【フランス人編】よいワインに宣伝はいらないimage_maidoya3
これまでまいどズラの開発編、撮影編のお話をしてきたが、何かが足りないと感じた読者の方はいなかっただろうか。月刊まいど屋編集部だっておんなじキモチ。これだけだったらポップコーンのない映画鑑賞。国歌斉唱のない代表戦。または二次会のない結婚式。画竜点睛を欠いて、おさまりが悪い。いい加減に妥協して、このまま記念すべきズラ特集を終わらすことはできない。。。
  賢明なる読者の皆さんはもうお気づきだろう。まいど屋が誇るまいどズラは、フランスのエスプリが色濃く漂うセレブなアイテム。それが証拠に高級感のあるパッケージには、まいど屋より愛をこめてとフランス語で刻まれている。ならば実際にフランス人にかぶってもらい、彼らの魂が揺さぶられる様を見てみたい。ルイ王朝の栄華を受け継ぐ人たちの感性に直接訴えかけ、愛と人生とズラについて、熱く語ってもらわねばならない。扉は開けてあるか、閉まっているかのどちらかだとフランス人はよく言う。中途半端は許されないということだ。やるべきことは、最後までとことんやってしまえ。それがどんなに困難を極めるとしても。
  舞台裏を明かすと、月刊まいど屋編集部は、まず東京のフランス大使館に電話をした。文化担当の方はいらっしゃいますか。どういったご用件って、ズラの話に決まってるでしょう。ズラとは何かって?では、日本語の話せる方はいらっしゃいますか。で、出てきた日本のひとにこっぴどく怒られた。当大使館はそのようなインタビューには答えられません。ボン・ボヤージュ。さようなら。
  次に日仏文化会館にコンタクトを取った。担当の方いらっしゃいますか。何の担当って、ズラですよ。インタビューをしたいんですけどと申し込んだが、こちらも同じように電話が切れた。もうだめかと弱気になったが、フランスには行ける所まで行き、然るべき場所で死ねという諺もある。そしてとうとう、最後は天使がほほ笑んだ。不可能という語はフランス語にはない。以下は、正真正銘、生粋のフランス人2名が参加したグループインタビューの記録である。彼らはいかにして編集部と出逢ったのか。そしてズラを見た彼らは何を思い、それをどう人生の糧としたのか。祝祭的な色彩に満ち溢れた一時間半。饒舌な二人にたっぷりと語ってもらおう。
 

フランス人編
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ジュリアン(左)とマチュー(右)
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彫の深い顔にベストマッチ!(マチュー)
都内のとあるタレント事務所。体温越えの猛暑日、汗だくになって約束の時間の5分前に辿り着くと、受付の横に二人の異国人。たぶん、ちょっと前に着いたのだろう。扇風機の風にあたって、火照った体をクールダウンしている。
  すみません。フランスの方ですか?ズラのインタビューの。あの、日本語わかります?挨拶もしないまま、そう話しかけると、二人はにっこりほほ笑んで立ちあがった。「はい、そうです。日本語、大丈夫ですヨ!」
  まずは自己紹介をしながらさり気なく彼らを観察する。本当にまいどズラのインタビューに相応しい人物なのかどうか。これから数時間、ズラの本質について語れる力量の持ち主なのかどうか。さまざまな思いを抱きながらそれとなく二人を見る。なかなかのイケメン。まずは合格だ。あらゆるモノにはステータスというものがある。まいどズラはやはり美男がよく似合う。訊けば普段は主にファッション系モデルの仕事をしているという。「モデルの仕事って、美を表現することなんだ。それは、見かけの美しさもそうだけど、その商品を作ったひとの美意識とか、目に見えない思想まで伝えることだよ。今日はズラの仕事だということで、張り切ってきたんだ。クールジャパンの神髄が見られるなんて、めったにないことだからね」。よし、これなら合格だ。
  ここでタネ明かしをすると、月刊まいど屋編集部は確かにこのインタビューを某タレントプロダクションに仕事として依頼した。大使館にも、文化会館にも断られ、周りにフランス人の友達もいなかったからだ。ズラのわび・さびがわかりそうなフランス人を何人か紹介してくれ。できればイケメンでトークもできる、とびきりのエースを。そしてやってきたのがこの二人。写真1をご覧いただきたい。右の赤いタンクトップがマチュー(Matthieu)で、左がJulien(ジュリアン)。在日7年目の25歳と、5年目の24歳で、出身は、マチューがパリから電車で1時間半ぐらいいったトワ(Troyes)という町で、ジュリアンは、あの有名なリゾート地、ニース(Nice)である。
  「ね、汗が引いたら、この箱に入っているズラをかぶって写真を撮らせてもらってもいいかな?どうしてもフランス人にかぶってもらいたかったんだ」。なぜフランスなんだい?マチューがそう聞くので、持参したまいどズラをパッケージごと差し出した。「まいどズラはフランスのエスプリを詰め込んだ商品なんだ。だから箱にもフランス語で『まいど屋より愛をこめて』 って書いてある。ズラをかぶると、日本人はみんな幸せな気持ちになる。楽しいときはより楽しい気分になるために。悲しいときには少しでも辛さを和らげるために。フランス人だって同じだってことを確かめたかった。我思う、ゆえに我あり。確かデカルトだったよね。フランスの人だ。フランスから来た人間なら、きっと理解してくれると思ったんだ」。
  「フランスにはズラはあまりないんだけどな」。マチューがまいどズラを手にしながら首を振った。「仏語で「Perruque」(ペルック)というんだけどね。フランス人はハゲる人が多いし、ハゲてきても隠そうとしないから、パーティーグッズのコーナーにちょこっとある程度だ。こんなズラは見たことがないよ」。
  「すぐにわからなくてもいいんだ。今はただ感じてほしい」
  「経験を超えた人間理性には自由が成り立つってこと?」
  「それはカントじゃない?純粋理性批判。ドイツ人だけどね」
  今度はジュリアンが箱を手に取り、金色に印刷された文字を見て微笑んだ。「いいね。銀座っぽい。Tokyo、Paris、NewYork・・・(笑)」
  「ワールドブランドを目指してるんだ。どう?気に入った?」
  「・・・・・・(笑)」
 
