およそ物事には、適度な塩梅というものが存在する。世の仕組みがわかっていない人間は両極に振れた主張のどちらかの側に立とうとし、そこに参集した同じような過激主義者の一員となってますますその確信を強め、真反対の考え方に敵意を募らせ、そして中庸に対しては日和見主義のレッテルを貼って軽蔑の念を抱いてしまうのである。だが、歴史が証明している通り、そうした態度が最終的な勝利を収めることは決してない。物事の最適解は、いつももっともらしい口調で本物の正義を説く両陣営の間にある、誰にとっても物足りなく見える折衷案、信念を持つことに本能的な危険を察知する健全な感覚の中に存在するのだ。ちょうどいい作業着をくれ。先日、まいど屋に男がやって来てそう言った。その要求の出し方に、まいど屋は好感を持った。彼は耐久性を重視するとも、イージーケア性が大事だとも、あるいは着心地を第一に考えるべきだとも言わず、ちょうどいいウェアがいいと言ったのだ。その男は純化の中に潜む危うさを、そして特定の作業環境におけるワークウェアの良し悪しを、理性的かつ現実的に理解する素質があったとみえる。男の職業を聞いて、まいど屋は頷いた。綿100%だとモサっとし過ぎる。ポリエステルでは耐久性に不安がある。そうした男の指摘はもっともだった。ならば混紡のT/C素材がいいかと言えば、それはあまりに中途半端で、男の要望にはそぐわないはずだ。では、どうすればいいのか。そう、こんな実際的な場面でこそ、適度な塩梅という知恵が役に立つのである。まいど屋は男にこのウェアを提案した。男は満足した様子で帰っていった。一般的なT/Cをどうにかこうにか男の職務内容寄りに近づけた、綿高混率素材のワークギアを身につけて。ハードワーク向けのヘビーウエイトタイプであるが、しなやかな着用感は失われていない。ナチュラルコットンのように肌に馴染むが、メンテナンス性を犠牲にすることもない。ムリな動作にもストレスなくフィットするクレイジーストレッチモデル。防縮性の高い製品洗い仕立て。ゆったり穿ける脇ゴム付きのワイドシルエットスタイル。*SとMのレディースサイズはボディーラインをよりキレイに見せるジャストフィットシルエット仕様です。
■ メーカー:バートル
■ 型番:5023
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