ほんの軽い気持ちで試してみたのだ、というのが着用者の多くが後に吐露した感想であった。彼らは一様に呆然とした顔つきで顛末を語り、わが身に起きたことが未だに信じられないという口ぶりだった。こんなことになるなんて。そのうちの一人は、サイトで繰り返し目にした自己責任の念押しを忘れたかのように、何度もそう言った。直截的な非難こそしなかったものの、非は明らかに余所にあるとでも言いたげだった。そしてそうした態度は、多かれ少なかれ、全ての購入者に共通のものだったのである。彼らは、彼ら自身がそう思い込んでいたように、救われるべき存在だったのだろうか?速やかに、強力に、過ちの前の状態に戻してもらう権利があったのだろうか?皆さんご承知の通り、事件後には多くの論争があった。ある有名な識者は、常識論を盾に彼らを擁護した。常識が社会規範として機能するメカニズムを説き起こし、そのダイナミズムが今回のケースに与えた影響を論じた壮大なロジックに人びとは初め目を見張ったが、結局、その言い分が拠って立つ唯一の論拠が、モノには限度があるという、ひどく主観的な思い込みに過ぎないことが徐々に明らかになるにつれて、彼はいくらなんでもという不名誉な綽名を頂戴することになった。代わりに勢いを増したのが、着用者たちは果たして不利益を被ったのか、という懐疑論である。その代表的な論客であるまいど屋は、公式ホームページ上でこう訴えている。購入者は少なくともある一定の条件下であれば十分にウェアの恩恵を受けていたはずで、そもそもこのウェアは異常事態に対処することを目的に設計されたものであり、その性能が一般環境においていわゆる常識の範囲を超えているのだとしても、瑕疵には当たらない。緊急の医療行為において有用であるモルヒネを日常使用すれば問題になるのは当たり前であるし、その問題が起きたケースでさえ、使用中には恍惚感という取り分をしっかりと確保していたはずではないかと。その中毒性、比類なし。そのパワー、容赦なし。圧倒的なクールダウン効果は、どんな時でも手加減なし。酷暑が限界を超えたとき、例外的に認められる最後の手段。商品名、フリーザー。肌に触れるとヒンヤリ冷たい接触冷感ボディーに、トドメのアイスパックポケットが背中、両脇の計3ヶ所。汗をかいてもサラリとドライな肌当たりが持続する吸汗速乾仕様。脇部は通気性を確保するメッシュ仕立て。後ろ首下に冷感性をさらに高めるキシリトールプリント。有害な紫外線から肌を守るUVカット機能もマル。*アイスパックは別売りです。別売りのアイスパックは、「関連商品」欄をご覧ください。
■ メーカー:バートル
■ 型番:4098
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