  インタビューも後半になってくると、二人とは古い友人のような雰囲気で話ができるようになった。
  「ところで、お二人。何故また日本へ?年齢からいうと、留学かな?」。
  すると、マチュー、「うん、そうだよ」と。ジュリアンも「ボクもそう。子どもの頃から、ドラゴンボール、らんま1/2、シティーハンターなんかを見てたし」。
  どうやら、二人とも幼い頃に日本アニメの洗礼を受け、思春期にはマンガに浸り、ゲームにハマったくち。すっかり日本のサブカルチャーに魅了され、留学というカタチでやってきたらしい。なら、話は早い。クールジャパンの最先端をいくまいどズラ。憧れの日本文化の本当の姿を思う存分楽しんでもらうとしよう。
  まずはマチュー。
  髪を抑えるネットをかぶり、うれしそうにズラを装着すると・・・
  「C’est magique!」(セ・マジク!=It’s magic!)
  まいどズラが彫りの深い顔と絶妙にマッチして輝いている。ローマ帝国の兵士を彷彿とさせる凛々しい顔立ち。まいどズラは、ヨーロッパ人にこそ、ふさわしいのかもしれない。「ズラ、好き!スーツを着て、King of the World!ってやりたい~!!」。無邪気にはしゃぐ彼の姿を見ていると、まいどズラの普遍性を改めて確信する。
  お次はジュリアン。こちらも、かなりノリノリで鏡に映る雄姿にご満悦の様子。
  「C’est magnifique!」(セ・マニフィック!=It’s wondarful!)
  両サイドの毛をつまんで下に引っ張り、「ベジータ!」「サイア人!」と意味不明の言葉を連発し始める。
  「おっ!」
  「とっ!」
  「シャキーン!!!」
  プロのブレイクダンサーでもある彼は、その鍛えられた肉体を活かし、いろんなポーズをとってくれた。その様子が写真3である。
 
  そんなこんなで1時間半はあっという間に過ぎた。もっと一緒に語り合いたかったが、ギャラの関係で、これ以上彼らを引きとめることができないのが残念だ。もうそろそろ時間です。二人と一緒にやってきたマネージャー氏の声が、NHKの公開将棋で考慮時間が読み上げられるように冷酷に響く。
  「会えてうれしかったよ」。別れ際、マチューが右手を差し出した。「ズラも素晴らしかった。おかげでモノの見方が広がった気がする。発売されたら、是非、知らせてくれ」。
  ジュリアンはまだズラをかぶったままだ。よかったら、それあげようかと言うと、「ホームページにアップされたら、おれも買うよ」と名残惜しそうにズラを返してくれた。「もう二度とこんな仕事は来ないだろうからね。ときどきかぶって、今日のことを思い出すよ」。
  短い時間で二人のフランス人のハートをわしづかみにしたまいどズラ。月刊まいど屋編集部も彼らを相手に、そのワールドワイドな実力の程を確かめることができ、改めて自信を持った。
  日本のポップカルチャーは世界を席巻するが、まいどズラは世界を結ぶ。フランスには「よいワインに宣伝はいらない」という諺があるという。その通り。まいどズラの魅力を伝えるのに言葉はいらない。かぶれば、わかりあえる。人類みな兄弟。異文化コミュニケーションに、世界平和への草の根運動に「まいどズラ」。皆さんも、ぜひお役立ていただければと思う。
 
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ご満悦でキメポーズ!(ジュリアン)
 

    

デビュー作にして早くも円熟の完成度!まいどズラに全仏が涙

8月1日午前0時、遂に発売されたまいどズラ。フランスのパリでは当日深夜、凱旋門前で発売のカウントダウンが行われ、集まった群衆が肩を叩きあって喜びを分かち合う光景が見られたという。