【岡山手延素麺】最先端の試みが支える伝統産業image_maidoya3
手首がキュッと絞まったウェアと揃いのズボンで身を包み、頭にはクリーンキャップ、顔にはマスク。肌が露出しているのは目とその周りだけで、パッと見だけでは誰が誰だかわからない。イマドキの食品加工の現場では当たり前のスタイル。見た目のカッコよさや作業性は二の次、三の次。問われるのは、衛生面と安全性。作業者の身体から落下する異物の混入を防ぎ、クリーンな環境を維持するという目的だけが優先される。地域の特産物として昔ながらの製法を今に受け継ぐ工場でも、ハイレベルな衛生管理を徹底しようと、製造部門の作業ウェアを一から見直し、ユニフォームを全面的に切り替えようという動きがある。伝統を重んじながらも、お客様の信頼に応えるため、衛生基準は最新のものを。今回ご紹介する工場も、そんな誠実な考えを持つ会社の一つ。そこでは、何にこだわってウェアを選び、実際に着てみて、どんな感想を持っているのだろうか。また、新ウェアを導入したことでどのような効果があったのだろうか。
  取材に訪れたのは、『かも川』ブランドの乾麺で知られる岡山手延素麺株式会社(岡山県浅口郡)。自らも日常的にユニフォームを着用している工場長の小野さんに詳しくお話を伺ってきた。
 

岡山手延素麺
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国道沿いに位置する工場は直売所も併設
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製造ラインを流れる熟成中の麺生地
「私どもが作っているのは保存の利く乾麺です。温風乾燥して仕上げますし、茹でて(火を通して)から食べるものなので、一般食品に比べると衛生管理がラクという認識がある。それを今、一般食品工場のレベルにまで高めていこうとしているところです」。工場内を案内しながら小野工場長が熱っぽく語る。
  岡山手延素麺(株)は、社名が示すとおり、この地で昔から生産されてきた『手延べそうめん』『手延べひやむぎ』、及び、その製法をうどんに応用した『手延べうどん』を製造・販売している。 “手延べ”とは、ひも状に延ばした麺生地を2本の棒にかけ、熟成させては延ばす作業を繰り返し、麺にしていく製法のこと。生地を切って製麺する“手打ち”と違って、麺に角がなく、なめらかな口当たりが特長。そのため、麺通の間では「讃岐の男うどん、備中の女うどん」などともいわれている。
  同社が採用した作業服は、サンペックスの長袖ジャンパー(型番:RR-738)とホッピングパンツ(型番:RR-739)。大規模な食品工場の担当者が重視する、速乾、軽量、抗菌仕様の三大基準は難なくクリア。工業洗濯にも対応する丈夫さや形態安定性を備えている。「品質の良いユニフォームをできるだけ低価格で調達したい」というユーザーの声に応えて商品化された、まいど屋でも人気のシリーズだ。
  岡山手延がユニフォームを切り替えたのは1年半前のこと。それまでは上はポロシャツ、下は一般的な作業ズボン(スラックスタイプ)を着用していた。特に問題があるワケではなかったが、万に一つでも事故の可能性を残しておくのはお客さまに対して申し訳が立たない。そんな強い思いで新しいウェアの導入に踏み切った。「この作業服に決めたのは、食品会社としての衛生基準を満たし、価格的にもリーズナブルだったから。白(型番:RR-731、RR-737)もありましたが、サックスのほうを選びました」。
  着心地を尋ねてみると、「ピチッとして窮屈に見えますが、着ると意外にゆったりしていて動きやすいですよ」と、なかなかの高評価。「袖口もズボンの裾も締まっていて、どちらも体毛落下防止ネット付き。また、ズボンにポケットがないので、ゴミなどが落ちる心配もありません」と仕様にも満足しているようだ。
  しかし、課題がないわけではない。同社の場合、工場内は一年を通じて20度~25度になるように温度設定しているが、麺を温風乾燥するため、夏には30度以上になることも。手首・足首が締まったウェアでは熱がこもって暑いのだ。「当初は反感も買いましたよ、それまでのポロシャツに比べて“暑い”ってね。それに、このクリーンキャップもフィット性が良いだけにムレるんです。通気性という点でメッシュキャップも考えましたが、メッシュの間から髪の毛がツンツン出てしまうのでダメでした」。そんな夏の暑さ対策にと考えたのが、首を冷やして涼を得る『ネッククール(型番:IP-5000)』。これを従業員に配布したところ、大好評だったそうだ。
  「作業服もクリーンキャップも、実際に使ってみて良いものを継続利用しているところです。ウェアにしろ、キャップにしろ、フィット感や着心地は非常に大事です。着用感が悪いと、きちんと身に着けなかったり、扱いが乱雑になったりして、衛生レベルを高めるどころか逆効果になりかねません。当社の場合は夏の暑さ対策も必要なので、現在使っているもの以上に良いもので、涼しく着用できるものがあれば、今後検討していきたいと思っています」。
  ユニフォームを一新したことで従業員の衛生意識も一層高まってきたという岡山手延。まいど屋では、同社が採用したモデルをはじめ、食品工場の衛生管理をサポートするユニフォームを多数ラインナップしている。その一例を以下に紹介しておくので、ぜひチェックしてみてほしい。
 
  岡山手延素麺株式会社
  〒719-0302 岡山県浅口郡里庄街新庄1887-1
  TEL:0865(64)5678
  FAX:0865(64)5680
  HP:http://www.okate.co.jp/
 
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手延べの製法を紹介する小野工場長
 

    

◆軽い!透けない!ベトつかない!ハイテク素材「ウォーターバランス」採用のWA-684シリーズ

高温環境下でも涼しく、サラッとした着心地。そのヒミツは、十字加工の断面にセラミックスを練り込んだハイテク素材「ウォーターバランス」。紫外線を吸収し、太陽光を反射するから衣服内はいつもクール。インナーの透けも防止し、優れた吸汗速乾性も実現。食品への異物混入を避けるため、チリやホコリが出てこない特殊縫製に袖口・裾ネットをプラスしたパーフェクトHACCP仕様。


◆冷感素材が夏に効く!肌に触れただけでヒンヤリ冷たい「アクアクール」採用のDCP-514シリーズ

ワンランク上の涼しさを求める方に超オススメ!高温環境下でも快適着用できるウェアは、肌に触れただけでヒンヤリ冷たい特殊生地「アクアクール」採用。体毛落下を未然に防ぐ袖口・裾ネットをプラスした異物混入防止仕様。汗をかいてもすぐ乾く吸汗速乾性や、ハードな現場にもへこたれない高い耐久性にも注目。アイスパック仕様のクールフードと併せてどうぞ。