月刊まいど屋 --特集-- 2009年1月号[東和コーポレーション]1ページ

創業66年の歴史を誇る東和コーポレーションは、ゴム産業で有名な久留米が発祥。漁業から半導体工場までの手袋をカバーし、作業用ゴム手袋では「トワロン」を筆頭に、並ぶものがない。「トワロンが伸び続けるのは製法が真似できないからです」（東京営業所、所長・孫さん）。商品開発と品質には絶対の自信があると語る。
　例えばマイクロフィニッシュという滑り止め加工を施した作業用手袋「メジャーローブ」、「ニュートワロン」は、手袋外側だけでなく中側も滑らなくする事で、段ボールを掴んでも落とさない、素手感覚のグリップ力を実現している。
　東和商品の優れた品質と機能性を支えるものはなんなのか？「現場で欲しいものを重要視して研究するんです。例えば液晶の基盤工場の場合では、ガラス版も扱うので滑りにくく発塵しない素材を研究しました。現場に科学的な専門データーを持って行って、開発を進めるんです。この空間に粒子がクラス10から10000までの内幾らとか…。うちは研究者と営業が一緒に現場に行くんです」。一般的なリサーチや商品開発とレベルの違う、ちょっとした研究所とでも言えそうだ。
　この技術力を活用し、リサイクルも外注ではなく、全て自社で行う。また塩ビ、ニトリル、天然ゴム、ウレタン全ての素材で国内に工場を持つのは手袋メーカーでは東和だけだという。品質にとことんこだわった結果、全ての分野で純粋なメイド・イン・ジャパンを製造できるメーカーとなったのだ！「もし海外で同じ技術、同じ素材を使っても同じ製品は出来ない。たぶん水が違うんです。デリケートですよ、手袋は」。東和の凄みが垣間見られる言葉ではないだろうか。