冷たくしてもなお、寄り添う気持ちがあればいいのであります。なぜならば、皆さんにしてみりゃ、これが最後の現場服であるからであります。そして、誘い涙の陽が落ちる。ええ、あらかじめ断っておきますが、これは単なるパクリではなく、事実を客観的に描写した末の必然的な商品解説であります。と言いますのも、本モデルに使用されている素材はあのスラブ、要するに太さにムラのある、不揃いな糸を織って作った、出来損ないのようなマテリアルだからであります。つまり、そのボディーの中には、中井貴一や時任三郎、そして石原真理子など、毛色の違う四流の落ちこぼれたちがガヤガヤと束になってたむろしているのであります。ところが、そうした規格に当てはまり損ねた登場人物たちが織りなすストーリーには、デコボコゆえの妙な味わいがあり、それが我々を惹きつけてやまない魅力を作り出してしまうのであります。そして波乱を乗り越えてしみじみとした愛着が生まれるとき、例によって感傷を多分に含んだ桑田佳祐のあの歌声がどこからか聞こえてくるのであります。現場がはねて日が沈むと、涙なくして語れない想いが溢れてくる。今度の現場服は、過ぎ去りし青春を取り返す、最後のチャンスなのであります。独特の凹凸感がニュアンスのある表情を引き立てる。尖っているけどどこか親密な雰囲気を醸し出す、スラブ織のワークジャケット。ハードな動作にもしなやかにフィットする2WAYストレッチモデル。衿は肌当たりソフトなリブ素材。肘部は腕の曲げ伸ばしがスムースな3Dカッティング仕様。
    
            
        ■ メーカー:ジーベック
        ■ 型番:2840
            
                
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