオジサン世代も、これなら大丈夫ですよ」
たしかに、JawinもZ-DRAGONも確実に変化している。これまでとひと味もふた味も違う自重堂の新アイテムが、新規ユーザーの心に刺さり、想像もしなかった壮大な物語が生まれる——。それはまさに、Pick up you! I want you! ハートに命中! Pick up you!I want you! 冒険の真っ最チューー!!
歌は世につれ、世に歌はつれ。この経験が自重堂の「進化」につながる日も近い……のか?
「今回の秋冬コレクションのテーマは『変化』ですね。全体的なカジュアル化の流れの中で、作業服はストレッチデニムになったり、アスレチックなデザインになったり、といろいろテイストを変えてきました。その中で自重堂は、わりとユニフォームらしさというか、作業服の文法を守ってきたと思うんです」
と、神妙な面持ちで語り始めたのは、本誌でおなじみのK氏。ゆっくりと段ボールからウェアを取り出すその仕草は、新作に対するこちらの反応をうかがっているかのようだ。
たしかに、振り返ってみれば、「カッコいいワークウェア」「イマドキの作業服」を謳っていても、自重堂はどこか一線を守っていた印象がある。アースカラーのコテコテ作業着は減っても、ポケッタブルのライトシェルや短パンといった「それはスポーツ店やアウトドアショップの商品では?」というのは、ほぼ記憶にない。言ってしまえば、毎シーズン「あー、新シルエットのJawinね」「へー、エコ仕様のZ-DRAGONか」みたいな感覚である。よく言えば「安心感」、悪く言えば「マンネリ」。それが自重堂の持ち味だったわけだが、今回の「変化」とは、どういう風の吹き回しなのだろう?
「ま、くどくど能書きを垂れるより実物をご覧いただきましょう!」
そう言うとK氏は、テーブルの上に新作の上下ウェアを広げ始めた。「53600 ストレッチジャンパー」「53602 ストレッチノータックカーゴパンツ」のセットアップである。胴回りのシルエットをスッキリさせたジャケットに、テーパードのパンツをあわせた、ここ数年おなじみのスタイル。うん、さすがJawinらしい凛々しい見た目、だけど、変化して……る……かなぁ?
●「脱レッド」のJawin
「まいど屋さん、ちょっと疲れているんじゃないですか? このアイテムに込めた企ての深さに気づかないなんて。……ほら、目を閉じて、いつものJawinを思い浮かべてから、もう一度、まっさらな気持ちで、この『53600シリーズ』を見てみてください」
言われるままに、目を閉じて深呼吸をしながら「Jawin」と唱える。と、暗闇の中からぼんやりと新庄剛志の姿が浮かび上がってきた。ぱっちり二重の目に真っ白な歯、太陽のような満面の笑みに、親指を立てた「いいね!」ポーズ……。シルバー系のブルゾンに、アクセントとなる胸のレッドファスナー……。そ、そうか!
「ね、『これがJawinなのか!』って思ったでしょ? カラー展開はすべてダーク系で、胸の赤ファスナーみたいなアクセントの差し色もなし。作業服ショップで『真っ黒ないの?』とか言ってる若い職人さんでも、これならイケますよ。いや、それどころかむしろ、自重堂いいじゃん、Jawinビジュいいじゃん! ビジュいいだけじゃダメですか〜? いいよーッ!! ってね。……歌は世につれ、世に歌はつれ、ワークウェアもこれまたしかりってわけですよ。つまり、欲しすぎて滅!」
なにを言ってるかよくわからないが、53600シリーズはJawinとして一皮むけた新作であるのは間違いない。上下ユニフォームだけでなく、ジャケットだけでも使い回せるデザイン性の高さ。さらに、綿100%でストレッチというスペックの高さも注目に値する。大人気のストリート系ダークカラーで、コットンの風合いや肌触り、さらに動きやすさも兼ね備えているなんて、まさに鬼に金棒ではないか。
機能面も強い。前かがみになっても背中が出にくいダックテール仕様に、ジャンパーの背面にはノートやタブレットも入る大型ポケット付き。資料やチェックリストを携えながらの建設作業のほか、溶接・溶断など、火の粉が気になる現場でも、快適かつスタイリッシュに働けそうだ。
「そう、Jawinも変化してるんですよ。デニムの次を模索する中で、ブラック系の流行りに乗る。ここまではまあ予想がつくと思うんですけど、綿100%は意外でしょ? 自然な質感のおかげで品の良い印象になるので、『カッコいいダークカラーの作業着が欲しいけど、イカツすぎるのはちょっとね』という中高年にもおすすめです」
●「制服ニット」のZ-DRAGON
Jawinの変化はわかった。では、もう一方の看板ブランド「Z-DRAGON」は、どうか。そんな視線を送ると、K氏はすぐに意を汲み取ったようだ。珍品の土産物のように新作「73900」シリーズを取り出す。こちらも先ほどと同じ、流行を意識した単色ダークカラーの上下。カジュアル作業着として大人気のZ-DRAGONが、さらに洗練されて、まさに変化が……、うーん……、変……化……?
