バルタン星人はどうして日本語をしゃべるんですかね。地球征服のための交渉言語に、英語でもなく中国語でもなく、日本語が選ばれたのはどうしてですかね。ワレワレハ、バルタンセイジンダ。ある事情通の解説によるとですね、それは彼らが地球で最も弱い部分を熟知していたからだというんですよ。つまりですね、彼らは戦いを有利に進めるため、惑星のウィークポイントである日本に狙いを定めた。そこを攻めれば勝てると踏んだ。そしてまいど屋は、地球を訪れたばかりの彼らの慧眼に、驚かざるを得ないわけです。ええ、彼らは知っていたんですよ。この国の夏の暑さが、世界最悪であることを。人びとが疲弊し、働くどころか通勤する気力さえなくし、ただひたすら夕暮れが運んでくる湿気たそよ風を待ちわびて暮らしていることを。さらにそこでは助っ人であるウルトラマンでさえ暑さで体力が続かず、たったの3分しか応戦できる時間がないことを。あの世紀の戦いを記録したフィルムを改めて鑑賞してみますとですね、ウルトラマンはへばりきってシュワッチとしか言えず、明らかに劣勢です。2分が過ぎ、2分半を超え、勝敗は決したかに思えた。そして最後の瞬間に、奇跡が起きたわけです。バルタン星人は優秀な戦略家でしたが、一つだけ誤算があったんです。それはですね、ちょうどそのころ日本で冷蔵服が発明されたことなんですよ。ウルトラマンに合わせて稼働時間は短いですが、体力を回復して相手を倒すには、それで十分だったんですよ。カラータイマーが点滅したとき、ウルトラマンは冷蔵服のスイッチを入れた。彼は息を吹き返し、延長戦に突入した。そして手早く仕事を片付けて、シュワッチと言って現場を去って行ったわけです。つまり、地球を救ったのは、空調服を超える、この冷蔵服だったんですよ。空調服の風だけでは暑さが凌ぎ切れないひと達へ。通常の空調ファンに加えて、冷却プレートで直接体を冷やすペルチェプレートを組み込んだ強烈冷却ギア。連続稼働時間はファン強モードとペルチェの併用運転で約2.5時間。ペルチェのみ、またはファンのみの運転で約4.5時間。充電時間は約6時間。冷蔵ライフを始めるための全てが揃ったコンプリートセット。