【美和コーポレーション】働くお弁当女子のウェア観image_maidoya3
人生最大の楽しみっていったら食事に決まってる。年をとったって、病気になったって、うまいものを食いたいのは人間のサガ。何かの都合で美味しくないものをムリヤリ食べさせられるのはまっぴらゴメン。たとえそれが誰かが勝手に選んで運んできた冷凍の弁当であっても。このレポートの主人公、美和コーポレーション(倉敷市西尾)は冷凍・チルドのお弁当を製造・販売している、一見、ごく普通の食品会社。でも、作っているのはただのお弁当じゃない。お年寄り向けの「高齢者食」、そして、糖尿病や高血圧症患者などに向けた「治療対応食(成分調整弁当)」という、ちょっと特別なもの。グループホームなどの施設や、高齢者世帯への行政配食(地方自治体が費用を補助して地域の高齢者に配達する)に採用され、買物難民といわれる過疎地のお年寄りや、食餌療法に取り組む患者さんたちも利用する。減塩のもの、低カロリーのもの、タンパク質や脂質が少ないもの。それぞれの目的に応じたメニューが幅広くある。栄養価のバランスに気を使い、体のことを第一に考えた冷凍食品。それでも利用者がこのお弁当を心待ちにするのは、技術の進歩でおいしさのレベルが格段にアップしているから。しかも電子レンジでチンするだけで、ごはんとおかずが同時においしく温まるという、手間いらずの利便性があるから。
  工場では、管理栄養士が考えたメニューに従って調理を行い、弁当容器に盛り付けていく。洗う、切る、ボイルするなどの調理作業は異物混入と衛生管理に細心の注意を払ったHACCP(ハセップ)スタイルのユニフォーム着用が大前提。ここで働く人たちは、仕事着である作業ウェアに何を感じ、何を思って日々の作業にあたっているのだろうか。同社を訪ね、着心地や気になる点などについて率直な意見を聞いてみた。

美和コーポレーション
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事務所と20坪の冷凍庫を完備した工場
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清潔感あふれる工場内で作業に専念するスタッフ
「食品工場なので衛生管理には細心の注意を払っていますが、当社の場合、これといって決まったメーカーのウェアを採用しているわけではないんですよ」。取材に応じてくれた総務担当の行元(いくもと)さんはそう言って笑った。事業所全体で同じユニフォームを着ることのメリットを説き続けてきたまいど屋にとって、いきなりの先制パンチ。だが、その先の説明を聞いて、少し安心する。「基本的に抗菌や異物混入防止に配慮してある食品工場向けのもので、色は白であればOK。販売店が在庫で持っているものの中から、その時々で最適なものを選んでいます」。調理スタッフを採用するたびにウェアを手配するのは彼女の仕事で、必要に応じてウェアの買い替えも随時行っているという。まだ、少しはまいど屋の出る幕も残されているようだ。
  業務用の大きな厨房のように見える工場は、扉できっちり閉ざされ、異物混入防止仕様の特殊なウェアを着用した者以外は中に入ることはできない。窓ガラスからそっと中を覗いてみると、白衣に身を包んだ女性スタッフが黙々と作業している様子。よく見るとキャップもウェアも人によって微妙に違う。ツバあり、ツバ無し、普通袖、ラグラン袖といろいろだ。
  取材当日、作業をしていたのは5名。女性13名、男性1名でシフトを組んでいるそうだが、見たところ比較的若い女性が多い。各人が違うメーカー・型番の作業ウェアを着ているのなら、仕様の違いや着心地などが比較しやすいのではないか?休憩のために工場から出てきた調理スタッフの門田(かどた)さんに、そのあたりのことを聞いてみた。「白のウェアにフード付キャップ、足元は長靴。正直、最初は抵抗があったけど、今はすっかり慣れました(笑)。朝9時から夕方5~6時まで作業するので、休憩時間を含めて1日ずっと着ています」。
  ヤケドの心配があるのであえて長袖を着ているという門田さん。着心地について尋ねてみると、しばらく考えた後、こうに答えてくれた。「制服の着心地なんて今まで考えたこともなかったですね。強いて良くない点を挙げれば、上着の裏地が長くて、ズボンの中でモタつく感じがすることでしょうか」。ここでいう裏地とは、上着の内側に付けられたエプロンのような布で、これをズボンの中に入れて着ることで、インナーのホコリなどが外に落ち出るのを防ぐ。門田さんのウェアは、表地と見分けがつくように裏地がグレーになっていて、丈が表地より若干長くなっている。
  また、ズボンは人によって評価が分かれるアイテムで、ウエスト部分がゴム入り・調整ヒモ付きが良いという人もいれば、ヒモ無しがラクという人もいて、体型や好みに左右される部分が大きいようだ。門田さん自身は「ウエストのヒモをキュッと結んではくタイプが好き」とのこと。さらに、「今はいているのは生地が薄くて着替えにくいので、ジャージみたいにサッと着替えられるズボンがあるといい。それに、自分で作業ウェアを選ぶことができたら、もっと大事にすると思う」と加えた。
  最後に、ウェアを支給する側の意見として、総務担当の行元さんの声を紹介しておこう。「最近はピンクとかブルーとか、白以外の色も増えていますよね。地味でかわいくないものを着るより、色やデザインのいいものを着たほうが気分よく仕事に取り組めます。ちょっとしたことでスタッフのモチベーションが上がるので、『色ものにしましょう!』って社長に進言しているんですけど、なかなか取り合ってくれないんです(笑)」。
  まいど屋では食品工場向けのベーシックなホワイトウェアはもちろん、カラーウェアも豊富にラインナップしているので以下に紹介しておこう。女性従業員の多い工場の方、参考にしてみてはいかがだろうか。
 
  有限会社 美和コーポレーション
  〒701-0103 岡山県倉敷市西尾34-3
  TEL・FAX:086(462)9930
  HP:http://www.miwa-foods.co.jp/
 
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取材に協力してくれた従業員の皆さん
 

    

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