「まいど屋さん、やっぱり疲れてるんですよ。ほら、もういちど目を閉じて、これまでのZ-DRAGONをイメージして、虚心坦懐にこの『73900』を見てみてください。きっと発見があるはずですよ」
先ほどと同じように、目を閉じて深呼吸をしながら「Z-DRAGON」と唱える。と、暗闇の中からぼんやりと市原隼人の姿が浮かび上がってきた。ややくぼんだ目に鋭い眼光、引き締まった口元に、脇ポケットに両手を突っ込んで襟を立て、左肩をグイッと前に出した仁王立ちポーズ……。シルバー系のブルゾンに、シンボリックな胸元の斜めファスナー……。ああ、そうか!
「ね、印象がまるで違うでしょう。それもそのはず、これはZ-DRAGON初のニット作業服なんです。だから、これまでにないほど軽くて着心地もソフト。さらに布帛のウェアとは比べ物にならないほどストレッチします。左右対称の縦ファスナーも、これまでなら色付きにしたりギラギラにしたりとしてたと思うんですが、今回は潔くブラック。そして、ファスナー引手や左袖ペン差し部分などのロゴも控えめ。作業服ショップで『真っ黒ないの?』とか言ってる若い職人さんにも、これならウケますよ。いや、それどころかむしろ、自重堂いいじゃん、Z-DRAGONビジュいいじゃん! ねえ?ねえ?ねえ? わたしの一番ビジュいいところに気付いてる〜♪ そんな君が一番すごいすごいよすごすぎる〜! ってね。……歌は世につれ、世に歌はつれ、ワークウェアもこれまたしかりってわけですよ。つまり、爆裂愛愛愛愛愛してる一着!」
なにを言ってるかよくわからないが、「73900」が極めて野心的な新作であるのは間違いない。ニット作業着は今や珍しいものではないけれど、どれもジャージっぽい見た目のヤンチャ系。たいしてこのアイテムは、今どきの若者らしいチルな雰囲気をまといながらも、布帛の上下作業着のような「優等生な顔」をしっかりキープしている。これならユニフォームとしてもまったく違和感はないだろう。
「そう、Z-DRAGONも変化してるんですよ。デニムの次はニットだ、っていう数年前のトレンドを今あえてやる。ただ、自重堂が作るからには『軽くて伸びます』だけじゃダメだし、制服の提案で培ってきた持ち味を生かさなきゃもったいない。そこでこういうパリッとした見た目のニットといったいいとこ取りなアイテムが生まれたわけです。『ニットは軽くて動きやすそうでいいけど、だらしなく見えるのがちょっと』というオジサン世代も、これなら大丈夫ですよ」
たしかに、JawinもZ-DRAGONも確実に変化している。これまでとひと味もふた味も違う自重堂の新アイテムが、新規ユーザーの心に刺さり、想像もしなかった壮大な物語が生まれる——。それはまさに、Pick up you! I want you! ハートに命中! Pick up you!I want you! 冒険の真っ最チューー!!
歌は世につれ、世に歌はつれ。この経験が自重堂の「進化」につながる日も近い……のか?
エコ商品も根強い人気
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防寒アイテムも充実
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え? 綿100%なのに伸び縮み!? ストレッチ作業着「53600」シリーズ 天然繊維の肌触りのよさとストレッチの動きやすさを両立させた最新の上下作業服。「ダブルフェイスストレッチツイル」と呼ばれる特殊な二重織り構造により、綿100%にもかかわらず、伸長率17%の高いストレッチ性を実現。背中には大容量ポケット付き。小型のノートやタブレットを収納できる。 |
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「まるで異次元」なストレッチ! 驚異のニット作業着「73900」シリーズ 「Z-DRAGON」で初となるニット素材の上下作業服。編み物ならではの高い伸縮性とソフトな着心地が特徴。それでいて布帛のようなハリ・コシのある見た目も兼ね備えている。抑制の効いた色使い、胸ポケットの縦ファスナーなど、テック系を思わせる見た目も魅力。 |
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