やっちゃいなよ、と背後で誰かが云った。男が振り向くと、見ず知らずの若い女が立っていた。女の美しい鼻筋の下には、金色のリングがぶら下がっていた。それが電車の吊革のように、ゆらゆらと揺れていた。ためらって時間を無駄にしているくらいなら、やっちゃえばいいのよ、と女は云った。心の底から欲するなら、やっちゃわないという選択肢はないのよ。男はあっけにとられて、女の顔を凝視した。形のいい唇が開くたび、舌の先で何かが躍っているのが見えた。口内で真珠のように淡い光沢を放っているその小さな球体が、男の目を釘付けにした。それは確かにグロテスクであったが、同時に男の心を強く惹きつける何かを持っていたのだ。足るを知れ、とどこからか声がした。欲望には限りがない。本能の求めるままに突き進んでいけば、やがて身を亡ぼすことになる。浸りきってこそ見つけられる可能性もあるのよ、と女が云った。貪欲の果ての奈落にしか咲かない花がある。そしてそれは、誰かに押し付けられた節度に縛られている限り、決して手にすることができないの。ねえ、私の体を見てみたい?見たい、と男は喘ぐように云った。女の体には、男がこれまでずっと求めていた印があるはずだった。目を背けるような痛々しさと、快楽と、そして空想の世界にしか存在しないと思っていた完璧な絶頂の印が。君の体には一体いくつの穴が開いているんだ、と男は云った。全部で4つよ、と女は云った。普通の二穴空調に飽き足りなくなっているワーカー諸君も、やりたくなったらやっちゃいな。心と体が求めるままにファンホールを4つに増設した未体験の超快感ギア。太陽光を跳ね返し、ウェア内の温度上昇を抑える裏チタン加工モデル。背中裏に保冷剤用のポケット。多少の水ならはじく撥水加工付き。頸動脈を強制冷却できるアイスキーパームービングカラー対応商品。*付属のカバーで2つ穴ファンにもできます。*電動ファンとファンの電源は別売りです。別売りの電動ファンと電源は「関連商品」欄をご覧ください。