【ショーワ】選ばれ続けるにはワケがあるimage_maidoya3
作業手袋メーカーとして日本中にその名をとどろかすショーワ。日本中の作業服専門店やホームセンターで同社の商品を見かけないことはない。特に「グリップ」などの定番商品はコンビニなどでも幅広く販売されており、クオリティーの高さは折り紙付きだ。競合他社が大量の類似品をリリースする中、なぜ、ショーワの商品は選ばれ続けるのか。似たような見た目の商品で、なぜ、これほどまでに差が付いてしまうのか。そんな疑問を抱きながら、ショーワの東京オフィスへインタビューに伺った。

ショーワ
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漁業関係者必見!これは「シャケ掴み専用グローブ」。凄い開発力だ。
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エントランスから和やかな雰囲気
ショーワグローブは作業用手袋の開発で、常に時代をリードしてきた。例えばゴム張り手袋の常識を一新した『グリップ』以前の手袋は、手に張り付けられたゴムがかなり硬かったため、使用しているとどうしても疲労感が残るのが普通だった。「『グリップ』は人の手の形に合わせた湾曲型を取り入れる事により、使い易さと疲れにくさを実現しました」。
   しかしこの画期的な商品も、出した当時は受け入れられなかった。「この手袋の柔軟性が逆に、弱く感じられてしまったみたいで。そこで商品をトラック・センター等の現場に配ったんです。実際に使ってもらう事によって分かってもらえた」。
  「また今では一般的な塩ビ素材の手袋は、ショーワが耐久性を考えた末に1954年に世界で初めて開発したものです。創業者が大戦中に満州に兵役でいた時に、仲間が凍傷で手をやられ、切らざるを得ない経験があって、帰って来たら人々の手を守りたいと考えた。それが塩ビの手袋の開発に繋がったんです」(営業企画室長・長村和典さん)。近年求められる、通気性と作業性にグリップ力を兼ね備えた作業用手袋等も、常に先駆者として開発してきた。他の後追いをせず、時代を切り拓いていく姿勢は創業以来の伝統だ。
   パリとシアトルに営業拠点を持つショーワは世界にも目を向けている。「海外で『グリップ』を紹介した時は、日本と同じように不安な反応を示されたんですが、今ではコピーの対象になっている位です(笑)」。ショーワの手袋が、世界の人々の手を守る日が来るかもしれない。
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右端が営業企画室長の長村和典さん。若手と息の合うチームという感じだ。
 

    

310 グリップ(ソフトタイプ)

特許製法による背抜きタイプのゴム張り手。通気性、耐久性、柔軟性に優れ、幅広い業種に対応できる。ベストセラー商品。


360 強力グリップ(ニトリルタイプ)

耐油、耐薬品性に優れたニトリルゴムを使用。突き刺しや引っ掻きにも強いので、油や薬品を伴う金属類の取扱いに適しています。